信用情報の回復には5~10年かかる|ブラックリスト解消のためにできること
借金の滞納や債務整理を行うと、信用情報機関に事故情報が登録されます。
いわゆるブラックリスト入りの状態です。
借金の滞納や債務整理などで傷ついた信用情報が回復するまでには、5年〜7年の期間が必要です。
また、借金を滞納し続けている限り信用情報は回復しないので、できるだけ早く完済を目指しましょう。
本記事では、信用情報が回復するまでの期間やブラックリスト入りするデメリット、例外的に信用情報の回復が早まるケースなどを解説します。
信用情報の回復状況を調べる方法や、回復を早める裏ワザがあるのか、についても詳しくまとめているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
信用情報とは?
そもそも信用情報とは何を指すものなのでしょうか。
まずは、信用情報の概要や信用情報を管理する信用情報機関について解説します。
信用情報はローン契約などの取引事実を表す情報のこと
信用情報とは、ローンやクレジットカードなどの取引事実を表す情報のことです。
後述する信用情報機関が信用情報を管理しており、具体的には以下のような情報が記録されています。
| 本人の識別に必要な情報 | 氏名・生年月日・電話番号・運転免許証などの公的資料番号など |
|---|---|
| 契約に関する情報 | 契約内容・契約日・商品名・契約額・支払回数など |
| 支払いに関する情報 | 請求額・入金額・異動(延滞や債務整理など)・延滞解消日・残債額など |
特に重要なのが「異動」と呼ばれる事故情報の記録です。
長期間の借金延滞や債務整理をおこなった事実は「異動」として記録され、いわゆるブラックリストの状態になります。
信用情報は信用情報機関(CIC・JICC・KSC)が管理している
信用情報は3つの信用情報機関が管理しており、加盟会員に対して情報提供をおこなっています。
| 機関名 | 正式名称 | 主な加盟会員 |
|---|---|---|
| CIC | 株式会社シー・アイ・シー | クレジットカード会社・信販会社・携帯電話会社 |
| JICC | 株式会社日本信用情報機構 | 消費者金融・クレジットカード会社 |
| KSC | 全国銀行個人信用情報センター | 銀行・信用金庫・信用組合 |
例えば、ローン契約の申込みを受けた銀行は、申込者の信用情報を加盟先の信用情報機関(KSC)に照会し、返済能力の有無などをチェックしています。
また、各信用情報機関は相互に情報を共有しています。
つまり、1つの信用情報機関に異動が登録されると、ほぼ全ての審査に影響が出るものと考えておきましょう。
信用情報が回復するまでの期間
信用情報が回復するまでには、借金延滞や債務整理といった金融事故の内容に応じて、5年〜7年の期間を要します。
| 原因 | CIC | JICC | KSC |
|---|---|---|---|
| 延滞 | 5年(延滞解消または契約終了日から) | 5年(延滞解消または契約終了日から) | 5年(延滞解消または契約終了日から) |
| 任意整理 | 5年(完済日から) | 5年(完済日から) | 5年(完済日から) |
| 個人再生 | 5年(完済日から) | 5年(完済日から) | 7年(手続き開始決定日から) |
| 自己破産 | 5年(免責決定日から) | 5年(免責決定日から) | 7年(手続き開始決定日から) |
信用情報の回復に向けたカウントの起算点は、延滞・任意整理・個人再生・自己破産で異なります。
自分のケースに当てはめて、正確な時期を把握しておきましょう。
借金を滞納した場合|5年
延滞による事故情報は、各信用情報機関とも「延滞解消または契約終了から5年間」で削除されます。
逆にいえば、延滞が続いている間はカウントダウンが始まりません。
未払いを放置するほど、信用情報の回復は先延ばしになります。
なお、数日程度支払いが遅れただけで、事故情報が登録されることはないので安心してください。
一般的には、61日以上または3ヵ月以上延滞すると事故情報が登録されるといわれています。
任意整理をした場合|5年
任意整理の事故情報は、各信用情報機関とも「完済から5年」で削除されます。
例えば、任意整理後に3年かけて借金を完済した場合は、そこから5年後に事故情報が削除されるため、8年間はブラックリスト状態です。
なお、任意整理を進める中で過払い金が発覚し、完済できた場合は、一時的にブラックリスト扱いとなるものの、事故情報は早期に削除されるケースが多いです。
個人再生をした場合|5年~7年
個人再生では、CIC・JICCとKSCで事故情報の登録期間に差が出ます。
| 機関名 | 登録期間 | 起算日 |
|---|---|---|
| CIC | 5年 | 完済日 |
| JICC | 5年 | 完済日 |
| KSC | 7年 | 再生手続き開始決定日 |
KSCは、主に銀行や信用金庫が加盟している信用情報機関です。
そのため、個人再生後約7年間は住宅ローンを組んだり、融資を受けたりすることは難しいといえます。
自己破産をした場合|5年~7年
自己破産でも、信用情報機関ごとに登録期間と起算日が異なります。
| 機関名 | 登録期間 | 起算日 |
|---|---|---|
| CIC | 5年 | 免責決定日 |
