債務整理の弁護士費用が払えない!分割払いや延滞、立て替えは可能?

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
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この記事では、依頼費の相場、債務整理を弁護士に依頼したくても費用が払えない場合の対処法や、どの債務整理を行うべきか、依頼費を延滞したり支払えなくなったりした際に起こること、弁護士への依頼以外で債務整理を行う方法などについてご説明しています。任意整理や個人再生、自己破産を依頼したくても費用面が気にかかる方は必読です。
 

債務整理を弁護士に依頼した場合の費用相場

 

下表は、債務整理でかかる弁護士費用の目安です。

 

 

費目と相場

相談料

債務整理に関しては、近年は無料に設定している弁護士がほとんどです。

 

着手金

個人再生と自己破産に関しては一律で設定し、任意整理と過払い金請求に関しては債権者ごとに設定している弁護士が多く見られます。

 

報酬金

任意整理と個人再生では、減額した債務の10%を報酬金として定めている弁護士が多く見られます。この場合、例えば任意整理によって債務を50万円減額すると、50万円×10%=5万円の報酬金が発生します。

 

自己破産では、破産者が貧窮している場合が多いため、多くの事務所が報酬金を無料にしています。

 

過払い金請求では、報酬金が減額報酬金、回収報酬金の2種類あります。減額報酬金は、過払い金を債務の返済に充当することにより、債務が減額した場合に発生し、減額した債務の10%と定めている弁護士が多く見られます。この場合、例えば500万円の債務を50万円の過払い金で450万円に減額すると、(500-50)万円×10%=4.5万円の減額報酬金が発生します。

 

回収報酬金は、貸金業者から回収した金額を指します。多くの弁護士は、回収した過払い金額の25%を回収報酬金として定めています。

 

報酬金の上限は、日本弁護士連合会(全国の弁護士が加盟している弁護士の連合会)で定められているので、不当に高い報酬金を提示されることはありません。

 

債務整理の弁護士報酬に新たなルールを作りました|日本弁護士連合会

 

その他

裁判所への交通費代や出頭費用などを指します。

 

個人再生の手続きでは、裁判所に払う費用が発生します。裁判所費用は、収入印紙代、官報掲載費用、郵便切手代・個人再生委員会への報酬などを合算すると、約3万円です。裁判所費用は、着手金に含まれているケースも見られ、その場合は無料になります。

 

自己破産の手続きでは、裁判所費用に加えて、破産者が裁判所に出頭する際に費用が発生します。出頭費用は1回に付き1万円です。出頭費用は、着手金には含まず別途で請求する弁護士が多い傾向があります。

 

上表の弁護士費用はあくまでも目安であり、実際にかかる費用・費用体系は弁護士事務所によってそれぞれ異なります。

 

重要なのは実際の合計金額

重要なのは、実際にかかる弁護士費用の合計、つまりご自身が実際に払う費用です。無料で相談を受け付け、相談時に依頼費を明示してくれる弁護士が多いので、複数の弁護士に相談して費用を比較してみましょう。

 

債務整理を弁護士に依頼する際のポイントは、下記の記事でご説明しています。

クリックすると、自動的に記事中の当該項目にスクロールします。

 

【関連記事】債務整理を行う際の専門家の選び方

 

弁護士費用は免責されない

「債務整理では弁護士費用は免責されるのか」という質問がよく寄せられますが、弁護士費用は免責されません。弁護士に債務整理を依頼する費用は、ご自身で捻出したり、立て替えてもらったりする必要があります。

 

弁護士費用が払えない場合は、下記「弁護士費用が払えない場合の対処法」をご覧ください。

 

自分に適した債務整理とは

そもそも、債務整理をしたいけど自分に適した債務整理がどれなのかがわからないという方は、下記の記事「まずは自分にあった債務整理を見つけるべき」をご覧ください。クリックすると、自動的に記事中の当該項目にスクロールします。

 

【関連記事】まずは自分に合った債務整理法を見つけるべき

 

債務整理で弁護士費用が払えない場合の対処法

債務整理を検討されている方の多くが、債務の返済によって貧窮し、弁護士費用を工面するのが難しいと思われます。しかし、既存の制度を利用したり、弁護士費用を安く済ませる工夫をしたりすれば、依頼ができるようになる可能性があります。

 

以下では、弁護士費用の建て替え制度や、弁護士費用を安く済ませる方法などをご紹介しています。

 

法テラスを利用する

日本司法支援センター(通称法テラス)は、民事法律扶助制度という、弁護士費用を立て替える制度を設けています。民事法律扶助制度で立て替えてもらった費用は、原則として月々5,000円で分割払して完済しなければなりませんが、弁護士用の報酬金が免除され、着手金が通常より低額になります。

 

ただし、生活保護者を除いて、裁判所費用は支払わなければなりません。

民事法律扶助の条件や詳細は、下記の記事や法テラスの公式ホームページをご覧ください。クリックすると、自動的に記事中の当該項目にスクロールします。

 

【関連記事】民事扶助制度とは

民事法律扶助について|法テラス 

 

