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自己破産後の融資は可能?目的別の借入方法や融資審査通過のポイントを解説

自己破産後の融資は可能?目的別の借入方法や融資審査通過のポイントを解説

自己破産をしてしまうと融資やローンの審査を申し込んでも審査を通るのは難しくなる、というのは事実です。

ただ、「今後一生借りられなくなる」というわけではありません

自己破産から数年間は一般的な金融機関からの借入は困難ですが、信用情報機関の記録が消滅(回復)すれば、再び借入できることがあります。

また、過去の履歴よりも現在の返済能力を重視する独自審査の中小消費者金融や、起業を支援する日本政策金融公庫の「再挑戦支援資金」、生活を立て直すための公的融資(生活福祉資金貸付制度など)からも借入ができることもあります。

この記事では、自己破産後に融資審査に通らない理由や、信用情報が回復する期間の目安をはじめ、状況別(生活費・事業費)の資金調達方法、審査通過のためのポイントまで詳しく解説します。

自己破産後のローンや借入について悩んでいる方、生活費の確保や事業での再起を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

自己破産後の融資は原則難しい

自己破産後は銀行・消費者金融を問わず、一般的な金融機関からの融資を受けるのが原則として難しくなります。

金融機関がお金を貸す前には、必ず申込者の信用情報を照会します。

このとき、自己破産の記録は信用情報機関に「金融事故情報」(事故情報)として登録されていると、審査の段階で返済能力がないと判断されて、融資を断られるのがほとんどです。

ただし、一生借りられないわけではありません。

事故情報の登録には期限があり、一定の年数が経過すれば金融事故情報は削除されます。

そのため、この期間が経過すれば再び審査に通る可能性が出てきます。

焦って融資の申し込みを繰り返すのではなく、ご自身の信用情報の回復時期を見極めながら、計画的に準備を進めることが大切です。

まずは、自己破産後に融資審査に通らない理由を正しく理解するところから始めましょう。

自己破産後の融資審査に落ちる理由|信用情報の事故登録は生活全般に波及する

自己破産後に融資審査が通らないのは、信用情報機関に「事故情報」が登録されるという、目に見えない仕組みが大きく影響しています。

事故情報は新たな融資だけでなく、クレジットカードの作成やスマートフォンの端末分割払いなど、日常生活で使うさまざまな金融サービスにも波及します。

まずは、この事故登録の仕組みを正しく理解しておきましょう。

信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に事故情報が登録されるため

銀行や消費者金融は、融資審査の際に必ず信用情報機関のデータを照会します。

自己破産の記録が残っている間は、返済能力がないと機械的に判断されるため、原則として審査が通ることはありません。

日本には主に3つの信用情報機関があり、それぞれ加盟・照会する金融機関が異なります

信用情報機関 主な照会先 事故情報の登録期間
CIC(シー・アイ・シー) 消費者金融・クレジット会社 など 約5年
JICC(日本信用情報機構) 消費者金融・一部銀行 など 約5年
KSC(全国銀行個人信用情報センター) 銀行・信用金庫 など 約7年

CICは免責確定など(契約終了)から約5年、JICCは破産手続開始決定日から約5年、銀行系のKSCは破産手続開始決定日から約7年が登録期間の目安です。

ここで注意が必要なのは、信用情報機関によって「起算点」が異なる点です。

JICCとKSCが手続きのスタートである『破産手続開始決定』を基準とするのに対し、CICは実質的に手続きが終わった『免責確定』などを基準とします。

破産手続開始から免責確定までは、同時廃止事件で数ヶ月、管財事件であれば半年〜1年程度かかるのが通常です。

そのため、すべてが終わった「免責確定日」を基準にして考えると、KSCの情報はおおむね6年〜6年半程度で消える計算になります。

この事故情報の登録期間中に、審査申し込みを繰り返さないよう注意しましょう。

融資審査への申し込みをした行為自体も、6か月間信用情報に記録されます。

短期間に複数の金融機関へ申し込む行為は「申し込みブラック」と判断され、さらに審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

