クレディセゾンの過払い金はいくら返ってくる?過払い金請求の流れや条件を解説

株式会社クレディセゾンではセゾンカードやUCカードなどのクレジットカードを発行しており、これらのカードでキャッシングを利用したことがあれば過払い金が発生している可能性があります。
セゾンと交渉や裁判などをおこなえば過払い金を取り戻すことができますが、必ずしも請求どおりに全額戻ってくるわけではありません。
過払い金に関する知識や交渉経験がないと回収額が減ってしまうこともあるため、過払い金請求で失敗したくない場合は弁護士に依頼することも検討しましょう。
本記事では、セゾンから過払い金を取り戻せるケースや請求方法、請求方法ごとの返還率や弁護士に依頼するメリットなどを解説します。
【結論】クレディセゾンに過払い金請求することは可能
現在では撤廃されていますが、かつてセゾンでは「グレーゾーン金利」と呼ばれる高い金利で貸付をおこなっていました。
キャッシングを利用する際にグレーゾーン金利が適用されていた場合、利息を多く支払い過ぎていて「過払い金」として返還請求することができます。
過払い金請求は自力でも可能ですが、弁護士なら代理人としてセゾンとのやり取りを一任できるうえ、過払い金を早期回収・全額回収できる可能性があります。
相談料無料の法律事務所なども多くあるので、まずは一度相談してみましょう。
クレディセゾンに過払い金請求できる条件
セゾンに過払い金請求できるのは、以下のようなケースです。
2007年以前からセゾンカードやUCカードのキャッシングを利用していた
セゾンに過払い金請求できるのは「セゾンカードやUCカードでキャッシングを利用しており、グレーゾーン金利が適用されていた」というケースです。
グレーゾーン金利とは「利息制限法での上限金利20.0%と、当時の出資法での上限金利29.2%の間の金利」のことを指します。
セゾンカードでは2007年7月13日まで上限金利を25.0%、UCカードでは2007年6月10日まで上限金利を27.8%に設定しており、以下の場合は過払い金請求が可能です。
- セゾンカードで2007年7月13日以前からキャッシングを利用していた
- UCカードで2007年6月10日以前からキャッシングを利用していた
過払い金請求の時効成立前である
過払い金請求では時効に注意する必要があり、以下の時効期間を過ぎていなければ請求可能です。
- 最後の取引が2020年3月31日以前の場合:最終取引日から10年
- 最後の取引が2020年4月1日以降の場合:最終取引日から10年、または過払い金請求できることを知ってから5年のどちらか早いほうが適用
クレディセゾンに過払い金請求した場合の返還率・返還期間
ここでは、セゾンから戻ってくる過払い金の目安や期間などについて解説します。
交渉の場合
セゾンと交渉して過払い金の返還を求めた場合、返還率は90%程度、返還までには3ヵ月~4ヵ月ほどかかるのが一般的です。
なお、弁護士に依頼してセゾンと交渉してもらった場合には、より多くの過払い金をスピーディに回収できる可能性があります。
裁判の場合
過払い金の返還を求めてセゾンと裁判で争った場合、全ての過払い金と利息も一緒に受け取れる可能性があり、返還期間は5ヵ月~1年程度となるのが一般的です。
ただし、裁判は交渉に比べると手続きが複雑であるため素人では対応が難しく、弁護士にサポートしてもらうのが一般的です。
クレディセゾンに過払い金請求するならベンナビ債務整理がおすすめ
セゾンへの過払い金請求を考えている方は、弁護士にサポートしてもらいましょう。
弁護士なら「過払い金が発生しているかどうか」「いくら回収できそうか」などを調べてくれるうえ、セゾンとの交渉や裁判などを一任することもできます。
当サイト「ベンナビ債務整理」では、過払い金請求に強い全国の法律事務所を掲載しており、弁護士を探す際はおすすめです。
市区町村や最寄り駅などで一括検索できるほか、「何度でも相談無料」「休日の相談可能」などの条件指定もでき、自分に合った弁護士を効率的に探せます。
クレディセゾンに過払い金請求する際の流れ
セゾンに過払い金請求する場合、基本的な流れとしては以下のとおりです。
1.弁護士に無料相談する
まずは、過払い金請求を得意としている弁護士を探して相談しましょう。
通常の法律相談では相談料がかかりますが、過払い金トラブルの場合は無料で対応してくれる法律事務所も多く、費用が気になる方でも安心して利用できます。
弁護士が見つかったら電話やメールで相談予約を済ませて、現在の状況や弁護士に聞きたいことなどをメモにまとめておきましょう。
2.弁護士に依頼する
弁護士との法律相談で過払い金に関するアドバイスなどを受けて、セゾンへの過払い金請求を代行してもらいたい場合は契約を結びます。
なお、過払い金請求を依頼する場合は「着手金」や「報酬金」などの弁護士費用がかかります。
弁護士費用は事務所によってもバラつきがあるため、相談時に見積もりを出してもらって費用総額を確認してから依頼しましょう。
3.取引履歴を取り寄せる
