公開日:2020.10.21 

自己破産手続きはどう進む?免責までの流れをわかりやすく解説

アシロ 社内弁護士
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自己破産の手続きや期間は、あなたが所有している資産や借金をした理由などによって異なります。

そこでこの記事では、自己破産の手続きの流れや期間の目安を解説します。加えて、自己破産の費用や自己破産手続きでよくある質問についても解説しています。

自己破産をご検討中の方へ

現在収入がない、返済できる見通しが立たない人は、できるだけ早い段階で自己破産に詳しい弁護士司法書士といった借金問題の解決が得意な専門家に依頼することが解決への近道です。

弁護士・司法書士へ依頼することで、以下のようなメリットがあります。

  1. 業者との関係を断ち切れて安心した生活が送れる
  2. 催促・取り立てを最短即日で止められて不安な日々を脱却できる
  3. 面倒な手続きを一任できてラク
  4. 最善の方法で進めてもらえるので、自己破産にかかる費用や期間を抑えることができる

自己破産は再スタートのきっかけです。ひとりで悩まず、まずは相談してみましょう。

自己破産手続きの流れと期間

自己破産には、大きく分けて「同時廃止」と「管財事件(多くは少額管財事件)」の2種類があり、それぞれで手続きが異なります。

自己破産の手続きの種類

内容

少額管財事件

高額な財産(33万円以上の現金・20万円以上の資産など)や免責不許可事由があり、破産管財人が財産の調査を行う手続き。債権者集会や換価処分をする必要があり、免責許可まで一定の時間がかかる。

同時廃止

高額な財産(33万円以上の現金・20万円以上の資産など)がなく、破産管財人の調査がない手続き。破産手続きが直ちに終わり、免責許可までの期間が短い。

 

少額管財事件と同時廃止の流れを図で解説すると次の通りです。

同時廃止は少額管財と比べて手続きが少なく、免責決定までの期間が短くなります。

自己破産の手続き

期間の目安

少額管財

6ヶ月~1年

同時廃止

3ヶ月~6ヶ月

ここでは、それぞれの流れについて見ていきましょう。

弁護士・司法書士に相談をする

概要

自己破産手続きの相談

期間の目安

1週間程度

自己破産手続きをするには、まず専門家である弁護士・司法書士に依頼しましょう。

自分で申立をすることは可能ですが、自己破産手続きは借金の支払いをを免除してもらうための裁判所での厳格な法的手続きです。法律的・手続的な知識・経験が必要となる場面も少なくありません。

また、もし債権者からの執拗な督促に悩んでいるような場合は、弁護士・司法書士に依頼をすることで直接の督促を遮断することができますので、平穏な日常を取り戻せるかもしれません。

実際に借金問題について弁護士・司法書士に依頼する場合には、自己破産手続きに先立って、借金問題に関する相談をすることになるでしょう。そして、この相談を通じて、現在の経済状況を踏まえて任意整理などの私的整理手続きをするべきなのか、個人再生や自己破産などの法的整理手続をするべきなのか、アドバイスを受けると良いでしょう。

専門家の説明に納得がいかないような場合や他の専門家の意見も聞きたいというのであれば、もちろん相談したその場で契約をする必要はありません。専門家側から契約締結を迫られることもないでしょう。

なお、突然事務所に行っても相談に応じてもらえることはまずありませんので、必ず事前に事務所に電話・eメール・ホームページの申し込みフォームから相談予約をしましょう。

自己破産手続きを依頼〜破産手続き開始まで

自己破産手続きを依頼する

概要

自己破産手続きの依頼

期間の目安

1週間程度

相談の結果、信頼できる相手であると思うのであれば、自己破産手続きについて依頼しましょう。

依頼にあたっては契約書を交わすことになります。もし、相談した日にそのまま契約することも視野に入れているのであれば、相談の際に本人確認ができる身分証明書と印鑑を持っていくと良いかもしれません。

なお、依頼する際には、着手金がどの程度かかるのか、報酬金がどの程度かかるのか、最終的にどの程度の費用となるのかは、きちんと確認しましょう。

受任通知の送付

概要

取り立てのストップ

期間の目安

即日

弁護士に自己破産を依頼したのちには、債権者に受任通知が送付されます。そして、受任通知が送付された後は、基本的には、債権者が直接借金の取り立て・請求をすることはありません。

