2019.6.21

借金が200万ある場合に無理なく返済するためのポイント

司法書士事務所ユナイテッドフロント
舟木 浩
監修記事
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借金が200万円あり、返済方法に悩んでいる方は珍しくありません。ある程度の収入がある人は、収支の見直しとしっかりと返済計画を立てることで、自力で完済することも可能でしょう。

 

しかし、「思い通りに返済が進まない」「完済できる気がしない…」という場合は、早い段階で債務整理を行い、返済にかかる負担を軽減した上で借金の完済を目指しましょう。

 

債務整理は後ろめたいことではありません。この記事では、借金が200万円ある場合に取るべき対応や、負担を軽減する方法など、無理なく返済するためのポイントについて解説します。

 

借金が200万円ある人が取るべき対応

着実に借金返済を進めるためには、まず現状について十分把握した上で、無理のない返済計画を立てる必要があります。ここでは、借金が200万円ある場合に取るべき対応を解説します。

借金総額・返済可能額を把握する

まずは各借入先の窓口や会員ページなどから、現在の借金残高返済日金利最小返済額などを把握しましょう。次に、家計簿を作成するなどして毎月の出費状況についても把握し、1ヶ月あたりの返済可能額も明らかにしておきましょう。

 

なお、借金状況について把握する際は、以下のように借入先ごとに項目別で整理することをおすすめします。

 

もしも、すべての借入先の把握が難しい場合は、債務者に関する情報管理を行っている「信用情報機関」に、自身の借入に関する情報を開示するよう請求することで、借入先を知ることができます。請求方法は、窓口手続きや郵送手続きのほか、スマートフォンによる手続きなども可能で、請求時は免許証などの本人確認書類が必要となります。

 

これらの手続きに負担を感じる人は、弁護士・司法書士に依頼することで、あなたがいくら借りているかを把握することが可能です。

 

3つの信用情報機関

平成18年改正貸金業法で定められた指定信用情報機関は、株式会社日本信用情報機構(JICC)株式会社CIC全国銀行個人信用情報センター(JBA)の3つがあり、借入内容によって対応先は異なります。

 

例えば、消費者金融やクレジットカードに関する借入であればJICCCIC銀行からの借入であればJBAが対応しており、詳細は各HPより確認できます。

利息を計算する

借金返済にあたっては、「いくら利息がつくのか」についても十分に把握しておく必要があります。

 

利息は「借金残高×金利÷12ヶ月」という式で計算できます。金利は借入先によって異なりますが、一般的に銀行系カードローンやクレジットカードでのショッピングの場合は15%程度消費者金融系キャッシングの場合は18%程度となっています。

 

ここでは一例として、以下のケースを想定した場合の利息の計算例を紹介します。

 

  • X社|借金残高:90万円、金利18%
  • Y社|借金残高:110万円、金利15%

 

上記の場合、それぞれの利息額は以下のように計算できます。

 

<X社の利息額>

90万円×0.18÷12ヶ月=1万3500円/月

<Y社の利息額>

110万円×0.15÷12ヶ月=1万3750円/月

<合計>

1万3500円+1万3750円=2万7250円/月

 

1年だと32万7000円を利息として支払うことになります。

返済計画を立てる

次に「毎月いくら支払えばいつまでに完済できるのか」について、返済計画を立てましょう。

返済計画の作成にあたっては、エクセルなどの表計算ソフトを用いることで効率的に進められますが、金額計算に自信がない場合は、金融機関HPなどのシミュレーションも活用すると良いでしょう。

 

細かい計算などはケースによって異なりますが、ここでは一例として、以下のケースを想定した場合の計画例を紹介します。

 

  • X社|借金残高:90万円、金利:18%、1ヶ月の返済金額:3万円
  • Y社|借金残高:110万円、金利:15%、1ヶ月の返済金額:5万円

 

上記の場合、返済計画は以下のように作成できます。

 

 

A

B

C

D

・・・

1

 

初月

2ヶ月目

3ヶ月目

・・・

2

借入残高

(X社)