| JICC | 5年 | 免責決定日 |
| KSC | 7年 | 破産手続き開始決定日 |
自己破産は債務者本人が返済するのではなく、裁判所の免責許可によって問題解決を図る制度です。
そのため、CICやJICCでは、完済日ではなく免責決定日を起算点としています。
なお、KSCの登録期間は以前まで10年でしたが、2022年11月の運用変更により7年に短縮されました。
信用情報を早く回復させる裏ワザは存在しない
信用情報を正規の期間より早く回復させる方法は存在しません。
ネット上やSNSで見かける「ブラック情報を消します」「信用情報をクリーンにできます」といった広告は、詐欺業者の常套句です。
弁護士に依頼したとしても、事実に基づいて正しく登録された事故情報を削除させることはできません。
信用情報の回復は、所定の期間が経過するのを待つ以外に方法がないことを理解しておきましょう。
信用情報の回復を早められる可能性がある2つのケース
前述のとおり、信用情報の回復を早める裏ワザは存在しません。
しかし、時効の援用ができる場合や信用情報の登録内容に誤りがある場合は、正しい手続きを踏むことで結果的に回復が早められます。
時効の援用ができる場合
時効の援用をおこなうことで、事故情報を訂正・削除できる可能性があります。
具体的には、信用情報の記載内容に以下のような変化が生じます。
| 信用情報機関 | 時効援用後の信用情報 |
|---|---|
| JICC | 1ヵ月程度の手続き期間を経て、原則、全ての事故情報が削除される |
| CIC | 残高が「0」、返済状況が「完了」に訂正され、原則5年後に削除される |
| KSC | 時効援用をするようなケースでは、すでに事故情報が削除されていることが多い |
借金の消滅時効は、原則として最終返済日から5年で完成します。
取引履歴を確認し、時効期間の経過が明らかになったときは、債権者に対して時効の援用通知書を送付するとともに、事故情報の訂正・削除を求めてください。
信用情報の登録内容に誤りがある場合
信用情報の登録内容に誤りがある場合は、訂正・削除を求めることで元の状態に戻せます。
例えば、同姓同名の情報が混入しているケースや、すでに完済した借金が延滞のまま記録されているケースなどです。
信用情報に傷をつけた覚えがないのに、ローン審査などに落ちたという方は、信用情報機関への開示請求で現状を確認してみてください。
そして、身に覚えのない情報が記録されている場合は、修正・削除を依頼するようにしましょう。
加盟会員への事実確認をおこなったうえで、誤情報が判明すれば、正しい情報に修正してもらえるはずです。
信用情報を開示して回復状況を確認する方法
信用情報が回復しているかどうかは、信用情報開示制度を利用することで確認できます。
信用情報機関ごとの開示方法や手数料は以下のとおりです。
| 機関名 | 開示方法 | 手数料 |
|---|---|---|
| CIC | インターネット・郵送 | 500円(郵送は1,500円) |
| JICC | スマホアプリ・郵送 | 1,000円(郵送は1,300円) |
| KSC | インターネット・郵送 | 1,000円(郵送は1,679円~1,800円) |
郵送よりも、インターネットやスマホアプリで手続きしたほうが費用負担が小さく、開示スピードも速いのでおすすめです。
情報開示の具体的な手順は、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
信用情報に傷がついてブラックリスト入りするデメリット
信用情報に異動が登録されると、いわゆるブラックリスト入りした状態になります。
ブラックリスト入りするデメリットは、以下のとおりです。
- クレジットカードの新規作成・更新ができなくなる
- 住宅ローン・自動車ローンの審査に通らなくなる
- スマートフォン端末の分割払いができなくなる
- 信販系の保証会社を利用する賃貸物件で入居審査に落ちる
- 連帯保証人・保証人になれなくなる
ブラックリストに入っているということは、お金に関する信用力が著しく低下している状態を意味します。
お金を借りることに関してはもちろん、保証人にすらなることができません。
ブラックリスト入りの影響は、自分だけの問題では済まないことを理解しておく必要があります。
信用情報が回復するまでのデメリットを解消する3つの方法
ここでは、信用情報が回復するまでに生じるデメリットを解消する方法を解説します。
工夫次第でこれまでと大きく変わらない生活を送ることは可能なので、ぜひ参考にしてください。
クレジットカードはデビットカードなどで代替する
クレジットカードの新規作成・更新ができなくなったときは、デビットカードで代用するのもひとつの方法です。
銀行口座に直結し、代金が即時引き落としされるデビットカードなら、信用情報の審査なしで持つことができます。
また、先に現金をチャージする仕組みのプリペイドカードも審査不要で作れるので、クレジットカードの代わりになります。
家族がクレジットカードを持っている場合は、家族カードを発行してもらうのもおすすめです。
家族カードは本会員の信用情報で審査されるため、自分の信用情報に傷があっても発行できる可能性があります。
スマートフォンを分割払いで購入する際は10万円以下の機種を選ぶ
スマートフォンを分割払いで購入する場合は、10万円以下の機種を選ぶとよいでしょう。