受任通知を送付した時点から取り立てがストップしますので、債権者にとっては精神的な負担が軽減するのではないでしょうか。

申立てに必要な書類の準備

概要

必要書類の準備

期間の目安

3ヶ月程度

次に、自己破産の申立てに必要な書類を準備しましょう。主な必要書類は次の通りです。

  • 破産手続開始及び免責申立書【ダウンロード
  • 陳述書【ダウンロード
  • 債権者一覧表【ダウンロード
  • 資産目録【ダウンロード
  • 家計の状況【ダウンロード
  • 住民票(本籍が省略されていないもの)
  • 戸籍謄本
  • 給与明細書の写し
  • 源泉徴収票の写し
  • 市民税・県民税課税証明書
  • 預金通帳の写し
  • 賃貸契約書の写し
  • 不動産登記簿謄本
  • 退職金を証明する書面
  • 車検証の写し
  • 自動車の査定書
  • 保険証券の写し
  • 保険解約返戻金証明書
  • 年金等の受給証明書の写し など

なお、上記書類は必要最低限のものであると理解しておいてください。あなたの資産状況を示すものはすべて必要になります。

また、弁護士に依頼していれば、基本的には弁護士が必要書類を作成してくれます。あなたは、弁護士の指示に従って資料を集めるだけで問題ありません。

破産手続きの申立て

概要

破産手続きの申立て

期間の目安

即日

必要書類が揃ったら、あなたの所在地を管轄する裁判所に申し立て書類を提出します。所在地とは、住民票があるところではなく、実際にあなたが住んでいる場所を意味していますので注意してください。

裁判所での面接(破産の審尋)と破産手続きの開始

概要

自己破産に至った経緯の説明

期間の目安

2週間程度

申立て書を提出したあとは、裁判官と弁護士、そしてあなたの3人で面接を行います。この面接では、資産や借金額、そして借金の返済が困難になってしまった経緯などの事情を説明します。

ただ、あまり身構える必要はなく、誠実に対応していれば特に問題はないでしょう。

ここの面談を経て、少額管財と同時廃止どちらになるか決まるほか、破産手続きの開始決定が行われます。

破産手続きとは、あなたの保有する資産の処分を行うことを言います。破産する前に、あなたが持っている資産のうち現金に替えられるものを債権者に平等に分配して、少しでも債権額を減らす手続きをするのです。

破産手続きの開始決定以降は、少額管財のケースと同時廃止のケースで流れが異なりますので、それぞれで手続きを確認しましょう。

少額管財の手続きの流れ

次にあげるような事情がある場合には、少額管財になります。

  • 一定以上の財産がある場合(※1)
  • 個人事業主である場合
  • 破産手続きに納得していない個人債権者がいる場合
  • 免責不許可事由がある場合(※2)

(※1)一定以上の財産として扱われるもの

  • 99万円以上の現金
  • 銀行口座に残された20万円以上の貯金
  • 20万円以上の価値があるとみなされた自動車
  • 20万円以上の解約金がある生命保険
  • 20万円以上の価値があるとみなされた株券など
  • 破産者名義の土地や建物 など

(※2)免責不許可事由とは

免責不許可事由とは、裁判所が原則的に自己破産を認めない事情のことです。ただし、免責不許可事由があった場合でも、諸々の事情を考慮して免責が相当とされる「裁量免責」となるのが通常です。もっとも、資産を隠すなどの不誠実な行為があった場合は免責が許可されませんので注意が必要です。

【免責不許可事由になり得るもの】

  • 浪費行為があった
  • 破産前に特定の人にだけ借金を返済した
  • 換金行為をした
  • 名義を偽って借金をした など

破産管財人との面接

概要

破産管財人と面談

期間の目安

即日

破産手続きが開始されるのと同時に、破産管財人が選任されます。そして破産手続き開始の1~2週間後に、管財人の事務所において管財人面接が行わることがあります。

面接では、借金の内容や理由のほか、財産の内訳や収支などについて聞かれます。基本的には管財人から質問された内容について正直に回答すれば問題ありません。

破産管財人による財産処分

概要

財産の処分

期間の目安

3ヶ月程度

面接後、破産管財人が財産処分を行います。財産を現金化して、債権者に平等に配当します。

債権者集会

概要

債権者の意見を聴く

期間の目安

即日

破産手続き開始から3ヶ月程度で債権者集会が開かれます。債権者集会は債権者の意見を聴くというのが主なテーマです。ただし、個人の破産の場合は特別な事情がない限り債権者は出席しないことが多いです。