信用情報機関に登録された事故情報が完全に消える(回復する)までは、むやみに融資審査を受けないのが賢明です。

融資以外のクレジットカード・スマホ割賦・賃貸審査にも影響が及ぶため

信用情報の事故登録の影響は、融資だけにとどまりません。

日常生活に関わる金融サービス全般に影響が及ぶため、自己破産直後は生活設計そのものを見直す必要があります。

クレジットカードの新規発行は、事故情報が残る期間中は原則として不可能です。

スマートフォンの端末代金の分割払い(割賦契約)も信用情報が照会されるため、審査は厳しくなります。

ただし、10万円以下のスマートフォンであれば法律上の簡易審査で済むケースもあり、現在の収入状況などによっては自己破産後でも契約できることがあります。

さらに、賃貸物件を借りる際の「家賃保証会社の審査」にも影響が及ぶ場合があります。

クレジットカード会社などが運営する「信販系」の保証会社を利用している物件では、信用情報が照会されるため入居審査が通りにくくなります。

生活における制約がもっとも厳しいのは、破産直後の時期です。

しかし、時間の経過とともに少しずつ選択肢は広がっていきます。

信用情報が回復するタイミングを知っておくだけで、その後の準備の精度や心構えは大きく変わります。

自己破産後でも条件次第で融資してくれる可能性がある

自己破産から時間が経ち信用情報が回復していれば、条件次第で融資を受けられる可能性はあります。

重要なのは「いつ・どこに申し込むか」というタイミングと選択です。

信用情報の回復時期を正確に見極め、ご自身の状況に合った選択肢を選ぶことが、審査通過への現実的なルートです。

信用情報回復後は破産歴だけが否決理由にはならない

信用情報が白紙に戻ったあと、金融機関が審査で見るのは「過去に破産したことがあるか」そのものではありません。

金融機関は、融資の審査において、主に「現在の安定した返済能力」と「今後の収支計画」を重視します。

継続的な収入があり、無理のない返済計画を示せれば、しっかりと審査のテーブルに乗ることができます。

そのため、過去の破産事実をごまかすのではなく、その後にどのように生活や事業を立て直したかを示す姿勢が大切です。

財務状況が健全に戻っていることを数字で説明できれば、金融機関からの信頼を得やすくなります。

過去の失敗よりも、現在と未来の返済能力をしっかりと証明できる準備を整えましょう。

免責確定から5〜7年が審査の分岐点になる

融資を受けられるかどうかの大きな分岐点は、自己破産の手続きから5〜7年が経過したタイミングです。

CICは免責確定などから約5年、JICCや銀行系のKSCは破産手続開始決定日からそれぞれ約5年ないし7年で事故情報が消去されます。

事故情報が消去され、信用情報に何も記録がない真っ白な状態(いわゆる「スーパーホワイト」)になって初めて、一般的な金融機関での審査が通る可能性が出てきます。

なお、事故情報が登録されている期間中に複数の金融機関へ申し込むのは避けましょう。

短期間に審査申し込みを繰り返すと「申し込みブラック」と判定され、審査に悪影響が出ます

融資の申し込み履歴は6か月間記録されるため、一度審査に落ちた場合は、少なくとも半年は間隔を空けてから再申し込みをするのが鉄則です。

焦らず準備を積み重ねる行動が、結果として最短ルートでの融資につながります。

【金融機関別】自己破産後の融資難易度

一口に融資といっても審査の仕組みや厳しさは申し込む金融機関の種別によって大きく異なります。

一般的に銀行や大手消費者金融の難易度は高い一方、独自に審査を行う中小消費者金融や、目的(事業再起や生活再建)に応じた公的融資制度は、比較的現実的な選択肢となります。

ご自身の信用情報の状態や資金の使い道に合わせた金融機関を選ぶことが、審査通過の可能性を高める第一歩です。

まずは、各金融機関の特徴と難易度の違いを整理しておきましょう。

銀行・信用保証協会付き融資|極めて厳しい

民間銀行や自治体の制度融資(信用保証協会付き)は、自己破産後の融資先としてはもっともハードルが高い選択肢といえます。

銀行は主にKSC(全国銀行個人信用情報センター)を参照するため、破産手続開始決定から約7年間は事故情報が残り続けます。

また、信用保証協会も、過去の代位弁済(借金の肩代わり)の履歴を独自に保有しています。

そのため、仮に7年が経過して信用情報機関の記録が消えても、過去に破産で迷惑をかけた協会での審査通過は非常に困難です。

さらに注意が必要なのが「社内ブラック」の問題です。

自己破産時に借入を免責された(直接迷惑をかけた)銀行やそのグループ会社には、信用情報の回復後も社内システムに履歴が半永久的に残るため、事実上の借入不可となります。

したがって、事業の再起や生活再建を目指す最初のステップとして、真っ先に銀行融資を頼るのは現実的ではありません。

日本政策金融公庫|比較的融資を受けやすい

自己破産後の起業や事業での再起を目指す方にとって、現実的な融資の相談先となるのが「日本政策金融公庫」です。

日本政策金融公庫は国が100%出資する政策金融機関であり、営利目的だけでなく、中小企業や起業家の支援という役割を担っています。

民間銀行とは異なり、国の政策として再挑戦を後押ししているため、過去の破産歴だけを理由に門前払いになりにくいのが特徴です。

審査の過程で信用情報機関の照会はおこなわれますが、過去の履歴以上に「現在の事業計画の妥当性」や「破産後から現在までの生活再建の実績(自己資金の蓄積など)」をしっかり示せれば、融資を受けられる可能性があります。

日本政策金融公庫には、状況に応じた以下のような制度が設けられています。

  • 再挑戦支援資金(再起業支援): 廃業や自己破産歴のある方が、再び創業に挑戦する際に利用できる制度
  • 新規開業資金(創業向け融資): 新たに事業を始める方、または開業して間もない方向けの融資制度
  • マル経融資(小規模事業者経営改善資金): 商工会議所の経営指導(原則6ヵ月以上)を受けた小規模事業者が、無担保・無保証人で利用できる制度

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【生活費向け】自己破産後に融資を受ける方法3つ

自己破産直後でも、生活費の確保に向けて動ける手段はあります。

自分の状況に合った方法を選ぶことが大切です。

1. 独自審査をおこなう中小消費者金融を利用する

信用情報の回復がどうしても待てない場合、独自審査を採用している「正規の中小消費者金融」を検討するのもひとつの方法です。

大手消費者金融は、収入や借入履歴などをコンピューターが点数化して自動判定する審査システム(スコアリングシステム)を採用しています。

信用情報に事故情報がある時点で基準点に達しないため、機械的に否決されてしまいます。

一方、中小消費者金融は、担当者が電話や対面などで個別に事情をヒアリングする柔軟な審査をおこなう傾向があります。

過去の履歴よりも「現在の収入実績」や「生活状況」を総合的に見て返済能力を判断してくれる点が、大手消費者金融との大きな違いです。

ただし、業者選びには細心の注意が必要です。

「自己破産でも絶対に借りられる」「ブラックOK」などと極端な甘い言葉を謳っている業者は、違法なヤミ金融である可能性が極めて高いため、絶対に利用してはいけません

正規の貸金業者であれば、利息制限法に基づく法定上限金利(貸付額に応じて年15〜20%)の範囲内で貸し付けをおこないます。

申し込む前に、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」などで登録番号を必ず確認し、安全な業者であることを確かめることが大切です。