取引履歴とはセゾンからの借入状況や返済状況などが記録されている書類のことで、過払い金を計算するために必要となります。
取引履歴を取り寄せるには、セゾンの窓口に電話して必要書類を郵送する必要がありますが、弁護士であれば代わりに取り寄せてくれます。
4.過払い金の引き直し計算をおこなう
取引履歴が開示されたら、過払い金がどれだけあるのか確認します。
過払い金の計算は複雑であるため素人ではミスが起きる可能性がありますが、弁護士なら正確な金額を計算してくれます。
5.過払い金返還請求書を送付する
過払い金返還請求書とは過払い金の返還を求める旨などを記載した書類のことで、主に以下のような事項を記載します。
- 貸金業者の会社名
- 借主の住所・氏名・電話番号
- 契約番号・会員番号
- 借入金額・利息・支払期日
- 過払い金の金額
- 振込先口座 など
過払い金返還請求書を作成したら、引き直し計算書と一緒に内容証明郵便でセゾンに送付しますが、弁護士ならこれらの対応も一任できます。
6.交渉や裁判をおこなう
過払い金返還請求書を送付したあとは、交渉や裁判などをおこなって請求します。
交渉の場合
基本的には、まずセゾンから連絡が来て交渉をおこなうことになります。
特に争いもなく交渉が成立した場合は、合意書を交わしたのち指定口座に過払い金が返金されて終了となります。
裁判の場合
セゾンとの交渉が揉めて解決が難しい場合は、裁判に移行します。
過払い金が140万円を超える場合は地方裁判所、140万円以下の場合は簡易裁判所で手続きをおこない、裁判は1ヵ月に1回程度のペースで開かれます。
十分に主張立証が尽くされたところで裁判官が判決を下し、勝訴となれば指定口座に過払い金が返金されて終了となります。
クレディセゾンに過払い金請求する際の注意点
ここでは、セゾンに過払い金請求する際に注意すべきポイントを解説します。
返済中の場合はブラックリストに載るリスクがある
現在セゾンに返済中の方でも、過払い金請求は可能です。
このようなケースでは取り戻した過払い金を返済に充てることができますが、返済に充てても完済できずに残ってしまう場合は、いわゆる「ブラックリスト」に一定期間載ることになります。
ブラックリストに載った場合、新規のクレジットカードやローンなどの審査に通るのが困難になります。
セゾンカード・UCカードは解約されて利用できなくなる
セゾンに過払い金請求をすると、セゾンカードやUCカードなどは解約となって利用できなくなります。
セゾンカードやUCカードを支払い方法に設定しているものがあれば、過払い金請求をおこなう前に変更しておきましょう。
取引履歴が一部しか開示されない場合は弁護士のサポートが必要
セゾンから取引履歴を取り寄せる際、なかには古い取引履歴が破棄されていたりして残っておらず、部分的にしか開示してもらえないケースもあります。
そのようなケースでは、手元にある明細書や預金通帳などを参考に推定計算をおこなうことで未開示の部分も回収できる可能性がありますが、複雑な作業であるため弁護士のサポートが必要です。
クレディセゾンへの過払い金請求を弁護士に依頼するメリット
セゾンへの過払い金請求を弁護士に依頼した場合、以下のようなメリットが望めます。
過払い金の請求手続きを一任できる
セゾンから過払い金を取り戻すためには、過払い金を調査してセゾンの担当者と交渉したりしなければならず、場合によっては裁判に発展することもあります。
弁護士に依頼すれば、過払い金の調査から回収までの手続きを代わりに進めてくれるため、手続きにかかる負担を大きく軽減できます。
過払い金をスピーディに回収できる
過払い金請求では素人には難易度の高い手続きがいくつかあり、特に引き直し計算や裁判などは十分な知識がないと手間取って解決が長引くおそれがあります。
過払い金請求に強い弁護士であれば、複雑な手続きでもミスなくスムーズに済ませることができ、自力で請求するよりもスピーディに回収できます。
過払い金の全額回収を目指すことができる
過払い金は必ずしも全額取り戻せるわけではなく、なかにはセゾン側のペースで交渉が進んでしまって、少額しか回収できずに終わってしまうこともあります。
弁護士なら法律知識や交渉力などを活かして的確に対応してくれるため、自力で請求するよりも返還額が増えて全額回収できる可能性もあります。
まとめ
2007年以前からセゾンカードやUCカードのキャッシングを利用しており、まだ時効期間を過ぎていなければ、セゾンに過払い金請求することができます。
自分で請求しようとすると手間もかかるうえ失敗するリスクもあるため、スムーズかつ確実に回収したい方は弁護士にサポートしてもらうことをおすすめします。
法律相談だけで終わってもまったく問題ありませんので、依頼するかどうか迷っている方も一度相談してみましょう。
ベンナビ債務整理では無料相談可能な法律事務所も多く掲載しており、以下のリンクからお住まいの地域を選んでみましょう。

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