公開日:2020.11.11  更新日:2021.4.16

個人再生の失敗例とその後の対処法|成功確率を上げるコツも解説

弁護士 福田 圭志
弁護士法人やがしら 船橋リバティ法律事務所
監修記事
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個人再生(こじんさいせい)は、住宅ローンを払いながら、それ以外の借金を大きく圧縮できる借金問題の解決方法です。

特に住宅ローンで自宅を購入した方にとっては、原則として自宅の売却が必要となる自己破産と比べると住宅を持ったまま他の借金を圧縮できるという意味で使いやすい制度ですが、失敗してしまう場合もあります

個人再生が失敗してしまわないか不安な方や、既に失敗してしまった方にとって、

  • 個人再生は何が原因で失敗するのか
  • 個人再生を成功させるコツはあるのか
  • 個人再生が万が一失敗してしまった場合どう対処すればよいか

と言った点は気になるでしょう。

結論から言うと、個人再生に失敗してしまう事は非常に少ないので、当記事で説明する内容を理解した上で手続きを行えば、問題なく個人再生手続きを行うことが可能です。

また、仮にあなたが個人再生に失敗しても、失敗した原因を分析して再申請したり、他の債務整理手段をとるなどで借金問題を解決することができます。

今回は、個人再生に関するお悩みを持つ方に向けて、個人再生に失敗するパターンと失敗した場合の対処方法、そして成功するためのポイントについて詳しく解説していきます。

 

個人再生を

絶対に失敗させたくない方へ

個人再生が失敗してしまうのは、利用条件を満たせていなかったり、書類に不備があったりすることが原因です。

これらを解消するには、債務整理の専門家に相談することがベストです個人再生は債務整理の中でも一番手続きが難しいですが、専門家に依頼することで、スムーズに行うことが可能だからです。

借金原因は問われませんので、まずは気軽にご相談ください。

この記事に記載の情報は2021年04月16日時点のものです

個人再生が失敗する確率

司法統計を見ると個人再生の申し立て件数のうち、約94%の個人再生手続きが無事終結していることがわかります。

 

総数

成功

(再生手続き終結)

失敗

(廃止・不認可・却下・取り消し)

その他

(取り下げ・そのほか)

個人再生

(小規模・給与所得者等)

13,479

94%

3%

3%

※上記の表は司法統計(https://www.courts.go.jp/app/files/toukei/435/011435.pdf)を参考に、再生手続き終結を「成功」、廃止・不認可・却下・取り消しなどを「失敗」と定義して失敗の割合を算出しております。

失敗した理由は様々ですが、数字上では約3%と低いものとなっており、適切な準備を行えば成功する可能性は高いといえるでしょう。

個人再生の申立てが棄却等により失敗する4つのケース

個人再生は個人事業主や小規模な事業を経営している人、サラリーマン等、一定の収入がある人を対象にした手続きです。

申立てを開始するためには、一定の条件があります。ここでは、個人再生の申立てが棄却・却下され失敗する4つのケースについて紹介します。

①個人再生の対象者に該当していない

個人再生には個人事業主や小規模な事業を経営している人、サラリーマン等が対象になる「小規模個人再生手続き」とサラリーマン等が対象となる「給与所得者等再生手続き」の2つがあります。

これらを利用する場合、以下の条件を満すことが必要です

個人再生 申立ての条件

給与所得者等再生手続きの場合は、上記2つに加え、「給料など収入の金額が安定していること」も条件になります。歩合制で毎月の給料が安定しない等の場合には利用できない可能性があります。もっとも、小規模個人再生手続きは利用できる場合があります。

そのため、実務上、給与所得者等再生手続きは使わず、用件が緩い小規模個人再生手続きを利用することが多いと思います。

個人再生では借金額の上限額が、5,000万円以下と定められています。

これらに該当しない場合は、継続収入を得られるようにする、借金を減らすなどで個人再生が行える条件に該当するようにするか、自己破産など別の借金解決手段を検討しましょう。

また、パートやアルバイトであっても、要件を満たせば利用は可能です。ただし、住宅ローン付の自宅がない場合には自己破産をした方がよいケースが多いので、よく弁護士に相談しましょう。

②個人再生の費用や書類を期限までに用意できていない

個人再生の申し立てが失敗するケース個人再生をする際には、予納金等の手続き費用3万円程を期限までに一括で支払う必要があります。費用の支払いが出来なければ当然に手続きは進みません。