2. 労働金庫(ろうきん)の融資制度を利用する

ご自身が労働組合や生活協同組合(生協)の組合員であれば、信用情報が回復したあとの借入先として「ろうきん(労働金庫)」が有力な選択肢になります。

ろうきんは組合員の生活支援を目的とした非営利の金融機関です。

営利を目的とする民間銀行とは異なり、組合員の生活再建をサポートする理念を持っています。

金利水準も一般的な消費者金融や銀行より低めに設定されており、条件を満たせば非常に好条件で利用できるのが大きなメリットです。

ただし、「非営利だから審査が甘い」わけではない点に注意が必要です。

ろうきんの融資には指定の保証会社(日本労信協など)の審査が必要であり、銀行と同様に信用情報機関(KSC・CIC・JICC)の記録を厳格に確認します。

そのため、自己破産の事故情報が残っている期間中の借入は、原則として困難です。

また、過去の自己破産でろうきん、またはろうきんの保証会社に迷惑をかけていた(免責対象にしていた)場合は、社内ブラックとなり、信用情報の回復後であっても審査には通りません。

ろうきんは、信用情報が完全に回復し、生活を立て直したあとに頼るべき機関です。

ご自身の事故情報が消去されたことを確認した上で、組合や窓口に相談してみることをおすすめします。

3. 生活福祉資金貸付制度などの公的融資を活用する

自己破産直後で収入が不安定な場合、社会福祉協議会が窓口となる公的な貸付制度が有力な選択肢となります。

民間の金融機関とは異なり、信用情報機関への照会よりも現在の生活状況が重視されます。

収入が少ない、または生活に困窮している方を対象とした制度のため、破産直後でも利用しやすいのが特徴です。

公的融資の代表的な制度は、主に以下のとおりです。

制度名 対象 貸付上限 金利
総合支援資金(生活支援費) 失業・収入減少世帯 ・ 月20万円以内(二人以上)
・ 月15万円以内(単身)
・ 連帯保証人あり:無利子
・ 連帯保証人なし:年1.5%
緊急小口資金 緊急かつ一時的な資金が必要な方 10万円以内 無利子
福祉資金(福祉費) 療養・葬儀・引越しなど日常生活を送る上で、一時的に必要な経費がある方 580万円以内
※資金の用途に応じた上限額あり
・ 連帯保証人あり:無利子
・ 連帯保証人なし:年1.5%

窓口はお住まいの市区町村の社会福祉協議会です。

まずは窓口に相談し、自分が利用できる制度を確認してみてください。

【事業資金向け】自己破産後に融資を受ける方法3つ

破産後に起業・再起を目指す方に向けて、事業資金の融資を受ける方法は主に3つです。

自分の状況に合わせて、適切な制度を選びましょう。

1. 日本政策金融公庫の再挑戦支援資金を利用する

過去に廃業や自己破産を経験した方を対象に設けられているのが、日本政策金融公庫の「再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)」です。

利用できるのは、新たに開業する方、またはすでに開業しておおむね7年以内の方です。

ただし、以下の条件を全て満たす必要があります。

  • 廃業歴を有する個人、または廃業歴のある経営者が営む法人であること
  • 廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込みであること(※自己破産により免責が確定していれば条件を満たします)
  • 廃業の理由・事情がやむを得ないものであること

融資限度額は、個人事業主や小規模事業者が主に利用する「国民生活事業」の窓口で最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)です。

返済期間は設備資金20年以内・運転資金15年以内(いずれも据置期間2年以内)と、ゆとりを持った設定になっています。

具体的な審査条件や必要書類は個別の状況によって異なるため、まずは最寄りの公庫窓口へ直接相談してみましょう。

2. 日本政策金融公庫の創業融資を利用する

再挑戦支援資金の要件に該当しない場合でも、日本政策金融公庫の「新規開業資金」が有力な選択肢になります。

対象は「新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方」です。

原則として無担保・無保証人で利用でき、制度上の厳格な自己資金要件(「創業資金総額の10分の1以上」など)が撤廃されているなど、柔軟な対応が特徴です。

融資限度額は最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)で、返済期間は設備資金20年以内・運転資金10年以内(いずれも据置期間5年以内)となっています。

ただし、自己破産歴がある方が申し込む場合、「自己資金ゼロ」で審査を通すことは極めて困難です。

制度上は自己資金があることは要件となっていませんが、金融機関にとっては「破産後にコツコツと貯めた預金(自己資金)」こそが、生活と財務状況を立て直した最大の証明になるからです。

また、未経験業種での創業も審査のハードルが大きく上がります。

これまでの職歴や経験を活かした事業内容であるほど、事業計画の説得力が増し審査に通りやすくなります。

「なぜこの事業なのか」「どのように売上を立てるのか」を、具体的な数字と根拠で説明できる入念な準備が重要です。

3. 日本政策金融公庫のマル経融資を利用する

すでに事業を再開し、一定期間継続している方には、商工会・商工会議所の推薦を受けて利用できる日本政策金融公庫の「マル経融資(小規模事業者経営改善資金)」がおすすめです。

利用できるのは、原則として同一地区内で最近1年以上事業を行っており、商工会・商工会議所などで原則6ヵ月以上の経営指導を受け、その長の推薦を受けた小規模事業者に限られます。

最大の特徴は「無担保・無保証人」で利用できる点です。

融資限度額は最大2,000万円で、返済期間は運転資金が7年以内(据置期間1年以内)、設備資金が10年以内(据置期間2年以内)となっています。

自己破産後は信用情報が回復するまで厳しい状況が続きますが、6ヶ月間にわたる商工会議所での経営指導実績と「推薦」というお墨付きが、経営者としての信頼性を大きく補完してくれます。

