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闇金から借入すると口座凍結されてしまう理由|業者が使う手口とは

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
闇金から借入すると口座凍結されてしまう理由|業者が使う手口とは

昨今は「闇金」という言葉はあまり聞かなくなりましたが、現在でも闇金から暴利で借り入れを行って不法な取立に悩んでいるとか、業者に口座情報を提供してしまい利用されてしまったというトラブルがあるという話もあります。

本記事ではこのような闇金トラブルについて簡単に解説します。

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闇金とは

そもそも「闇金」という呼称は俗称であって、法律的な用語ではありません。一昔前は、暴利で貸付を行い、暴力的・脅迫的な取立てを行う業者を「闇金」と呼ぶことが多かったように思われますが、警察の取締強化に伴い、昨今ではこのような「闇金」業者はほとんど見られなくなったように思われます。

他方、インターネットの匿名性を利用して、必要な貸金業登録をせずに不法な金利で貸付を行う業者は増加傾向にあるようです

昨今ではこのような違法な業者を「闇金」と呼ぶことが多いのではないでしょうか。

闇金取引に利用される口座の凍結

闇金業者に限定されるものではありませんが、昨今は、犯罪行為に銀行口座が利用されているような場合には、被害者からの申告等により、犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律(振り込め詐欺救済法)に基づいて口座凍結の措置が講じられることがあります

闇金からの借り入れをしたら口座が凍結されてしまう可能性がある

上記のような違法な闇金業者から借り入れを行っていたところ、自身の口座について上記のような口座凍結処理を行われてしまうという事例があるそうです(真偽は不明ですが。)。

これはどういうことでしょうか。

闇金から借り入れをすれば、自身の指定口座に振り込み等がされます。

しかし、この入金が業者からの入金ではなく、闇金のかかえる債務者からの弁済金がそのまま充てられることがあるそうです。

つまり、Aさんが闇金から借り入れをした場合にAの指定口座に貸付金が入金されるものとします。

この場合、闇金業者が自分の管理する金銭からではなく、別のBという顧客からの弁済金を貸付金に充てようと考えたとします。

この場合、闇金業者はBに対し、弁済金をAの口座に支払うよう指示します。

結果、BはAの口座に弁済金を直接支払い、Aはこれを貸付金として受け取ることになります。

このようなことが繰り返された場合、例えばBが闇金業者から不法に金銭を徴収されたとして、支払先のAの口座を犯罪利用口座であると申告する可能性があります。

結果、闇金ではなく、闇金と取引したに過ぎないAの口座が凍結されてしまうということです。

このようにして口座が凍結されてしまった場合にこれを放置すれば、預金から犯罪被害者への返金処理が行われてしまいますので、必ず凍結元の銀行に連絡し、凍結解除の処理を行いましょう。

闇金業者に口座を譲渡することは犯罪

闇金業者からの返済に困った場合、業者側から「銀行口座を作って売れば金になる」と言われることがあるそうです。

しかし、預金口座を他人に譲り渡すことは許されておらず、これを目的で銀行で預金口座を開設する行為は銀行への詐欺罪が成立する可能性があります。

また、既に開設済みの預金口座を第三者に譲渡する行為も、犯罪による収益の移転防止に関する法律に違反する犯罪行為になり得ます。

そのため、このような甘言には決して乗ってはいけません。犯罪とは知らなかったという弁解は通用しません。

闇金との取引口座の解約

上記のように、闇金業者が自身の銀行口座の情報を不正に利用する可能性は否定できません。

そのため、闇金業者と取引したことがあり不安であるという場合には、何かトラブルに巻き込まれてしまう前に当該口座を解約することも検討しても良いかもしれません

まとめ

この記事では、闇金による口座の不正利用等について簡単に解説しました。

そもそも闇金業者を利用しなければ何の不安もありません。闇金業者の利用は厳に控えましょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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