債権者集会では、破産管財人から事件の概要や、財産・収支の報告と免責についての意見上述が行われます。とくに問題がなければ5分程度で終わります。

この時点で、破産管財人による財産換価が全て終了していれば、債権者集会は1回で終了します。破産管財人に残務があれば、再度債権者集会の期日を設定します。

免責審尋

概要

債権者の意見を聴く

期間の目安

即日

免責審尋は、裁判官があなたと面談をして、免責、つまり借金をなくしてもよいかを確認する手続です。もっとも、実際には破産管財人が免責に関する意見を述べる程度で終了します。

免責審尋は、債権者集会が終了すると、引き続いてすぐに実施されます。

同時廃止の手続きの流れ

概要

免責審尋を行う

期間の目安

2週間程度

管財事件となる事情がないときには、同時廃止の手続きになります。同時廃止は、破産手続き開始と同時に手続きを終了させる手続で、管財人による調査や財産処分などを行いません。

同時廃止では、同時廃止決定がされた際に、免責審尋の日程が決まります。

免責許可決定

概要

免責許可が出て返済義務がなくなる

期間の目安

2ヶ月程度

免責審尋から約1週間程度で、裁判所から「免責許可決定」が出され、借金の返済を裁判所が免除されることになります。

免責許可決定日から約1か月後、免責許可決定が確定します。免責許可決定が確定すれば、借金を返済する必要はなくなります。

少額管財であれば早くて6ヶ月程度、同時廃止であれば6ヶ月~1年程度が、弁護士への依頼から免責許可決定までのおおよその目安です。

【関連記事】自己破産で免責許可を得る為の条件と知っておくべき対策

自己破産の手続きについて知っておくべきこと

破産手続きは以上になりますが、自己破産を行う上でのデメリットや注意点などをご紹介しておきます。

自己破産に必要な費用

自己破産をする場合には、裁判所に支払う費用に加え、弁護士費用も発生します。手続きごとの費用は次の表の通りです。

費用

少額管財事件

同時廃止事件

裁判所費用

22万円~

1.5~3.5万円

弁護士費用

30~50万円

20~35万円

合計

52万円~

21.5~38.5万円

少額管財事件の裁判費用が高額になるのは、引継予納金が必要になるからです。

引継予納金とは、財産処分の手続きなどを行う「破産管財人」に引き継がれる金銭のことです。一方、少額管財では引継予納金を支払う必要がありませんので、裁判費用は低く抑えられています。

ちなみに、これから自己破産をしようと言うのに、上記のような費用をどうやって支払うのだろう?と考える人も少なくないかもしれません。

弁護士費用に関しては、分割や後払いに対応してくれる事務所も少なくありません。一括で支払う必要がないケースもありますのでご安心ください。

また、裁判所費用に関しても、そもそも財産がなければ同時廃止事件として扱われる可能性が高くなります。そうなれば少額管財事件と比べれば費用は抑えられますので、支払いも比較的容易になるのではないでしょうか。

【関連記事】自己破産の弁護士費用はいくらが相場?払えない場合の対処法とは

自己破産のデメリット

自己破産には「借金の返済外務がなくなる」と言うメリットがありますが、一方で次のようなデメリットもありますので注意しておきましょう。

【関連記事】自己破産のメリット・デメリットと誤解される点を解説|破産後の生活へ与える影響

信用情報に事故情報が載る

信用情報とは、債権者の氏名・年齢・住所のほか、職業や年収、現在の借入額、過去の返済履歴などのことで、各金融機関で共有されています。

自己破産をすると、この信用情報に事故情報が載ります。そうすると、次のようなものに制限が発生します。

  • クレジットカードの審査に落ちる
  • ローンやキャッシングが利用できなくなる
  • 携帯電話の分割払いができなくなる

【関連記事】ブラックリストとは|載る理由・クレカ等の制限・消し方を解説

就ける職業に制限がかかる

破産手続きが始まると、免責許可の決定が出るまでの間以下の職業につけません。

  • 弁護士、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士などの士業
  • 質屋、古物商
  • 生命保険外交員
  • 宅地建物取引主任者
  • 警備員