過去の破産歴というハンデを、現在の地道な事業実績と支援機関とのつながりでカバーできるのが、この制度の最大のメリットです。

金利(特別利率F)は金融情勢により変動するため、まずは事業所を管轄する商工会・商工会議所の窓口へ相談してみましょう。

【事業資金向け・融資以外】自己破産後の資金調達方法4つ

融資が難しい状況でも、事業資金を確保する手段は融資だけではありません。

利用できる資金調達方法は主に4つで、それぞれ対象となる事業フェーズや条件が異なります。

自分の状況に合った方法を選ぶことが重要です。

1. 新株発行による資金調達をおこなう

会社経営者であれば、以下のような資金調達も考えられます。

それは、融資による借入ではなく、自社の株式を渡す代わりに資金を出してもらう方法(出資)です。

この方法は株式を発行することが大前提となるため、個人事業主や合同会社などでは利用できず、「株式会社」の経営者に限られた資金調達方法となります。

資金の出し手となるのは、事業に将来性を感じた個人投資家(エンジェル投資家)や、有望な企業に投資するベンチャーキャピタルなどです。

彼らの審査で見られるのは、信用情報機関のデータではなく「事業の圧倒的な成長性」と「経営者としての実行力」です。

そのため、過去に破産歴があっても、ビジネスモデルの魅力とそれを実現する説得力があれば、資金を獲得できる可能性は十分にあります。

ただし、借入ではないため返済義務がない一方で、株式を持った投資家が経営判断に関わってくる点には注意が必要です。

経営の自由度を保ちたい場合は、出資比率(持ち株比率)の設計を慎重におこなうことが重要になります。

2. クラウドファンディングで事業資金を集める

信用情報に関係なく事業資金を調達する手段として、クラウドファンディングも有効です。

自己破産後の事業資金調達として活用しやすいのは、主に以下の3種類です。

それぞれ仕組みや返済義務が異なるため、自分の状況に合ったものを選びましょう。

種類 仕組み 返済義務 審査の中心
購入型 商品・サービスの先行販売として支援者から資金を集める なし なし(審査不要)
投資型(株式型) 事業に共感した投資家から出資を受ける なし ビジネスモデルの魅力
融資型 投資家から資金を借り入れる あり ビジネスモデルの魅力

商品・サービスの先行販売として支援者から資金を集める「購入型クラウドファンディング」は、金融機関のような信用情報の照会や融資審査が不要なため、自己破産後でも取り組めるのが大きな特徴です。

一方で、投資型(株式投資型)や融資型(ソーシャルレンディング)のクラウドファンディングは注意が必要です。

これらはプラットフォーム側が投資家を保護するために厳格な財務・信用審査を行うため、自己破産歴がある状態での利用は事実上困難です。

そのため、自己破産後の資金調達としては、「購入型」を選ぶのが最も現実的で安全なルートとなります。

さらに、購入型クラウドファンディングでの成功実績は、その後の日本政策金融公庫などへの融資審査において大きなプラスに働く可能性があります。

「すでに市場(顧客)から支持されている」という実績が、事業計画の信頼性を強く裏付けてくれるからです。

資金調達ができるだけでなく、将来の融資審査に向けた強力なアピール材料にもなる点が、クラウドファンディング最大の強みです。

3. ファクタリングで売掛金を早期資金化する

すでに取引先(売掛先)がある事業者であれば、「ファクタリング」を利用して売掛金を即日〜数日で現金化する方法があります。

ファクタリングは融資ではなく「売掛債権の売買」です。

審査で重視されるのは利用者ではなく「売掛先企業の信用力」であるため、信用情報機関への照会はおこなわれず、自己破産後でも利用できるケースがあります。

主な種類と手数料の目安は以下のとおりです。

種類 仕組み 手数料の目安
2者間ファクタリング 事業者とファクタリング会社のみで完結 8〜18%程度
3者間ファクタリング 取引先も含めた3者で契約 2〜9%程度

ただし、ファクタリングを装って違法な高金利での貸し付けをおこなう「偽装ファクタリング(ヤミ金)」には厳重な注意が必要です。

正規のファクタリング業者は貸金業者ではないため、金融庁の貸金業者登録には載っていません。

契約の際、「売掛先が倒産した場合に、代わりに返済を求められる(償還請求権がある)」という条件が含まれていると貸金(融資)に該当するため、絶対に利用しないようにしましょう。

なお、ファクタリングは手元に「請求書(売掛金)」が発生している段階限定の手段です。

事業を再開し、取引実績が生まれてから活用するものと理解しておきましょう。

4. 自治体の補助金・助成金を活用する

返済不要の資金として、国や自治体の補助金・助成金の活用も検討してみてください。

代表的な制度としては、販路開拓費用の一部を補助する「小規模事業者持続化補助金」や、業務効率化のためのグループウェア構築や社内データベース用のAIツール導入費用などを補助する「IT導入補助金」があります。