着手金が無料の弁護士事務所を探す

着手金を無料にしている弁護士もいます。また、下記「司法書士への依頼を検討する」でも後述しますが、司法書士も着手金を無料にしていることが多くあります。依頼前に着手金の有無を確認してみましょう。

 

分割払いや後払いが可能な弁護士を探す

債務整理の弁護士費用を一括で支払えない方を対象に、分割・後払いに対応している弁護士がいます。また、広告やホームページに『分割・後払い可能』と記載されていなくても、交渉すれば分割・後払いに対応してもらえることがあるので、依頼前に依頼費の支払い方法について尋ねてみることをおすすめします。

 

過払い金で費用を相殺できないか調べる

過払い金があれば、弁護士費用に充当することができます。

 

過払い金の有無は、取引期間で決まります。2006年(平成18年)以前に貸金業者と取引を行い、現在も借金の返済を行っている場合、過払い金が発生している可能性があります。

 

過払い金の確認方法については、下記の記事をご覧ください。クリックすると、自動的に記事中の当該項目にスクロールします。

 

【関連記事】過払い金請求の取引期間と期間の短縮、裁判にかかる時間、手続きの総額

 

弁護士費用が払えないとどうなるか

依頼者の落ち度により、依頼後に費用が払えなくなったり、依頼費の支払いを何度も滞納したりすると、弁護士が債務整理を辞任する恐れがあります。そうなると、任意整理により債権者と和解しても、和解案が白紙に戻ったり、取り立てが再開したりします。それまで支払っていた依頼費も払い戻しができません。

 

依頼後に費用を支払えなくなったり延滞したりすることがないように、相談時や契約締結の前に無理のない返済計画や依頼費を取り決めましょう。

 

その他債務整理を安く行う方法

分割払いや後払いでも弁護士費用を払えないという方や、諸事情で法テラスの民事法律扶助が利用できない方は、弁護士への依頼以外で債務整理を行う方法をご参考下さい。

 

特定調停を申し立てる

『特定調停』とは、簡易裁判所に仲裁に入ってもらい、貸金業者と返済方法に関して交渉をするための手続きをすることです。弁護士や司法書士を必要とせず、個人で手続きが行えるため、費用は印紙代と切手代の合計900円程ほどで済みます。

 

ただし特定調停には、手続きが煩雑だったり、債権者と和解しづらかったりするなどのデメリットもあります。

特定調停についての詳細は、下記の記事をご覧ください。

 

【関連記事】特定調停の手続きの方法と借金を減額させるために必要な知識

 

おまとめローンを利用する

『おまとめローン』とは、複数の会社で借り入れを行っている場合に、借り入れ先を一本化することで、金利を下げることです。ただし、おまとめローンには、債務が増加したり審査に通りづらかったりするなどのデメリットがあります。

 

おまとめローンの詳細については、下記の記事をご覧ください。

 

【関連記事】おまとめローンのデメリットとキャッシング一本化のリスク

 

司法書士への依頼を検討する 

一般的に、司法書士は弁護士よりも依頼費を安く設定しています。司法書士に払う依頼費の相場は、個人再生で30~40万円、自己破産で20~30万円と、弁護士に比べて10~20万円ほど安い傾向があります。司法書士は弁護士と異なり、着手金を無料に設定していたり低額にしていたりすることが多いからです。

(任意整理と過払い金請求に関しては、債権者数により費用が変動するのでご提示できません)

 

司法書士も、分割払いや後払いに対応しているケースが多く見られます。

司法書士への依頼を検討している方は、相談時に依頼費の支払い方法について尋ねてみるとよいでしょう。

 

司法書士に依頼できないケース

原則として、司法書士は債務額が1社あたり140万円を超える場合は、債務整理を代行できません。また、裁判の代理人になったり、裁判所に提出する書類作成したりすることができません。よって、司法書士への依頼を希望するならば、債務額が1社あたり140万円あり、裁判所での手続きが不要な任意整理を希望している場合のみおすすめします。
 

まとめ

債務の返済で家計が苦しく、弁護士・司法書士への依頼費の捻出が難しい場合でも、法テラスの建て替え制度や、弁護士費用の分割・後払いになどにより、債務整理を弁護士に依頼することが可能です。「弁護士費用が高額だから。」と依頼を諦めずに、まずは相談してみましょう。多くの弁護士が相談を無料で受け付け、相談時に依頼費を提示したり依頼費の交渉に応じてくれたりします。

 

債務整理への着手は、早ければ早いほど望ましいとされています。早く債務整理を行えば、返済に追われる生活から脱出できるだけでなく、新たな債務の増加を防げるからです。逆に、債務整理を延期すると、返済により貧窮し、さらに債務を作る、という悪循環に陥る恐れがあります。

 

「百聞は一見に如かず」。まずは弁護士に相談し、債務整理の準備を始めましょう。

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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債務整理では、債権者と交渉する任意整理や法的に借金を減額する、個人再生や自己破産などがあります。また、過去の過払い金がある方は、過払い請求を行うことも可能です。

ただ、どれもある程度の法的な知識や交渉力が必要になってきます。債務整理をしたくてもなかなか踏み切れないあなたを債務整理ナビの弁護士・司法書士がサポートいたします。

編集部

本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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