個人再生すると連帯保証人は一括請求される|請求額や回避方法を紹介


個人再生をすると、申立人から保証人・連帯保証人に返済義務が移り、借金を一括請求されます。申立人は大幅に借金をカットしてもらえますが、保証人・連帯保証人は多額の借金を背負ってしまうことになるので、しかるべき対処をしなければなりません。
この記事では、
- 保証人・連帯保証人がいくら請求されるのか
- 保証人と連帯保証人の違い
- 保証人・連帯保証人がいる場合の解決策
- 個人再生の申立人が連帯保証人になれるかどうか
などについてお伝えしているので、個人再生を申し立てたい人のなかでも、保証人・連帯保証人がいる人は目を通してみてください。
【関連記事】個人再生に失敗したらどうなる?|失敗パターンと成功のための対策
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個人再生すると保証人・連帯保証人が一括請求される
個人再生をすると、保証人・連帯保証人が一括請求されることは説明しました。そこで、以下では一括請求の金額や、家族や配偶者(元配偶者)が一括請求されたケースについて説明します。
保証人・連帯保証人はいくら請求される?
保証人・連帯保証人は、申立人の減額金に関係無く、返済できなかった分が請求されます。
例えば、申立人が500万円の借金し、借金額400万円の時点で個人再生をした場合、申し立て人の借金が100まで減額できても、保証人・連帯保証人は400万円を一括請求されます。
【例】
債権者と交渉すれば分割払いに変更してもらうこともできますが、支払い義務があることは変わりません。
家族が保証人・連帯保証人の場合は家族に返済義務が移る
家族が保証人・連帯保証人になっている場合は、その家族に返済義務があります。申立人は、借金を最大10分の1まで減らしてもらえますが、残りの借金は家族が返済していくことになるのです。
そのため、家族が保証人・連帯保証人の場合、家族で個人再生もしくは自己破産を検討せざるを得ないかもしれません。
申立人と離婚・別居していても保証人は返済義務がある
保証人・連帯保証人が申立人と離婚・別居していても、返済義務に一切影響しません。
保証人と連帯保証人の違い
返済義務を背負う点で保証人と連帯保証人は立場が同じですが、保証人には返済義務に抵抗できる一定の抗弁があるという違いがあります。
以下ではその違いついて説明しますが、保証人と連帯保証人も、結局申立人に返済能力がないと一括請求をされるという点を忘れないでください。
保証人
保証人には、催告の抗弁、検索の抗弁などの権利があります。しかし、申立人に返済能力がない・すでに申立人が手続きを開始しているといった状況では抗弁権は意味がなく、結局全額請求されてしまいます。
連帯保証人
連帯保証人は、保証人と異なり抗弁権は持っていまえん。申立人が個人再生を行おうが行いまいが、返済義務を背負います。この意味で、連帯保証人のほうが借金に対する責任が重いと言えるでしょう。
保証人・連帯保証人がいる場合の解決策
保証人・連帯保証人がいても、生活が苦しくて債務整理をするしかないという方は、以下の方法で相手の負担を軽くできないかどうか調べてみましょう。
任意整理をする
任意整理は、借入先ごとに借金を選んで手続きをすることができるので、保証人・連帯保証人がついている借金を対象外とすることが可能です。任意整理をしたい方は、専門窓口や弁護士などに相談してみてください。
保証人・連帯保証人にも債務整理をしてもらう
保証人・連帯保証人が自ら債務整理をするという方法もあり得ます。借金そのものを減らす方法は、基本的に債務整理しかないので、申立人と同時に保証人・連帯保証人が債務整理をするのも手です。
個人再生の申立人は再生後に保証人になれる?
債権者が良しとすれば保証人にはなれます。しかし、個人再生を経験している時点で信用がなく、保証人として不適格と判断される可能性はあります。
金融機関の場合は、金融事故の登録が残っている期間(5~10年)は通常保証人とすることを認めません。
まとめ
保証人・連帯保証人がいても個人再生をしたい人は、一度弁護士などに相談しましょう。保証人・連帯保証人と一緒に相談しに行くのもよいでしょう。
相談をすれば、適切な債務整理の方法を教えてもらえます。安易に個人再生をすると、保証人・連帯保証人に迷惑がかかります。慎重に話し合って最適な解決策を選びましょう。
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