10万円以下のスマートフォンであれば、割賦販売法の特例が適用され、分割払いの審査が簡易的に済まされる傾向があるからです。
信用情報の照会が省略されることも多く、事故情報がハンデにならない可能性があります。
ただし、分割払いの審査方法は会社・店舗ごとに異なるので、10万円以下の端末を選んだからといって必ず審査に通るわけではありません。
確実にスマートフォンを手に入れたい場合は、安価モデルの一括購入や中古端末の購入も検討してください。
賃貸契約時は信販系以外の家賃保証会社を利用する
賃貸契約時は、信販系以外の家賃保証会社を利用するのがおすすめです。
家賃保証会社には、大きく分けて以下の3種類があります。
- 信販系の家賃保証会社
- LICC(全国賃貸保証業協会)加盟の家賃保証会社
- 独立系の家賃保証会社
なかでも、信販系の家賃保証会社は審査が厳しく、信用情報もチェックされてしまいます。
一方で、信販系以外の家賃保証会社は信用情報を照会しないケースもあるので、ブラックリスト状態でも入居審査に通る可能性があります。
賃貸契約にあたって家賃保証会社が必須とされている場合は、信販系なのか、それ以外なのかを事前に確認しておくとよいでしょう。
ブラックリスト期間中にやってはいけないNG行動3選
信用情報が回復するまでの期間は、焦りや不安の気持ちから誤った行動を取りがちです。
以下では、ブラックリスト期間中にやってはいけないNG行動を紹介します。
闇金(ヤミ金)から借り入れる
銀行や消費者金融から借入ができないからといって、闇金(ヤミ金)に手を出すのはやめましょう。
闇金は法外な金利を設定しているため、返済が追いつかなくなるのも時間の問題です。
そして、返済が滞ると、職場や家族への執拗な取り立てによって生活そのものが破綻します。
なお、「ブラックでもOK」「無審査で即日融資」といった広告は、違法業者のサインです。
気付かないうちに闇金に手を出してしまう可能性があるので、絶対に近寄らないようにしてください。
短期間で複数の金融機関にローンを申し込む
ブラックリスト期間中は、短期間で複数の金融機関にローンを申し込むことも控えたほうがよいでしょう。
申込情報は信用情報に6ヵ月間記録されるため、短期間で複数の申込をおこなっていることは金融機関にバレてしまいます。
そして、金融機関からは「よほどお金に困っている」と判断され、審査通過がさらに難しくなってしまいます。
いわゆる申込ブラックになることを回避するためにも、1社目の審査に落ちた場合は、最低6ヵ月空けてから次の申込みをおこなってください。
借金の滞納を放置したままにする
借金の滞納を放置したままにするのも、事態の悪化を招くだけです。
放置している間には、遅延損害金が加算され続けます。
最悪の場合は裁判に発展し、財産の差し押さえを受ける可能性もゼロではありません。
また、借金を完済しない限り、信用情報の回復に向けたカウントダウンが始まらない点にも注意してください。
放置すればするほど、ローンやクレジットカードが使えない期間は延びていきます。
返済が難しい場合は、放置ではなく債務整理を検討するのが現実的な選択肢です。
債務整理に踏み切るならベンナビ債務整理で弁護士を探そう
借金の滞納が続くようであれば、債務整理に踏み切ることも検討すべきです。
しかし、債務整理を適切に進めるには法的な判断が求められるので、まずは弁護士に相談することが重要です。
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信用情報の回復に関してよくある質問
最後に、信用情報の回復に関してよくある質問を紹介します。
同様の疑問を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
信用情報が回復すれば自動車ローンや住宅ローンを組めるようになる?
信用情報機関の事故記録が消えれば、自動車ローンや住宅ローンを組める可能性は出てきます。
少なくとも、信用情報に傷があるという理由で即時審査落ちすることはなくなるでしょう。
ただし、過去に延滞や債務整理で迷惑をかけた金融機関への申込みは避けたほうが無難です。
信用情報機関のデータが消えても、会社独自のブラックリストに掲載されている可能性があります。
一方、これまでに取引したことがない金融機関であれば、フラットな状態で審査を受けられます。
Paidy(ペイディ)の延滞で傷ついた信用情報はいつ回復する?
Paidy(ペイディ)の延滞で登録された事故情報は、完済から5年で回復します。
気軽に使えるイメージが先行しがちですが、法的な扱いは一般的なクレジットカードと同様です。
延滞が2ヵ月~3ヵ月続くと事故情報が登録され、5年間はブラックリスト入りしてしまいます。
まとめ
信用情報の回復には、借金の延滞で5年、債務整理で5年~7年程度かかります。
また、信用情報の回復を早める裏技は存在せず、5年~7年後に事故情報が削除されるまで待つしかありません。
ただし、借金を延滞したままだと、信用情報の回復に向けたカウントダウンすら始まらない点に注意が必要です。
そのため、どうしても借金返済が難しい場合は、債務整理で解決することも選択肢に入れておきましょう。
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