お金はブラックでも借りれる|借入条件と必ず知るべき注意点

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
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ブラックでもお金を借りることができますか?」答えは「イエス」です。「キャッシング審査に通りやすい業者ってないですか?」答えは「イエス」です。ブラックの人は一生お金が借りられないというわけではありません。

 

しかし、確かにブラックではない人よりリスクが高く、条件も設けられています。「とにかく借りることができれば良い」という考えでやみくもに金融業者に手を出してしまうと、痛い目にも遭いかねません。本記事では、そんなブラックの人でもお金を借りるための方法、またその条件と注意点などをまとめました。

 

ブラックリスト入りに不安がある方へ

ブラックリストに入ってしまうことに不安がある方は『ブラックリストを回復させる為にやるべきこと』についても確認しておきましょう。

ブラックだと借りられない理由は事故情報を共有されているから

そもそもなぜ、ブラックと人はお金を借りることが難しいのでしょうか?それは、個人信用情報機関に、自身の“事故情報”が記録され、金融会社でその情報を共有されているからです。

お金を貸す側は、相手に返済能力があることが前提に貸付を行います。ですから過去に何らかの金融事故を起こしている=返済能力に乏しいという判断をせざるを得ないのです。以下でさらに詳しく解説していきましょう。

 

キャッシング審査は厳しくなってきている

平成19年12月に行われた貸金業法の改正により、年収の1/3以上の貸付が行えない総量規制が導入されたことで、キャッシングの事前審査は厳しくなっています。総量規制が導入されたということは、必然的にキャッシング業者は審査の時に年収とその他の借入の状況を確認しなければいけなくなったということです。

審査のポイントとしては、やはり返済能力を示す年収は大きな割合を占めています。その他にも居住形態や住宅ローンの有無も比較的大切な要素です。

 

共有されている事故情報

個人信用機関に登録される情報は、属性(氏名・住所・電話番号・勤務先の名称・住所・電話番号)、借入先と金額、そしてこの借入先の欄に、「貸倒(返済不可)」「異動(延滞)」などの情報が記載されることになります。また、事故情報の種類は主に以下となっています。
 

 

長期延滞

返済期日より2~3ヶ月以上支払いが遅れると、事故情報として信用情報機関に登録されます。金融会社によっては、1ヶ月程度の遅延で登録されることもあります。
 

代位弁済

住宅ローンなど、本人が返済できない状態に陥り保証会社が代わりに支払うことを代位弁済と言いますが、これが実地されると事故情報として登録されます。尚、代位弁済後は、その保証会社に返済をしていくことになります。(参考:「代位弁済とは|ローン返済が困難な人が知っておくべき全情報」)
 

債務整理

借金を合法的に減らす方法である任意整理時、家や財産を手放さずに借金を減額する方法である個人再生が行われた時にも登録されます。任意整理の情報を登録するタイミングは金融機関によって異なります。
 

自己破産

全ての借金を帳消しにする制度である自己破産を行った後にも登録がなされます。

事故情報に関する詳細は、こちらの記事「事故情報の正しい知識と知っておくべきガイドラインまとめ」を参考にして下さい。

 

ブラックリストには5~10年情報が残る

主な個人信用機関であるCICとJICCは、自己破産の場合は免責(借金を帳消しにすること)が確定してから5年間、個人再生と任意整理は完済から5年~10年間、“金融事故を起こした人”として記録が残ります。この期間が経過しないとリストから記録が抹消されません。

 

主要信用情報機関名称 事故情報の登録期間
(株)シー・アイ・シー(CIC) 延滞継続中/延滞解消後は5年/自己破産は5年
株式会社 日本信用情報機構(JICC) 延滞継続中/延滞解消後は1年/自己破産は5年
全国銀行個人信用情報センター 事故発生日から5年/延滞解消後は5年/自己破産10年

 