また、代理人弁護士を付けずに申立てを行う場合には、裁判所が個人再生委員を選任することになりますので、個人再生委員の報酬として15~25万円程を支払う必要があります。

もっとも、この費用は、基本的に履行テストで積み立てたお金から最終的に精算されますので、別途用意する必要はありません。

他方、代理人弁護士を付けて申立てた場合には、千葉地方裁判所管内においては、個人再生委員が選任されないことが多いと思います。

なお、この辺りの運用は各裁判所によって異なりますので、お住まいの管轄の地方裁判所にご確認下さい。

書類が期限までに用意できていない

個人再生は裁判所の厳格な法的手続であるため、一定期限までに必要書類を提出する必要があります。

自らこれを行う場合、必要書類を用意して提出できなければ、手続を進めることができず、場合によっては取り下げを勧告されてしまうこともあります。

弁護士に依頼すれば申立書は弁護士が作成しますが、書類作成に必要な情報の提供や添付書類の収集などは依頼者であるあなたが協力しないと、必要書類が揃わず個人再生が始められなかったり、場合によっては、弁護士が辞任することもあり得ます

③再生計画案に認可の見込みがないのが明らかである

個人再生は、再生計画案を作成しそれに沿って返済していくことになります。そのため、再生計画案は実行可能な内容でなければなりません

もし、明らかに認可できないと思われるような内容の場合、個人再生は失敗してしまいます。

④申立ての目的が不当・不誠実である

個人再生は、法的手続きにしたがっておこなわれるため、申立ての目的が正当でなければなりません。

不当・不誠実に該当するケースは、以下の例が考えられます。

  • もっぱら担保権の抹消を目的とする
  • 否認権行使を目的とする

個人再生手続きが途中で打ち切りになり失敗するケース

個人再生は、申立てをしたからといって安心できません。手続きの途中で打ち切りになるケースも、十分に考えられます。ここでは、個人再生手続きが途中で打ち切りになる主な原因をご紹介します。

再生計画案を期限までに提出できない

個人再生では、再生計画案を裁判所に提出し、認可されたら借金が減額されます。再生計画案は、個人再生によって減額された借金を、どの債権者に対してどれくらいの金額を返済するのか定めたものです。

個人再生において、必要な書類関係の提出期限も審査の対象となっています。期日通りに提出できない場合、借金の返済においても期日を守らないと判断されるからです。

再生計画案にも提出期限は明確に定められているため、期日までに提出できるようにしましょう。

個人再生の再生計画案が認可されないケース

再生計画案は、個人再生において返済計画を表す重要なものです。しかし、適切な再生計画案と判断されない場合、認可されないケースがあります。ここでは、2つのケースをご紹介します。

①返済計画に無理がある

再生計画案は、当人が確実に遂行できる計画でなければなりません。再生計画案を実現が難しい返済計画にしてしまうと、認可されないことが多いです。

具体的には、以下のケースに該当する場合は返済計画に無理があると判断されやすいでしょう。

  • 毎月の収入に対して、返済額が大きすぎる
  • 個人再生の履行中の収入の減少が確実である

再生計画案が取り消しにならないためには、現在の収入に対して妥当な返済額を設定する必要があります。

②再生計画案が書面決議で否決された(小規模個人再生のみ)

個人再生の手続きにおいて、小規模個人再生の場合、再生計画案の決議は再生債権者によっておこなわれます。この決議は書面でおこなわれ、一定数の否決があると個人再生の手続きが廃止されてしまいます。

再生計画案が可決される条件は、以下の通りです。

(再生計画案の決議)

第4項の期間内に再生計画案に同意しない旨を同項の方法により回答した議決権者が議決権者総数の半数に満たず,かつ,その議決権の額が議決権者の議決権の総額の2分の1を超えないときは,再生計画案の可決があったものとみなす。

引用:民事再生法第23第6項

個人再生を成功させるためのポイント

ここでは、個人再生を成功させるためのポイントを見ていきましょう。

①個人再生が自分に合った債務整理方法か確認する

まずは個人再生という債務整理方法が、現在の借金額を整理する上で本当に合っているのかを考えてみましょう。

多くの場合、自己破産と迷うと思いますが、借金があまりにも多く収入が少ない人が無理に個人再生してしまうと、最終的に返済できずに個人再生を行った上に自己破産することとなります。

