公開日:2019.12.10  更新日:2021.2.22

催告書とは|届いた時の対処法と期限内に払えない場合に取るべき行動

東京スタートアップ法律事務所
弁護士 中川 浩秀
監修記事
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催告書(さいこくしょ)とは、「払うべきものを早急に支払え」といった催告(請求)をするための書面のことです。

その多くに「いつまでに返済(支払い)がなければ法的手段等による解決を図る」という内容が記載されています。

借金のみならず、年金にせよ保険料にせよ、本来払うべきお金を払わずに滞納していると、このような催告状が送られてきます。

支払先が一箇所だけであればまだしも、年金・保険料・消費者金融など、数カ所から催告書が送られてきていて、どうしたらいいかわからない…という人もたくさんいます。

今回の記事ではそんな催告書にまつわる疑問を解消すべく、催告書を無視し続けた場合の結末や、そうならないためにどうするべきかをまとめました。

催告書が届いてしまったあなたへ

催告書が届いてしまったら、かなり危険な状況です。

借金の返済を促す督促状と異なり、期限までに返済をしないと財産差し押さえ等の強制執行を行う事を意味するからです。

強制執行(差し押さえ)される前に、早急に専門家へ相談することを推奨します。

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催告書の基礎知識|督促状との違い

「催告書」という文字を見ただけで不安になりそうですが、催告書とはそもそも一体、何を示すものなのでしょうか?以下で解説していきます。

催告書は「支払いを迫る通知」

催告書は、税金や借金の返済を滞納していると送られてくるケースが主で、「○○日までにいくら支払ってください」という内容の文面で作成されています。

ただ、一般的に、催告書が届く前に「督促状」というものが来ているはずですので、督促状を無視していると送られてくる書面だと覚えておくと良いかと思います。(※年金の場合は催告書のほうが早く届き、督促状が届く段階では差押え直前になっていることを意味します。また、消費者金融業者によっては、いきなり催告書を送付してくる場合もあります。)

しかし、いきなり財産の差押えを行うわけではなく、“発行する側が手間をかけて滞納者に支払いの機会を与えている”わけですから、やはり催告書の放置は避けたいところです。

催告書と督促状の違い

督促状も催告書も、一定の法的な効果がありますが、督促状は通常は普通郵便で届くのに対して、催告書は内容証明で届けられることが多いです。

具体的な内容の違いとしては、

  • 催告書:期限内に支払いを迫る通知

  • 督促状:支払いの催促

となります。

しかし、何度も督促状が送られてくるようになると「支払われなければ然るべき処置を行う」というような内容に変化し、さらに無視をしていると、督促状から期限付きの催告書に切り替わります。

遅延損害金の支払い方にも差がある

また、督促状は「◯日までに延滞金と遅延損害金をお支払い下さい」と、あくまでも延滞中の金額が求められることに対し、催告書は「延滞金に加えて残りの借金を全額お支払い下さい」と、全額の支払いを求められることも異なる点の1つです。

借金を返済したはずなのに催告書が届いた時の対処法

もしも、過去に借金を返済したにも関わらず、忘れた頃になっていきなり借りたお金の催告書が届けられたらどうすべきでしょうか?

催告書を送る意味は時効の中断

借金(債務)には時効がありますが、催告書を送付してくるのは「時効の中断」を行う為だとされています。時効の中断には、債権者が「裁判上の請求」を行うか、債務者に債務の承認をさせるかのいずれかになります。

まず、催告書は、債権者が「裁判上の請求」を行う前段階として一時的に時効を中断させる効果があります。

また、債権者が債務者に催告書を送り、債務者に債務の承認をさせることで、時効を中断させる効果もあります(催告書により、債務者が借金の一部でも返済した場合、借金全体につき債務の承認をしたことになります)。

つまり、債権者は催告書を送って、その後、「裁判上の請求」を行うか、あるいは債務者に債務を承認させることで、時効の中断を行うという目的があります。時効の中断がされると、これまでの時効のカウントがリセットされることになります。

返済の時効かどうかを確認する

突然催告書が届いた場合、まずは借金返済の消滅時効成立の有無を確認しましょう。時効が成立する条件は「最後の返済から5年~10年以上経過しているかどうか」がひとつの目安になります。

催告書の内容には、最後に返済した日や、「約定返済日」「次回返済日」などの記載があるかと思いますので、それらの日付が5年以上前であれば、消滅時効が成立している可能性があります。

時効成立を知らず1円でも入金に応じた場合、時効のカウントがリセットされ、支払の義務がまたスタートしてしまいますので、消滅時効が成立していそうな場合は、少額でも入金してはいけません。

時効が成立していなければ当然支払い義務がある

最後に返済してから5年が経過していないのであれば、時効が成立する可能性は低いですし、支払義務はありますので催告書を無視することはもちろんオススメできません。

支払義務がある場合の対応

すぐに借金などが返せない場合、債権者に分割返済のお願いしてみるのは一案です。もし額が大きいのであれば、任意整理や個人再生、自己破産などの債務整理などの選択を考える必要があります。