金融機関は実に密接な情報機関を通じて連携をとっているので、一社でとった行動が、上記の信用機関を介して全ての金融機関に知られます。まずは自分が本当にブラックであるか否か、各機関に問い合わせをして確かめてみましょう。パソコンやスマホで簡単に確認することも出来ます。詳細は各機関公式ホームページの「情報開示」「本人開示」の項目を参照して下さい。

 

お金をブラックでも借りれるワケ

全ての金融機関で通用するわけではありませんが、ブラックでも無職でもお金を借りる事は可能です。以下にその方法を記述していきます。

 

お金を借りれる条件

まず、お金を借りれる条件として、以下が挙げられます。

  • 20歳以上できちんと働いていること
  • ブラックになってからの返済はきちんと行っていること
  • 連絡を取り合えること

 

この条件を満たすことに加え、『自分に有利な審査基準の金融業者』をリサーチし、そこから借り入れを行うことがポイントになります。

全くの無職では借り入れを行うことは難しいですが、金融業者の中には審査基準で職種や勤務期間を問わないところがあります。もちろんパートでもアルバイトでも契約社員でも派遣社員でも可能なくらいですから、逆に言えば現在無職であっても、派遣登録をすればお金を借りることが出来るということになります。こういった審査基準を設けている金融業者の中には、ブラックリストの人でも中堅クラスの会社なら審査に通ることができる可能性があります。

 

お金を借りやすいところ

借り入れを行う対象は、大手の消費者金融ではなく比較的審査基準が甘い中小の消費者金融に絞ると良いでしょう。中小の消費者金融は「街金」と呼ばれたりもしますが、大手消費者金融では審査が通らない人をターゲットに営業しているので“借りやすい”のが特徴の1つです。

「利用者の口コミ」「創業年数」「ブラックへの融資に積極的であるか」この点をリサーチし、安全な街金を選択するようにして下さい。また、業者によっては社外に会社の経営状態の情報開示を行っているところがあります。会社の利益や資産などの情報の中に、キャッシング審査に関する重要データが含まれていることもあるので、この点も要チェックです。よく検討して、返済計画をしっかり立ててから申し込みましょう。

 

保険の契約者貸付制度が利用可能

消費者金融ではないですが、保険の契約者貸付制度を活用してお金を借りるという方法があります。生命保険などの場合は途中解約したら返金される制度があり、 例えば数年間かけていた保険の解約返戻金が100万円あれば、おおよそ80万円までなら借り入れを行うことが出来ます。

借り入れを行ったからと言って保険を解約する必要もなく、保障が不利になることもありません。保険会社や保険の種類によって利息は異なりますが、年利3~5%くらいが相場で、月々の返済は不要でお金に余裕ができたときに払える仕組みになっているのもメリットと言えます。しかしデメリットとして、保険の契約者貸付は、追加借り入れが出来ません。また、将来の資産に手を出してお金を借り入れるということに変わりはありません。

 

ブラックリスト入りに不安がある方へ

ブラックリストに入ってしまうことに不安がある方は『ブラックリストを回復させる為にやるべきこと』についても確認しておきましょう。

融資を受ける上での注意点

お金

いざ融資を受ける際、どのようなことに注意したら良いでしょうか?以下にまとめました。

 

複数の金融業者に申込みを行わない

実はブラックと呼ばれるものの中には、申込みブラックと言うものがあります。申込みブラックとは、同時期に何件もの金融会社に申込をする事により、信用情報機関に金融会社からの問い合わせの履歴が残り、お金に非常に困っている人と言う印象を持たれてしまい、一時的に申込みブラックと言う事になってしまう事を指します。この申込みブラックになってしまうと、審査に通る可能性が極めて低くなってしまいます。

同時期には2箇所程度までの申込に留めておくと良いでしょう。尚、この申込みブラックに関しては、半年程度でブラックが解除される為そこまで心配する必要はありませんが、ならないに越した事はありません。

 

収入偽装をしない

多少多めに年収を記載しても金融機関にはバレないだろうと考える人は多くいますが、だいたいの年齢や勤務している会社のランク、勤続年数などを聞けばだいたいの年収は分かってしまいます。金融機関の確認事項の中で嘘が最も多いのは年収だと言われているので、むしろ、そこの部分は一番慎重に確認されると言っても過言ではありません。