これらの職業についている場合には、一時的に辞めるか、資格を使わず仕事をする必要がありますので注意してください。

官報に掲載される

自己破産を行うと、官報(国が発行する新聞のようなもの)に名前や住所が記載されます。

しかし、官報を読んでいる人は少ないので自己破産した事実が周りの人に知られてしまう可能性はとても低いといえるでしょう。

借金の保証人に影響がでる

あなたの借金に保証人が点いている場合、債権者は保証人に対して返済を求めることになります。つまり、保証人は借金を支払う必要があるのです。

自己破産してから信用情報が回復するまでの期間

信用情報に事故情報が載ると、クレジットカードなどを利用できないとお伝えしましたが、これはずっと続くわけではありません。

信用情報を扱っている機関は「CIC」「JICC」「全銀協」の3種類がありますが、CICとJICCは5年程度、全銀協では10年程度で信用情報が回復すると言われています。

多少前後するケースもありますので、7年~10年程度で信用情報は回復すると理解しておいてください。

職業制限を受ける期間

自己破産をすると職業制限を受けることはお伝えしましたが、その期間はあまり長くありません。破産手続きの開始決定から、免責許可の確定までです。

期間にするとおよそ3~6ヶ月程度です。職業制限と言われると不安になるかもしれませんが、そこまで心配する必要はないでしょう。

自己破産手続についてよくある質問

自己破産についてよくある質問をまとめましたので、参考にしてください。

年金への影響

自己破産をしても年金を打ち切られることはありません。

国民年金や厚生年金等は、法律上差押禁止財産とされていますので、破産手続き開始の決定でも影響は受けません。

生活保護への影響

たとえ自己破産をしてもその後生活を立て直すために生活保護を受けることも可能です。

ただし受給するには、最低限の収入がないことや働けないことを証明する必要があります。

自己破産が勤務先にバレるか

基本的には、勤務先に自己破産の事実が判明することはありません。

ただし、勤務先からの借入れがある場合は、勤務先も債権者として破産手続きに加わることになりますので、自己破産したことを知られてしまうケースもあります。

免責許可決定が確定するとすべての借金がなくなるか

免責許可決定が確定しても、あらゆる債務の支払が免除されるわけではありません。次のような債務は支払う必要があります。

  • 税金等の請求権
  • 罰金等の請求権
  • 悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
  • 故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償
  • 夫婦間の婚姻費用分担請求権
  • 子に関する養育費請求権
  • 従業員等の給料請求権
  • 破産者が知りながら債権者一覧表に記載しなかった債権

 

上記のものは破産法上非免責債権とされ、自己破産をしても支払い義務がなくなるわけではありません。国民の義務である税金の支払いが困難である場合は自己破産の旨を役所に伝えましょう。

分割で支払う方法など無理のない範囲で税金を支払うための方法を教えてくれます。税金の滞納分はそのままにしておくことが1番望ましくないことですので必ず役所に行って相談するようにしてください。

弁護士と司法書士どちらに依頼すべきか

債務整理の依頼先としては、弁護士・司法書士が考えられますが、自己破産手続きを依頼するのであれば弁護士の方がベターです。

また弁護士費用が用意できない場合は、法テラスを利用することで弁護士費用の立替を行ってくれますのでそちらの制度を利用して相談するのも良いでしょう。

自己破産をご検討中の方へ

現在収入がない、返済できる見通しが立たない人は、できるだけ早い段階で自己破産に詳しい弁護士司法書士といった借金問題の解決が得意な専門家に依頼することが解決への近道です。

弁護士・司法書士へ依頼することで、以下のようなメリットがあります。

  1. 業者との関係を断ち切れて安心した生活が送れる
  2. 催促・取り立てを最短即日で止められて不安な日々を脱却できる
  3. 面倒な手続きを一任できてラク
  4. 最善の方法で進めてもらえるので、自己破産にかかる費用や期間を抑えることができる

自己破産は再スタートのきっかけです。ひとりで悩まず、まずは相談してみましょう。

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この記事の監修者
アシロ 社内弁護士
株式会社アシロの社内弁護士が監修しました。

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本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。