公開日:2019.12.18  更新日:2021.1.27

督促状とは|催告書との違いと届いた時の対処法・無視するリスクを解説

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
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督促状とは、料金の未払いや借金の返済を催促するための手紙のことです。公共料金や税金、ローンや借金などの支払いが滞り、督促状が自宅に届いたことのある方も少なくないかと思います。

その、督促状を放置していると最終的にどのような事態に陥ってしまうのでしょうか。また、督促状が届いたらどのような対応をするべきでしょうか。今回は、そのような督促状に関する疑問を解説していこうと思います。

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借金の督促状が届いているが、ご自身で返済することができないような場合は、弁護士や司法書士など借金問題の解決が得意な専門家に早い段階で相談した上で借金の救済制度である「債務整理」を活用しましょう。

 

そのまま放置していると、給料差し押さえや裁判所からの督促・強制執行など大変な事態に陥ってしまうケースも存在します。

 

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督促状は返済を促す手紙

冒頭でもご説明したように、督促状とは、支払い・返済催促のための手紙です。本来支払われるべき料金などが期限内に支払われていな、口座に残高がなかった場合、まず督促状という形で自宅に送られてくることが一般です。

封筒には「重要」と書かれているため受け取った人は「何があったんだ」と、少し戸惑ってしまうでしょう。しかし、督促状は支払いを迫る債権者の第一の手段でもあるため、そこまで臆することでもありません。

督促状は請求書のようなもの

督促状は、「何らかの理由で期限に料金が支払われていなかったので、記した期間までに入金してくださいね」といったニュアンスの、改めて送られる請求書のようなものです。つまり、その期間内に改めて入金をすれば問題はありません。

督促状の例文

補足として、実際に送られてくる督促状の文例をご紹介します。細かい部分は作成者である債権者によってまちまちでしょうが、以下の要点が含まれています。

初期段階の優しい文面

督促状の例 初期

①催告書でもビジネス文で書かれていることがほとんど(※だからと言って油断して無視しないように)

②以前、いつ請求したのかが記載

③請求金額の記載

④支払期限の記載

⑤支払い方法の記載(支払い用紙が同封されていることもあります)

⑥行き違い入金による配慮の文面(もし、先に入金していたら送り先に確認を取りましょう)

⑦連絡先(封筒に記載されていることもあります。「足りない」「期限に遅れそう」な場合は、早い段階で連絡をしましょう)

督促状に数回応じないと厳しい文面に

督促状の例文 次期

⑧「重要」といった、一大事を思わせる雰囲気が表される

⑨文面が厳しくなる

⑩「急いで」というニュアンス垣間見える

⑪「払わなければ○○しますよ」という文面が追加されることも

督促状と催告書の違い

督促状と似たものに「催告書(さいこくしょ)」というものがあります。同じく未払い金を催促する書類としては変わりませんが、ニュアンス的に催告書のほうの迫り方が厳しくなります。

督促状と催告書の大きな違いは内容証明

もう一点、督促状と催告書には大きな違いがあり、催告書は内容証明郵便で送られてくることが多くなっています。内容証明郵便とは、「誰が誰宛に、どのような内容でいつ出したのか」ということを郵便局が公的に証明してくれます。

内容証明郵便には2つの効果があり、1つは、催告書を受け取った人物が「え?そんな書類届いていませんよ」と、白を切っても、この内容証明郵便によって確実に届いていると証明することができます。

もう一点が、内容証明郵便には時効を止める効果があるということです。というのも、借金や税金の請求には時効があります。つまり、このまま債務者が「支払いに応じない」を突き通して時効が成立してしまえば、債権者が請求できなくなってしまいます。

そのような事態を防ぐために、内容証明郵便を送ることにより、時効までの残り日数が6か月ほど一時停止されると考えてください。

催告状には法的手段もやむを得ないという内容も書かれている

上記で触れましたが、催告書には督促状よりも請求を強く迫る内容で書かれていることが多く、文面には「法的処置をもっての請求」などと、書かれている場合もあります。

こうなると差し押さえなどがいつ行われてもおかしくないような状態になります。詳しくは「督促状を放置していた場合の末路」で解説します。

【関連記事】
催告書の無視は危険?催告書が届いた時の対処法と滞納リスク
借金の時効が成立する条件|時効成立までの流れと手順

支払催促と支払督促の違い

裁判所からの支払督促が届く前に、債権者から支払を催促する書面を受け取ったことがある方もいるでしょう。このような私的な督促文書を督促状とか催告書と呼びますが、これ自体に法的な強制力がありません(書面が普通郵便でも内容証明郵便でも同じです。)。基本的にはこのような催告書を送付しても債務者が支払をしない場合、債権者は支払督促等の法的手続を検討することになります。