900,000

=B2+B3-30,000

⇒(以降C2をコピー)

3

利息(X社)

=(B2*0.18)/12

⇒(以降B3をコピー)・・・

4

借入残高

(Y社)

1,100,000

=B4+B5-50,000

⇒(以降C4をコピー)

5

利息(Y社)

=(B4*0.15)/12

⇒(以降B5をコピー)・・・

借金200万円の返済負担を軽減する方法

200万円の借金を3年かけて返済すると仮定した場合、元金1ヶ月あたりの返済額は約5万円以上かかることになります。さらに借入先が複数にまたがり、各社の金利が18%だったと仮定した場合、3万円の利息が上乗せされ、毎月の合計返済額は約8万円以上となります。収入状況によっては、返済に追われて生活が厳しくなることもあるかもしれません。

 

借金返済にあたっては、現実的に可能な範囲で無理なく行うこともポイントと言えます。自力での完済が難しい場合は、以下の方法を講じることで利息を小さくすることができるため、対応時の選択肢として考えても良いでしょう。

 

  • 債務整理を行う
  • おまとめローンを活用する
  • 繰り上げ返済を活用する

 

ここでは、借金が200万円ある場合に、返済にかかる負担を軽減する方法を解説します。

債務整理を行う

債務整理とは「借金を減額したり、免除したりを要求すること」を指し、任意整理・個人再生・自己破産の3つに大きく分類されます。3つの債務整理について、それぞれの主な特徴を挙げると以下の通りです。

 

状況によって異なりますが、借金が200万円程度であれば任意整理が行われるケースが多いようです。各手続きの詳細については「任意整理・個人再生・自己破産の違いは」にて解説しています。

繰り上げ返済を活用する

繰り上げ返済とは、「毎月の決められた返済に加えて、さらに上乗せして返済を行うこと」を指します。繰り上げ返済を行って残高を減らすことによって、結果的に利息を抑えられるため、完済までの期間を早めることができます。

 

ただし、実施にあたっては、急な出費が発生した場合などに備えて、ある程度手元の資金に余裕を残しておく必要があります。

 

また、返済種類や返済シミュレーションなど、繰り上げ返済の詳細については「繰り上げ返済のすべて|リスクを回避し効果的に利用する方法とは」にて解説しています。

おまとめローンを活用する

おまとめローンとは、「複数の業者からの借り入れすべてを一社に立て替えてもらい、その一社に返済していくことで、借入先を一つに絞ること」を指します。

 

借入先を一本化することで、金額が大きくなるかわりに金利が安くなるため、全体の利息額を抑えることができ、また、返済日がひとつになるため、返済手続きにかかる手間が短縮できます。

 

ただし、すべてのケースにおいて負担が軽減できるというわけではなく、「A社への返済をB社から借りて賄う」といった自転車操業に陥っている場合は「ひとつにまとめたがゆえに返済額が大きくなり、資金が用意できなくなる」ため、注意が必要です。

借金が200万円ある場合に任意整理を行う際のポイント

借金200万円の返済負担を軽減する方法」で解説した通り、返済負担を軽減する方法はさまざまです。状況によって異なる場合もありますが、「返済してもなかなか元金が減らない」など、200万円の借金完済に向けた具体的な目途が立っていない場合は、任意整理を行うのが有効でしょう。

 

任意整理は、返済方法について借入先と話し合って負担を軽減する手続きであり、債務整理の中でも比較的手間がかからないという点が特徴的です。また対応時は、弁護士司法書士に手続きを依頼することで、さらに手間を短縮することもできます。

 

ここでは、借金が200万円ある場合に任意整理を行う際のポイントを解説します。

メリット・デメリットを知る

任意整理を行う大きなメリットとして将来利息のカットが挙げられます。将来利息がカットされることで元金の返済に集中することができ、ある程度の金銭的余裕が確保できます。さらに弁護士・司法書士を通じて受任通知書を送ることで、業者による取立からも解放されるため、精神面での余裕も確保できます。