融資のような信用情報機関の審査はないため、自己破産後であっても、事業計画の内容と要件を満たせば申し込みが可能です。

ただし、補助金の活用には以下の2点に強く注意する必要があります。

1つ目は、「税金の滞納がないこと」です。

信用情報の審査はありませんが、補助金の申請には直近の納税証明書が必須となります。

自己破産をしても税金の支払義務は免除されない(非免責債権)ため、未納が残っている状態では補助金を利用できません。

2つ目は、「原則として後払いであること」です。

経費を先に全額自分で支払い、事業完了後の数か月〜半年後に補助金が入金される仕組みです。

当面の「つなぎ資金」が必要になりますが、自己破産後は銀行からの短期借入が難しいため、手元の自己資金などで確保しておく必要があります。

自治体によっては再起支援に特化した独自の助成枠を設けている場合もあるため、お住まいの市区町村の産業振興課や商工会議所に一度相談してみるのがおすすめです。

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【期間別】自己破産後の融資に向けた免責からの行動3つ

自己破産後の融資は、いつ動くかによって結果が大きく変わります。

免責確定からの経過年数に合わせた行動を取りましょう。

免責から5年未満|自己資金の貯蓄と計画見直しに注力する

免責から5年未満の間にやるべきことは、貯蓄と事業計画の見直しの2つです。

免責確定後5年未満は、CIC・JICC・KSCいずれにも事故情報が残っているため、銀行・公庫・消費者金融のどこに申し込んでも融資を断られる可能性が高いです。

審査のたびに申し込み履歴が記録され、将来の審査にも悪影響を残しかねません

まず取り組むべきは、毎月一定額を積み立てて通帳に資金管理の実績を残すこと。

コツコツ貯蓄できる人だという証拠は、のちの融資審査でプラス材料になります。

あわせて、前回の事業失敗の原因を徹底的に分析し、次の事業計画に反映させましょう。

失敗の教訓を活かした事業計画書は、審査担当者の信頼を得る大きな武器になります。

免責から5年〜7年|信用情報の回復を確認しクレヒス作りを始める

免責から5~7年経過しているの場合は、まず3機関全てに開示請求をおこない、事故情報が消去されているか自分の目で確認しましょう。

機関 開示請求の方法
CIC(シー・アイ・シー) ・ インターネット
・ 郵送
JICC(日本信用情報機構) ・ スマートフォンアプリ
・ 郵送
KSC(全国銀行個人信用情報センター) ・ インターネット
・ 郵送

CICやJICCの事故情報が消える5年が経過したあとでも、銀行系のKSCには約7年間情報が残っている可能性があります。

この時期は「憶測で申し込まず、必ず各信用情報機関へ『開示請求』をおこなって、自分の記録が消えているかを確認してから動く」ことが鉄則です。

事故情報の消去(回復)が確認できたら、次は「クレジットヒストリー(クレヒス:返済実績)」の構築を始めましょう。

自己破産後の回復した状態は、信用情報に過去の記録が一切ない「スーパーホワイト」と呼ばれます。

30代以上でこの状態だと、逆に金融機関から「過去に金融事故を起こしたのではないか」と警戒されやすいため、意図的に返済実績を作る必要があります。

まずは審査に通りやすいスマートフォンの端末分割払いや、事前に保証金を預ける「デポジット型クレジットカード」などを活用し、少額から毎月の確実な返済実績(クレヒス)を積み重ねていきましょう。

事業資金の融資を目指す方は、このクレヒス構築と並行して、税理士や中小企業診断士などの専門家に相談しつつ、日本政策金融公庫への打診を見据えた入念な準備(事業計画書の作成など)を始めるのがもっとも確実なルートです。

免責から7年以上|信用情報回復済みとして本審査に挑む

自己破産の手続きから7年以上が経過すれば、CIC・JICC・KSCの3機関すべての事故情報が完全に消去され、一般の起業家と全く同等の条件で審査に臨めるようになります。

信用情報上の足かせがなくなるため、融資審査で評価されるのは主に「事業計画書の完成度」「これまでの経験」、そして「自己資金の額」です。

5〜7年という時間をかけて地道に積み上げてきた貯蓄と信用実績(クレヒス)が、そのまま審査を勝ち抜く最大の武器になります。

過去の履歴が問われなくなるため、日本政策金融公庫の「新規開業資金(創業融資)」をより有利な条件で進められるほか、一般的な民間銀行(信用保証協会付き融資)への正式申し込みも、このタイミングからようやく現実的な選択肢に入ってきます。

ただし、過去の自己破産で借入を免責された(迷惑をかけた)金融機関には、社内ブラックとして半永久的に情報が残っている可能性があります。

融資を申し込む際は元の取引先への申し込みは避け、全く新しい金融機関を選ぶようにしましょう。

自己破産後に融資審査を通過するためのポイント7選

融資審査を通過するために、自己破産後に取るべき行動は主に7つです。

どれかひとつが欠けても審査の通過率は下がります。

ここでは、自己破産後に融資審査を通過するうえで欠かせないポイントを7つ解説します。

1. 事故情報が削除されるのを待つ

民間銀行や大手消費者金融など、一般的な融資審査の土俵に上がるための大前提は、3機関すべての事故情報が完全に消去されていることです。

回復までの期間は、CIC・JICCが約5年、KSCは約7年が目安となります。

この期間が経過する前に「もしかしたら」と申し込みを繰り返すと、「申し込みブラック」として記録が残り、本来なら通るはずの回復後の審査にまで悪影響を及ぼしてしまいます