前述しましたが、総量規制というルールが設けられ、収入の3分の1以上の借り入れは出来ないことになっています。貸す側はしっかり返済を見込める金額を貸すことが出来、借りる側は自分の返済で切る範囲で借りることが出来る、双方を守るための重要なルールであり、貸す側も年収を正確に知ることが求められるのです。

年収に嘘を書き、それがバレれば当然審査に通らず、借り入れが出来ません。嘘を書いたということで信用がなくなるわけですから、その後も当然お金を貸してくれなくなります。

 

悪徳業者から借りない

一度ブラックリスト入りしてしまうと、その信用を回復するのにはだいぶ時間がかかります。そういった人の弱みにつけ込んで営業を行う悪質な業者にはくれぐれも注意しましょう。

本来であれば申請して取得しなければならない登録番号がなかったり、業者の連絡先が固定電話ではなく携帯電話番号しか記載されていなかったりする場合は要注意となります。違法な金利で貸付を行っている業者からお金を借りてしまうと、恐ろしい取り立てに遭ったり、自分のみならず周囲の人間に迷惑をかけてしまったりする場合があるので気をつけましょう。

各業者の特徴等はこちらの以下の記事を参考にしてみて下さい。

 

返済の見込みがないのに借り入れを行わない

当たり前のことですが、借りたお金は返さなければなりません。それが金融業者から借りたものならば、利息も含めて返済を行いといけないのです。収入が少なく、返済の見込みがない状態で借り入れを行ってしまうと、返済をするためにまた他の金融業者から借り入れを行って…という多重債務を引き起こし兼ねません。

既に借金があり、やむを得ずという人は、新たな借り入れを行うのではなくまずは現時点の借金を綺麗に精算するところからはじめましょう。その方法については、次項で解説していきます。

 

 

お金を借りるのではなく返す選択を検討する

借金があり、全く返す目処が立っておらず困り果てている…という人は、以下の債務整理を検討しましょう。

 

過払い金請求

過去、払い過ぎた利息の返還請求を行うことが出来る制度です。ただし、誰でも過払い金の請求ができるわけではなく、高い金利でお金を貸していた消費者金融、カード会社から借り入れを行っていた人が対象となります。(参考:「過払い金請求で利息を取り戻す7つの知識と実践方法の全手順」)

任意整理

裁判所を通さずに、お金を貸した側、借りた側が法律に基づいて話し合いをして、和解を進めていく方法です。この任意整理を専門家に依頼することで、本人の代わりに交渉、借金の減額手続きを全て行ってもらえます。(参考:「任意整理のデメリットとメリットの正しい知識まとめ」)

個人再生

住宅ローンを除く借金の総額が5,000万円以下の債務者が、借金の20%(最低100万円)を3年で分割返済をすると、残りの80%は免除される、という制度です。この個人再生の手続きは借金を減らすだけでなく、住宅を守ることが出来るという特徴があります。(参考:「個人再生を利用する手順と借金を大幅に減らす完全ガイド」)

自己破産

所有している財産(持ち家や車等)を処分しても返済のメドが立たないことを裁判所に認めてもらい、借金をチャラにしてもらう制度であり、借金返済がどうしても困難なときに利用する最終手段です。尚、自己破産をした場合には、官報(国が発行している新聞)に氏名が掲載され、数年間は自動融資カードローンを含むローン全般やクレジットカード、及びカードによるキャッシングが利用できなくなる等のデメリットがあります。(参考:「自己破産とは|自己破産の方法と破産後の生活の完全ガイド」)

 

まとめ

なぜ借り入れに制限がかかるようになってしまったのかを振り返り、自身の事故情報の登録が抹消されるまで気長に待つことが出来れば、それに越したことはありません。お金を借りるということを軽く考えず、計画性と自制心を持つことが大切です。

 
この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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