いずれにせよ借金をそのままにせず、どういった方法がベストなのか、弁護士に相談したほうが良いでしょう。

すぐに払えない場合にとるべき行動

失業中や病気で働くことができないなど、何か理由があり、支払いが困難な場合は、『救済措置を受けるためにとにかく相談すること』が大切です。1人で抱えることは解決につながりにくいです。

年金の場合は年金事務所に相談

年金の未納についてはお近くの年金事務所に相談しましょう。年金を対応していると差押えになる可能性もありますので、まずは年金の未納分はちゃんと払う意思を示すことが大切です。

また、年間所得が200万円以下の場合や、病気やケガで働けない、会社が倒産したなどの理由があれば、下記の書類を用意して免除の申請をしましょう。

  • 国民年金手帳もしくは基礎年金番号通知書
  • 退職(失業)の場合は、退職(失業)を証明できる書類(雇用保険受給者証、雇用保険被保険者離職票等の写し)

場合によっては前年もしくは前々年の所得を証明する書類も必要になります。

消費者金融の場合は弁護士に相談する

催告書の差出人が消費者金融業者であれば、悪質な取立て方法をしてくる可能性もあるため、1人で悩まず弁護士に相談しましょう。

相談することで、利息や取立てが違法か合法かわかるので、そもそも支払うべきか否かも変わってきます。

また、合法かつ支払義務がある場合でも、支払能力がなければ支払っていくことは難しいはずです。そんな時は迷わず債務整理の得意な弁護士に相談しましょう。

市民税・区民税等は役所に相談する

市民税や区民税等は、弁護士が介入したとしても債務整理(任意整理・自己破産・個人再生)の対象にすることはできません。ご自身で役所に相談して、現状支払いが困難である旨を伝え、支払いについて相談をしましょう。分割支払いにも応じてくれるケースも多いです。

住民税の滞納は危険ですので、「住民税を滞納することで起こりうるリスクと解決方法」を参考にして、対策を講じておくことをおすすめします。

現在借金で苦しんでいる場合は債務整理の検討を

借金があり、どれだけ督促状や催告書が届けられても、金銭的にどうすることもできないという人も、中にはいます。そういった人は、思い切って債務整理を行うことをおすすめします。

任意整理

任意整理は、債権者との個別交渉によって借金の整理を行う方法で、基本的に以下の3つのステップを踏むことになります。

  1. 債務調査を行う

  2. 整理案(支払計画)を作る

  3. 業者との交渉

自己破産や個人再生のように裁判所への申立ての必要はなく、債権者と個別に交渉を行います。業者の多くは将来の利息をカットし、現状残っている債務を分割にて支払う旨の和解を成立させます。今ある借入額は基本的には残ってしまいますが、利息の負担は非常に重たいので、債務を整理する方法としては十分に有効な方法です。

また、破産や個人再生のように全債権者に対して手続を行わなければならないというものではなく、業者を自ら選んで手続できるのも大きな魅力の一つです。

ただ、本人が「任意整理がしたい」とお願いしても、だいたいの場合は聞き入れてもらえません。弁護士などの専門家を通したほうが有効であり、その費用もカットされる将来の利息の金額に比べるとはるかに少ない金額で済みます。

さらに、弁護士に依頼し受任通知を送ってもらえば、業者からの督促も直ちに停止することも大きな魅力のひとつです。

▶「任意整理を得意とする弁護士事務所を探す

任意整理に関しては「任意整理のメリットとデメリット|正しい知識まとめ」にも詳細が記述されているので、参考にして下さい。

個人再生

個人再生は、裁判所を介して借入れの返済計画を立てます。自己破産とは異なり、借金が全額なくなるわけではありませんが、上に記述した任意整理と比較すると大幅に減額されることが特徴です。

すなわち、任意整理の場合は将来の利息カットのみでしたが、個人再生の場合は現状ある債務そのものを大きく減額することができるのです。

▶「個人再生を得意とする弁護士・司法書士事務所を探す

個人再生に関しては「個人再生に必要な費用とできるだけ費用を抑える2つの方法」にも詳細が記述されているので、参考にして下さい。

自己破産

自己破産は、個人再生と同様に裁判所を介して行う手続です。今ある借金がすべてなくなるのが大きなポイントですが、所有している高額な財産(家や車、預貯金など)が処分されてしまいます。

▶「自己破産を得意とする弁護士事務所を探す

自己破産個人再生に関しては「自己破産で借金をゼロにする方法|破産後の生活ガイド」にも詳細が記述されているので、参考にして下さい。

まとめ

支払うべきものを支払わずに放置することは、何の解決策にもならないどころか延滞金が加算されるリスクもあります。さらに、その先には記事中にもあるように差押えが待っています。

また、特に年金、市民税については、未納の人が多いと思いますが、支払能力があるのであれば、なるべく早くに支払うようにしましょう。

債務整理の手続に関しては、大きく分けて3つの選択肢があるのは上に述べたとおりです。

どの手続が自分に適しているのかというのは、判断が難しい点でありますので、専門家である弁護士に相談することを強くお勧めします。

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この記事の監修者
東京スタートアップ法律事務所
弁護士 中川 浩秀 (東京弁護士会所属)
さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが多数所属する法律事務所として、数多くの実績を持つ。無料相談は何度でも対応可能で、男女問わず個々の要望に合わせた借金問題の解決を行う。

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