家を残したい気持ちも分かりますが、まずは冷静に考えてみましょう。

②個人再生を反対する業者が債権者にいるか確認する

個人再生では、債権者による再生計画案の決議がおこなわれるため、反対する債権者がいないか確認しておく必要があります。

とくに、保証会社が債務者に代わって返済をおこなう代位弁済には注意が必要です。さまざまな会社から借金をしている場合、代位弁済によって一つの保証会社に借金が集中してしまうことがあります。

借金が集中すると、保証会社はより多くの弁済を得たいという理由から否決する場合があります。借金が集中しないためにも、日頃から借金の滞納をしないよう気を付けましょう。

③個人再生の実績がある弁護士に依頼する

個人再生は裁判所を通して行うため、弁護士に依頼することで、スムーズな進行や成功率の向上が見込めます。

弁護士はあなたの経済状況を理解してくれるため、費用の分割払いに柔軟に対応してくれるはずです。

再生計画見込み額で分割払いとして、弁護士に履行テストをしてもらい、是非ご自身の家計が3年間という個人再生に耐えられるか否かを申立て前に体験してみてください。

体験してみて生活が厳しければ、担当の弁護士と破産手続きへの方針変更について相談してみて下さい。

まずは無料相談を行っている弁護士に相談してみましょう。

個人再生が失敗した場合の対処法

個人再生を成功させるためのポイントを見てきましたが、ここからは個人再生が失敗した場合の対処法を解説します。

個人再生手続きを再申請する

収入が増えて計画通りに借金返済をすることができるようになるなど、前回の個人再生手続きが失敗した原因を克服することができれば、再申請をすることで個人再生が行える可能性があります。

もともと個人で申請していた方が弁護士に依頼したことで、適切な個人再生手続きを行えるようになり個人再生認可となるケースもあります。

何が原因で失敗してしまったのか、その問題点を把握した上で解決するようにしましょう。

書類の不備で失敗した場合

個人再生の申立て時には、必要な書類が揃っているのか、書類に不備がないのかが非常に重要です。必要な書類の数が多いため、提出を忘れてしまうことも多くみられます。

また、書類の数が多く内容も複雑であるため、書類内容に不備があるケースも多いです。次に個人再生を申し立てる際には、慎重に準備を進めていきましょう。

問題行為を起こしてしまい失敗した場合

問題行為を起こしてしまった場合は、考えを改めて再度個人再生を申し立てるか、自己破産をするのか検討しましょう。

過去に個人再生の申し立てをしていた場合でも、再び個人再生の申し立てが可能です。また、自己破産は現在抱えている全ての借金を帳消しにすることができます。

どちらを選ぶべきなのかは、弁護士へ相談するのがおすすめです。ただし、問題行為を起こしたときに相談していた弁護士がいる場合、一度問題行為を起こして失敗していることから、再度受任を拒否される可能性が高いので注意しましょう。

債権者の同意が得られなかった場合

再生計画案の決議で債権者の同意が得られず否決した場合、再生計画案の見直しをおこないましょう。許可が下りない原因の1つが、無理な返済計画を立てている場合があります。今後の収入と現在の借金額を天秤にかけ、無理のない範囲で計画を立てましょう。

もし、自分で判断が難しいという方は弁護士に相談するのもおすすめです。

まとめ

個人再生を成功させるためには、知識を身に付ける必要があります。まずは基本要件をきちんと理解し、無理のない返済計画を立て、計画にしたがって返済をしていけば失敗せずに個人再生をおこなっていけるでしょう。

ただし、手続きには専門的な内容が含まれるので、弁護士の協力の下、適切な個人再生手続きを行うことが失敗を極力防ぐことにつながります。

何はともあれ、まずは弁護士に無料相談してみましょう。

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この記事の監修者
弁護士 福田 圭志
弁護士法人やがしら 船橋リバティ法律事務所 (千葉県弁護士会)
船橋で長年弁護士業をしている地元密着の弁護士。借金問題、離婚問題、相続問題、企業法務に注力。依頼者の納得のいくゴールを目指し、依頼者と二人三脚で事件に挑む。司法書士、税理士等の他士業との連携も武器。

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編集部

本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。