資金繰りに焦る気持ちは痛いほど理解できますが、じっと時期を守ることが結果的に確実な融資への一番の近道となります。

融資の申し込みをする前には、憶測で動かず、必ずCIC・JICC・KSCの3機関すべてに対して「開示請求」をおこなってください。

スマートフォンの画面や郵送された書面で、自分の目で確実に事故情報が削除されていることを確認してから、慎重に申し込みへと進みましょう。

2. 自己資金を貯める

融資審査、特に日本政策金融公庫の審査において最も説得力を持つのは、毎月コツコツと積み立てた「通帳の履歴」です。

現在、公庫の新規開業資金(創業融資)では、制度上の自己資金要件(創業資金総額の10分の1以上など)は撤廃されました。

しかし、実際の審査では依然として自己資金の額が極めて重視されます。

特に自己破産歴がある方の場合、給与から定期的に積み立てた実績こそが「生活を立て直し、お金の管理が正常にできる状態になった」という最大の証明になるからです。

実務上は、融資希望額の3割程度の自己資金を用意しておくのがひとつの目安となります。

自己資金が足りないからといって、知人から一時的にお金を借りて残高を膨らませる行為(いわゆる「見せ金」)は絶対に避けましょう

公庫の審査では過去半年〜1年分の通帳の原本(または明細)を隅々まで確認されるため、不自然な大きな入金は担当者にすぐ見破られます。

見せ金が発覚した場合、今回の融資が即否決となるだけでなく、公庫の社内システムに悪質な申告として記録が残り、将来にわたって融資を受けられなくなる危険性があります。

審査担当者の心を動かすのは、自力で積み上げた地道な実績です。

少額からでも構わないので、今日から専用口座での積み立てを始めましょう。

3. 過去の破産理由と再発防止策を説明する

日本政策金融公庫などの面談では、ほぼ確実に「なぜ過去に自己破産に至ったのか(事業の失敗や資金ショートの原因)」を深く問われます。

審査においては、過去の失敗を客観的に分析し、再発防止策を論理的に説明できるかどうかが極めて重視されます。

破産の理由を曖昧にしたり、「取引先が急に倒産したから」「景気が悪かったから」と他者や環境に責任を転嫁したりすると、担当者からの信頼は一気に失われます。

たとえ不測の事態であったとしても、「自身の経営判断や資金管理の甘さ」をどこまで客観的に認められるかが、経営者としての評価の分かれ目となります。

また、精神論ではなく、再発防止策を「具体的な仕組みと数字」で示すことも欠かせません。

「前回は固定費をかけすぎたため、今回は店舗を持たず月○万円以下に抑える」「売上依存を避けるため、1社あたりの取引上限を定める」など、同じ失敗を繰り返さない仕組みを論理的に説明できると、担当者の信頼を得やすくなります。

特に「再挑戦支援資金」の審査では、過去の破産理由の分析と、今回の事業計画(再発防止策)に明確な一貫性があるかどうかが、融資決定の最重要ポイントになります。

4. 事業計画書を作成する

融資審査を通過するためには、希望的観測を完全に排除し、徹底的に「数字」に落とし込んだ事業計画書の作成が必須です。

売上予測や経費の算出は、商圏データや競合調査、あるいはすでに確保している見込み客のリストといった「客観的な根拠」に基づいている必要があります。

面談では必ず「なぜこの売上が見込めるのか」を厳しく問われるため、明確な根拠をもって答えられる状態にしておきましょう。

さらに審査での評価を大きく分けるのが、「リスクへの備え」が書かれた計画書です。

自己破産歴がある方は特に、計画通りに売上が立たなかった場合の「資金繰りのリカバリー策(経費の削減案など)」や、事業の撤退ラインまで記載しておくと、「最悪の事態を想定し、現実を直視できている経営者だ」と強く印象付けることができます。

日本政策金融公庫の指定フォーマット(創業計画書など)は記入欄が小さいため、客観的なデータや具体的な再発防止策をまとめた独自の「補足資料」を作成し、添付して熱意と計画性をアピールするのが効果的です。

5. 客観的な根拠を用いて返済能力を提示する

過去の信用情報に関わらず、最終的な審査の結果を左右するのは「返済能力を数字で客観的に証明できるかどうか」です。

融資審査の担当者が必ずチェックするのは、毎月の返済額をどこから確保するかという部分です。

ここで注意すべきは、売上ではなく「利益」から計算することです。

事業の「利益(売上から経費を引いた額)」から、ご自身の「生活費」や「税金」を差し引いても、毎月十分に返済できる能力があることを数字で裏付けましょう。

すでに見込み客がいる、発注の内諾を得ているといった実績があれば、「〇〇社から月△万円の受注見込みあり」と事業計画書に記載するだけでなく、注文書やメールのやり取りなどの「客観的な証拠」を添付することで、計画の信憑性が格段に上がります。