 

ただし、実施にあたっては、原則3年から5年以内に元金が完済できるだけの支払い能力が必要である上、借入先によっては話し合いが成立しない可能性もあります。任意整理のメリット・デメリットについてまとめると、以下の通りです。

 

メリット

デメリット

  • 将来分の利息がカットされる
  • 遅延損害金がカットされる
  • 家や車などの財産を確保したまま行える
  • 業者による取立から解放される
  • 3~5年以内に元金を完済できる支払い能力が必要
  • 元金を減額することは困難
  • 話し合いが成立しない場合もある

減額シミュレーションを行う

任意整理の実施にあたっては、事前にシミュレーションを行うなどして「具体的にどれほど負担が軽減できるのか」について把握しておくべきでしょう。なお、弁護士や司法書士に手続きを依頼する場合は、依頼費用についても加味する必要があります。

 

例として、任意整理を弁護士や司法書士に依頼した場合の費用相場は以下の通りです。ただし、着手金以外に成功報酬が発生するなど、事務所によって費用は異なるため、具体的な料金については直接確認することをおすすめします。

 

<依頼費用相場>

  • 着手金:1社につき約5万円
  • 減額報酬金:約10~15%
  • 過払報酬金:約20~25%(過払金が回収された場合)

 

ここでは一例として、以下のケースを想定した場合のシミュレーション例を紹介します。

 

  • 借金残高:200万円、金利18%、1ヶ月の返済金額:6万円、弁護士費用:20万円(着手金4万円+減額報酬が15%だった場合)

 

上記の場合、シミュレーション内容は以下の通りです。

 

 

利息額

弁護士費用

完済までの期間

自力で返済する場合

約80万円

0円

47ヶ月

任意整理を行う場合

0円

20万円

34ヶ月

差額

約80万円-20万円=約60万円

13ヶ月

 

任意整理を行った場合、自力で返済する場合と比べて出費を約60万円抑えられる上、完済期間を13ヶ月短縮することができます。任意整理が上手くいくことで、よりスムーズな完済が望めるでしょう。

弁護士・司法書士に対応を依頼する

任意整理については、自力で対応することも不可能ではありません。しかし、弁護士や司法書士に対応を任せることでさまざまなメリットが受けられるため、特に事情がない限りは依頼することをおすすめします。

 

弁護士や司法書士に依頼することで、手続きにかかる手間を短縮できるだけでなく、業者へ受任通知書を送付してもらうことで取立てを止めることもでき、完済に向けたスムーズな返済対応の進行が望めます。また、業者からの書類の受領を含む基本的なやり取りは依頼先(弁護士・司法書士)と業者で行われるため、任意整理を行っていることがまず周囲に知られない、という点などもメリットとして挙げられます。

 

また、依頼時は依頼費用が発生しますが、支払いが困難な場合は、法テラス(日本司法支援センター)が行っている「民事法律扶助業務」を活用するのが有効です。民事法律扶助業務とは、経済的余裕がない方を対象に行っている援助サービスで、依頼費用の立替などの効果が期待できます。対象条件などの詳細については法テラスHPで確認できます。

まとめ

200万円の借金を完済するためには、まずは「借金はどれほどあるのか」「月々いくらまでであれば返済可能か」などの現状把握を行う必要があります。返済計画を立て、返済にかかる負担が重い場合は、任意整理などを行うことで負担軽減が望めます。

 

実施にあたってはある程度の支払い能力が必要となりますが、業者による取立てや、勤務時間中にもかかわらず業者との話し合いをすることなどからの解放、将来利息や遅延損害金のカットといったメリットが受けられ、完済に向けたスムーズな返済対応の進行が望めるため、弁護士司法書士などに依頼するのがおすすめです。

この記事の監修者
司法書士事務所ユナイテッドフロント
舟木 浩 (東京司法書士会)
相談者と同じ目標を掲げ、メリット・デメリットの両面から、ご相談者様の悩みの根本部分にアプローチした回答を心掛けています。

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編集部

本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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