公開日:2019.12.25 

保証債務とは|保証人が背負うリスクと有する権利

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
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保証債務(ほしょうさいむ)とは、債務者が債務の履行をしない場合、保証人が代わりに債務を履行することです。砕いて説明すると、借金をしている本人が返済できなくなった時に保証人が代わりに借金を返済することです。

自身は借金していなくても、家族や知人の保証人となっている人も少なくないでしょう。また、これから保証人を付けて借り入れやローンをする方も、保証人に及ぶ影響を理解したうえで保証人を付けてほしいのです。

今回は保証債務に関しての解説を行います。

保証債務(ほしょうさいむ)とは、債務者が債務を履行しない場合、保証人が代わりに債務を履行することです。

つまり、借金をしている本人が返済できなくなった時に、保証人が代わりに借金を返済することです。

自身は借金をしていなくても、家族や知人の保証人となっている人も少なくないでしょう。また、これから保証人を付けて借り入れやローンをする予定の方も、保証人に及ぶ影響を理解したうえで保証人を付けてください。

今回は保証債務に関しての解説を行います。

保証債務とは保証人が弁済する債務

冒頭でも簡単にご説明したように、保証債務とは、主債務者が債務を履行できなくなった場合、保証人が代わりに債務を履行することです。

保証とは、主債務者が債務の履行をしなかった場合に、代わりに履行させることです。

住宅や車などの物の価値を担保にする物的担保に対し、保証は、保証人の財力を担保とするので、人的担保ともいわれます。この、人的担保によって債務が履行されることを保証債務といいます。

保証債務が成立する条件

保証債務は、主債務者が保証人に対し、保証委託契約を結んだ上で、保証人と債権者の保証契約によって保証債務が成立します。

また、債務者と保証人の間に保証委託契約が無くても、保証人と債権者の間で保証契約が結ばれていれば成立することになります。

保証契約には書面もしくは電磁的記録が必要

保証契約は、口約束などで結ぶことはできません。

これは、「債務者がきちんと返済してくれれば問題ないから」と、安易に保証人を引き受けて、後に重い債務を負ってしまうことを防ぐためです。2004年の民法改正によって記録に残す必要が義務付けられました。

保証人には保証をできる能力のある人を選任

保証人は保証をする可能性がありますので、もちろん保証できるだけの能力が無ければなりません。

ここでいう能力とは、経済力のことです。奨学金・住宅ローン・借金など、契約の種類で条件は若干違いますが、二十歳以下の未成年や収入が無い方、住所不定の方などは認められないでしょう。一般的に保証人には親族が選任されることが多いです。

保証債務で保証人が受ける義務の範囲

保証債務は、債務はもちろん、その他の債務によって生じた利息・違約金・損害賠償などの債務に関するものの全ての責任を負う可能性が出てきます。一方、保証人は、保証債務での違約金・損害賠償額は約定することができます。

保証人が使える催告の抗弁権と検索の抗弁権

このように主債務者が返済できない状態に陥ってしまうと、債務者の債務や金利、場合によっては損害賠償までの返済義務も出てきてしまうのが保証人です。

しかし、保証人になっているからといって、いきなり保証人にこのような請求をされてしまうと、保証人が非常に弱い立場になり、引き受けてくれる人も少なくなってしまうでしょう。

そこで、補充性として、保証人には催告の抗弁権と検索の抗弁権があります。この催告・検索の抗弁権があることで、保証債務で保証人に請求が行われたとしても、対抗できるわけです。

催告の抗弁権とは

催告の抗弁権とは、保証人が債権者から履行の請求をされた時に、「主債務者である本人に請求してください」と、抵抗できる権利で、一時的に責任を回避できます。

しかし、主債務者の破産手続開始が決定していたり、行方不明になっている場合は催告の抗弁権は行使できません。また、後述しますが連帯保証人は、催告の抗弁権を行使できません。

検索の抗弁権とは

検索の抗弁権とは、同じく保証人が債務の履行を請求された時に、「主債務者にはまだ財産があるのでそちらから請求してください」と、抵抗できる権利です。

この財産は現金に限らず、預金・住宅・車・収入などが当てはまり、保証人への請求以前に、それら主債務者本人の財産を差し押さえるように抗議することでもあります。

しかし、検索の抗弁権を行うには、債務者に財産があることはもちろん、その財産を執行することが容易であることを証明しなくてはなりません。同じく連帯保証人は、検索の抗弁権を行使することができません。

保証人の弁済後に使える求償権

また、保証人は「求償権」という権利もあります。催告・検索の抗弁権は、債権者からの履行が請求された場合に行使できます。

一方、求償権は保証人が主債務者の債務をすでに弁済した後での権利です。

求償権とは、保証人が代わりに返済した債務について、後に主債務者本人に対して返還を求める権利です。

しかし、そもそも主債務者に財産がないから、保証人が弁済していますので、求償権を行使したからと言って、直ちに弁済額が返ってくることは期待できないでしょう。

通常保証以外の特殊な保証

ここまで保証債務に関しての解説を行ってきました。ここまでのご説明は一般的な保証人、つまり通常保証といわれる内容の説明です。

しかし、保証には少し条件の変わった特殊な保証もあります。以下では条件の違う特殊な保証についての解説をいたします。

連帯保証

連帯保証人という言葉を聞いたことがあるでしょうが、保証人と連帯保証人は条件が違います。

まず、上記でご説明した、催告の抗弁権と検索の抗弁権を連帯保証人は行使できません。つまり、連帯保証人が債権者から請求されてしまえば、拒む権利がないのです。

催告・検索の抗弁権を行使されてしまうと、債権者も非常に面倒なので、実際の取引では連帯保証の特約が結ばれることも多くなっています。

継続的保証

根保証とも呼ばれ、一定期間のみ生じる不特定の債務を保証する特約です。継続保証の例として、信用保証や身元保証があります。

特に身元保証人は雇用時などに取り入れられている身近なものでしょう。

身元保証人は直接的な債務でない為、簡単に引き受けてしまいがちですが、雇用関係の中で大きな損害を発生させてしまった場合、予想できないほどの損害賠償を請求される可能性もあり、慎重に検討することに違いはありません。

また、身元保証契約期間は原則的に3年間、長くても5年間とされています。

共同保証

保証人が1人の場合は単独保障と呼びますが、保証人が2人以上いる場合、共同保証といいます。

例えば、債務が500万円あったとして、2人の共同保証人がいた場合、共同保証人はそれぞれ250万円ずつ保証することとなります。

また、共同保証人が両者とも連帯保証人となっていれば、それぞれ500万円の保証債務を負うことになります。

まとめ

保証債務は保証人が主債務者の代わりに債務を履行することです。確かに債権者がきちんと返済してくれれば保証人にも影響はありません。しかし、主債務者の返済が滞ると、保証人にも責任が生じます。

保証人になる際はその債務者の信用や契約内容をきちんと確認し、慎重に判断したうえで契約を結ぶようにしましょう。

また、返済の途中で「債務者に逃げられてしまった」場合、探偵(興信所)を使って債務者の住所や勤務先を割り出すことも可能です。行方調査・所在調査の専門サイト(人探しの窓口)もありますので、一度無料相談してみるのがおすすめです。

保証人を付けて借り入れ等を行う場合は、少しでも自身の返済が遅れると、保証人に迷惑をかけてしまう可能性があります。保証人の有無に限った話ではないのですが、支払いにはルーズにならず、きっちり返済していきましょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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