また、配偶者に安定した給与収入があるなど、事業以外に家計を支える収入源がある場合も、審査において極めて強力なプラス材料になります。

生活費が担保される分、事業で出た利益を返済に回しやすくなるからです。

自己破産というハンデを覆すためにも、伝えられる強みは遠慮なく全てアピールしましょう。

6. 返済実績を作るために小規模な借入から始める

個人のクレジットカード等でクレヒス(返済実績)を作るのと同様に、事業融資においても「まずは少額の借入から始めて事業の実績を積む」という戦略が非常に有効です。

ここで注意したいのは、「審査に通るために、必要な資金を無理に削って希望額を低く申請する」のはNGだということです。

必要な資金が足りない計画は「すぐに資金ショートする危険な計画」とみなされ、かえって審査に落ちてしまいます

正しいアプローチは、店舗を持たない、高額な設備をリースや中古で済ませるなど、「初期投資を極力抑えたスモールスタートの事業計画」を立てることです。

事業の規模自体を小さく設計することで、結果として融資希望額を必要最小限(少額)に抑えることができ、審査のハードルも事業の失敗リスクも大幅に下げることができます。

まずはこのスモールスタートで確実に融資を引き出し、半年〜1年間、遅延なく返済を続けながら売上を作っていきましょう。

その地道な返済実績と事業実績こそが金融機関からの強力な信用となり、のちの「事業拡大に向けた追加融資」をスムーズに引き出すための最大の布石となります。

7. 資金調達に強い税理士などの専門家に相談する

公庫への融資申し込みは、税理士・中小企業診断士などの認定支援機関によるサポートを受けるのがおすすめです。

専門家を通じて融資を申し込むと、事業計画の信頼性が担保され、審査担当者の印象が変わります。

素人が単独で作った計画書とは受け取られ方が異なり、信頼性の高い計画として評価されるのが特徴です。

再発防止策の論理構築や、面談シミュレーションを一緒におこなってくれる専門家もいます。

融資が通らなければ準備に費やした時間と労力も全て無駄になるため、報酬が発生しても専門家に相談するメリットは大きいです。

専門家への報酬は、融資を通すための必要経費と割り切り、早めの相談を検討しましょう。

自己破産後に融資を申し込む際の注意点3つ

融資を受けるための準備と並行して、絶対にやってはいけないことも把握しておく必要があります。

再起の足を引っ張らないためにも、以下3つの注意点は必ず頭に入れておきましょう。

公庫で免責を受けた場合は融資が不可能に近い

過去の自己破産において、日本政策金融公庫からの借入を免責の対象(いわゆる「公庫に迷惑をかけた」状態)にしている場合、残念ながら公庫からの再融資は極めて困難です。

CICやJICCなどの信用情報機関の記録は一定期間で消去されますが、公庫の顧客データは社内に半永久的に保存されます(社内ブラック)。

公庫の融資は国民の税金などの「公的資金」を原資としている性質上、過去に実損を与えた相手に対して、社内審査を通してももう一度貸し出すことは実務上ほぼ不可能です。

もし過去に公庫の借入を免責にしていた場合は、公庫への申請に時間を費やすのはきっぱりと諦め、素早く別の資金調達手段へと切り替えましょう。

融資(借入)の土俵に上がることが絶望的なこの状況では、審査不要の「購入型クラウドファンディング」や、初期投資を極限まで抑えた「自己資金のみでのスモールスタート」が最も現実的な選択肢となります。

まずは税理士や認定支援機関などの専門家に自分の状況を正直に打ち明け、実行可能な選択肢を一緒に整理してもらうことが再起への第一歩です。

SNSの個人間融資やヤミ金は利用しない

資金繰りにどんなに追い詰められても、自己破産後は信用情報が回復するまで厳しい状況が続きますSNSの「個人間融資」や「ヤミ金」には絶対に手を出さないでください。

SNSで親切を装う個人間融資のアカウントは、その実態のほぼ100%がヤミ金業者です。

「即日融資」「審査なし」「自己破産でもブラックでもOK」といった甘い言葉は、すべてヤミ金のサインです。

一度でも関わると、以下のような事業の命取りになる深刻な被害に巻き込まれます。

  • トイチ(10日で1割)などの法外な利息を課される
  • 融資の条件として「保証金」や「信用実績作り」の名目で金銭をだまし取られる
  • トラブルになると、あなたの銀行口座が「犯罪利用口座」として凍結され、すべての銀行で口座が使えなくなる(事業が完全にストップする)
  • 嫌がらせとして、個人情報や顔写真をネット上にさらされる

正規の貸金業者(中小消費者金融など)を利用する際は、必ず事前に「金融庁の登録貸金業者情報検索サービス」などで正規業者かどうかを確認してください。

その際、ヤミ金は実在する正規業者の「登録番号」を勝手に名乗って偽装していることがあるため、番号だけでなく「電話番号」や「所在地」が金融庁のデータと完全に一致するかまで確認することが、自分の身と事業を守る唯一の手段です。

申込み時に他社借入や破産歴の虚偽申告をしない

融資申し込みの際、過去の自己破産歴や現在の他社借入を隠す「虚偽申告」は、100%発覚すると考えてください。

すべての金融機関は審査時に必ず信用情報機関(CIC・JICC・KSC)のデータを直接照会するため、申告内容と実態のズレは即座に見破られます。

虚偽申告が発覚した時点で審査は即否決されるだけでなく、悪質な顧客として「社内ブラック」に永久登録されるため、その金融機関やグループ会社からは二度と借入ができなくなります

さらに恐ろしいのは、万が一嘘がバレずに融資を受けられ、その後で発覚したケースです。

金融機関への重大な契約違反となり、「期限の利益(分割で返済する権利)」を即座に失い、残っている借入金の全額をただちに一括返済するよう迫られます。

悪質性が高い場合は「詐欺罪」として刑事告訴される可能性もゼロではありません。

審査に通りたい一心でついた嘘が、事業の即死や刑事責任につながります。

どんなに資金繰りが苦しい状況でも、申告内容はありのままを正直に記載することが絶対の鉄則です。

自己破産後に融資を検討している方は「ベンナビ債務整理」で弁護士に相談

自己破産後の資金調達や公的融資の活用を検討している場合、「そもそも新たな借入をして問題ないか」「再び返済不能に陥らないか」という法的な観点から、弁護士への相談がおすすめです。

「自分の状況で融資は現実的か」を一人で判断して無理な借入先を探すと、ヤミ金などの違法業者に騙されたり、再び多重債務に陥ったりするリスクがあります。

状況に合わせて安全な選択肢や対策を検討するうえで、自己破産や債務整理に強い弁護士への相談が有効です。

ベンナビ債務整理では、自己破産後の生活再建や今後の資金管理について相談できる弁護士を検索できます

初回相談無料の法律事務所も多く、費用を気にせず複数の弁護士を比較できるのが特徴です。

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自己破産後の資金繰りや生活再建にお悩みの方は、これ以上状況を悪化させる前に、ベンナビ債務整理で弁護士への相談を検討してみてください。

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自己破産後の融資に関してよくある質問

自己破産後の融資について、よくある質問をまとめました。

自分の状況と照らし合わせながら確認してください。

Q1. 自己破産後でも消費者金融から借入れできる?

自己破産の「免責が確定した後」であれば、独自審査をおこなう一部の中小消費者金融で借り入れできる可能性があります

プロミスやアコムなどの大手は、スコアリングシステムによる自動審査を採用しているため、信用情報機関に事故情報がある期間はシステム的に即座に否決されてしまいます。

一方、中小消費者金融(いわゆる街金)のなかには、過去の自己破産歴よりも「現在の安定した収入」や「現在の支払い能力」を重視し、担当者が個別に手作業で審査をおこなってくれるところもあります。

現在では対面だけでなく、Webや電話申し込みで全国対応している柔軟な業者も少なくありません。

ただし、生活再建中の高金利な借入れには厳重な注意が必要です。

消費者金融の金利は法定上限である年利15〜20%程度になるケースが多く、収入が安定していない時期に無理に借り入れると、あっという間に再び返済困難に陥るリスクがあります。

また、年収の3分の1を超える貸付けは法律(総量規制)で禁止されています。

本当に借入れが必要かどうか、冷静に判断してから動きましょう。

Q2. 自己破産後にカードローンは利用できる?

カードローンの審査でも必ず信用情報機関への照会がおこなわれるため、事故情報が残っている期間は原則として利用できません

具体的には、消費者金融系や信販系のカードローンはCICやJICCを参照するため「免責確定から約5年間」、銀行系カードローンはKSCを参照するため「破産手続開始決定日から約7年間」は審査を通過できないのが実情です。

信用情報が回復したあとは一般の申込者と同等に審査されますが、過去に自己破産の対象とした(免責を受けた)金融機関やそのグループ会社には「社内ブラック」として記録が残っているため、必ず全く別の会社を選ぶようにしてください。

また、最初は限度額が低め(10万〜50万円程度)に設定されるケースが多い点に注意しましょう。

なお、「審査なし」「ブラックでもOK」と謳う広告には、絶対に近づかないでください。

正規の貸金業者は法律(貸金業法)で信用情報の照会が義務付けられており、審査なしで貸し付けをおこなう業者は100%違法なヤミ金です。

Q3. 自己破産後1年で融資を受けることは可能?

結論から言うと、自己破産からわずか1年での融資は「原則として極めて困難」です。

1年経過の時点では、CIC・JICC・KSCのすべてに事故情報が残っているため、銀行や大手消費者金融から融資を受けることは完全に不可能です。

例外として、前述した「日本政策金融公庫の再挑戦支援資金」や「独自審査の中小消費者金融」であれば、制度上は申し込みの土俵に上がることはできます。

しかし現実問題として、破産から1年では審査で最も重視される「自己資金(貯金)の蓄積」や「家計が改善された実績(通帳の履歴)」を十分に証明する期間が足りないため、否決される可能性が非常に高いのが実情です。

この時期に「即日融資可能」「ブラックでも絶対貸します」と謳う業者は、ほぼ間違いなくヤミ金や詐欺業者です。

焦って手を出せば、せっかく免責を受けた借金問題が再燃してしまいます。

免責後1〜2年の時期は、新たな借入を考えるのではなく、前回の失敗要因の分析と自己資金の貯蓄に専念することが、将来の確実な資金調達に向けた最も賢明な選択です。

Q4. 自己破産後は住宅ローンや自動車ローンも組めない?

住宅ローン・自動車ローンも、免責から5〜7年経過して事故情報が消去されるまでは原則として組めません

住宅ローンはKSCを参照する銀行が多く、免責から7年間は審査に通過するのが難しい状況です。

自動車については、信用情報を照会しない自社ローンを扱う販売店を探すか、現金での一括購入が現実的な選択肢になります。

Q5. 配偶者名義で融資やローンを受けられる?

結論として、配偶者自身の信用情報と収入に問題がなければ、配偶者の「単独名義」でローンを組むことは十分に可能です。

信用情報はあくまで「個人ごと」に管理されるため、審査対象は申込者本人(配偶者)のみとなります。

自己破産した本人の事故情報が、配偶者の審査に直接悪影響を及ぼすことは原則としてありません。

ただし、住宅ローンの審査において、夫婦の収入を足して借入可能額を増やす「収入合算」や「ペアローン」「連帯債務」を利用することはできません

これらの制度を利用する際は、自己破産した本人が連帯保証人や連帯債務者になる必要があり、その時点で本人の信用情報が照会され、審査に即否決されてしまうためです。

つまり、配偶者「一人だけの収入」で審査を通過し、返済も担っていく形になります。

借入額の大幅な見直しが必要になるケースも多いため、今後の無理のない家計の構成については、早めにファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談して客観的なアドバイスを受けることをおすすめします。

まとめ|自己破産後の融資に関する悩みは弁護士に相談を!

自己破産後の資金調達は、「いつ・どこに・どのような手順で申し込むか」によって結果が大きく変わります。

信用情報が回復するまでの5〜7年間は、焦って借入先を探すのではなく、自己資金の積み立てや事業・家計の立て直しに充てるべき重要な期間です。

条件さえ整えれば、公的融資や中小消費者金融などから融資を受けられる可能性は十分にあります。

しかし、自力で無理な借入をしようとすると、ヤミ金トラブルや新たな多重債務に陥るリスクも伴います。

資金繰りや生活再建に行き詰まりを感じた際は、致命的な傷を負う前に、自己破産や債務問題に注力している弁護士へ相談し、法的な観点から安全な道筋を整理してもらうことが有効です。

「ベンナビ債務整理」では、自己破産後の生活再建や、無理のない資金管理(新たな債務トラブルの回避)について相談できる全国各地の弁護士を無料で検索できます

初回相談無料の事務所も多く、気軽に比較検討できるのが特徴です。

まずは専門家のアドバイスをもとに生活の基盤をしっかりと固め、安全で計画的な再起への第一歩を踏み出しましょう。

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この記事の監修者
札幌パシフィック法律事務所
佐々木 光嗣 (札幌弁護士会)
2018年2月に札幌パシフィック法律事務所を設立。スタッフも一丸となり「身近なリーガルパートナー」として迅速な問題解決を目指す。
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本記事はベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)に掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。