督促状が届いた場合の対処法

それでは、実際に督促状が届いている方への対処法を解説していきます。

架空請求に気をつける

督促状が届いたら、まずは請求の内容をしっかり確認しましょう。昨今では裁判所や債権回収業者を装った架空請求も横行しています。一切見に覚えがない請求については、無視しましょう。

まずはきちんと期限内に支払うこと

上記で触れたように、督促状は「請求書」にも近い意味合いがあります。つまり、督促状内で指定されている期限内に指定の料金を支払えば、なんの問題もありません。「お金が足りない」という方以外は、直ちに応じるようにしましょう。

支払えない場合も真摯に対応する

そうは言っても、支払いが滞る、口座に残高がないということは、「直ちに支払えるだけのお金を持っていない」ということも十分に考えられるでしょう。上記のように、督促状はまだ初期段階の優しい文面です。

記載されている連絡先に「○○の理由で支払えていません。」と真摯に連絡を行い、対処法を仰ぐことで、場合によっては分割支払いや支払期限の猶予などの打開策を提案してくれることもあります。

消滅時効に気をつける

債務を返済しなければ、通常は返済期日経過後速やかに催告書が来ることが多いですが、返済期日から数年後に債権者から突然返済を求められるということもなくはありません。

この場合、時間経過によっては消滅時効にかかっていることがあります。この場合は消滅時効を主張することにより、借金を返済する必要がなくなります。

消滅時効が成立しているのに支払猶予を求めたり、一部弁済をすると時効消滅の主張が困難となる可能性があります。消滅時効の主張ができるか不安な方は早めに弁護士に相談しておくと良いでしょう。

「無視する」とどうなるのか

支払えないからと言って、無視をするとマズイことになります。知らんふりをしてもいずれ催告書や最終勧告などが何度も来て、最終的には支払い督促や訴訟が起こされる可能性があります。

全く身に覚えのない督促状には注意

上記で「無視はマズイ」と言いましたが、実は、詐欺の手法でもある「架空請求」では、督促状で送られてくることもあります。本当に全く身の覚えのない督促状が届いた場合は基本的に無視して下さい。

さらに巧妙化する手口も

しかし、近年詐欺の手口は巧妙化してきており、詐欺グループが裁判所に申し立て、実際に「裁判所」からの督促状が来ることもあります。この場合、まず本当に実在する裁判所から書面が届いたのかを確認してください。「全国の裁判所一覧

詐欺グループが裁判所を装った通知であれば無視しても問題ありませんが、実際に詐欺グループから裁判所に申立てられていたとすれば、「督促異議の申立」などの対応を取らなくてはなりません。

督促状と時効

督促状の送付は、時効完成を一定期間停止させる効果があります。具体的には、督促状を送付してから6ヶ月間は消滅時効が完成しないとされています。したがって、時効消滅間近の権利がある場合、まず督促状を送付して時効完成を6ヶ月停止させ、停止期間内に訴訟を起こすことで時効を中断させることができます。

督促状を放置していた場合の末路

ここまで、「督促状の無視はいけませんよ」ということをお伝えしてきましたが、万が一督促状を放置してしまったらどのような末路が待っているのでしょうか。

一般的な流れになりますが、以下のような事態に陥ることが考えられます。いずれにせよ早めの対応が必要となります。

文面が厳しくなり催告書も届くことがある

何通か送られてくる督促状に応じないと、それに応じて文面も厳しくなり、催告書が送られ、法的処置をにおわせる内容が書かれるようになります。例として

STEP1
【督促状】
「お願い。○○料金○○円の支払いが確認できませんでした。お手数ですが○日までに、指定の○○までにお支払いをお願いしたいと存じます。」
STEP2
【督促状】
「重要。○日の請求書について、再三にわたりご請求申し上げておりますが、責任のある返答もなく、本日に至るまでご入金いただいておりません。至急○日までにお支払いいただけますよう再度お願い申し上げます。」
STEP3
【催告書】
「~なお、○日までにご入金の確認が取れない場合には、不本意ながら法的手段も検討せざるを得ません。ご了承いただきたくお願い申し上げます。」

といったように、どんどん文面も厳しくなっていき、法的手段を取られることも十分に考えられます。法的手段とは、訴訟や差し押さえの申請のことです。

期限の利益の喪失になることも

ローンなど事前に契約を結び、分割払いで支払いを行っていた料金を滞納すると、「期限の利益」を喪失する可能性も出てきます。

期限の利益とは、簡単に言うと分割払いの権利のことで、それを失うと一括払いで請求される危険性も出てきます。

期限の利益の喪失に関しては以下のコラムをご覧ください。

【関連記事】期限の利益の仕組みと期限の利益を喪失した場合の対処法

最悪の場合差し押さえや競売に

再三の督促状や催告書に応じなかった場合、いよいよ法的手段も取られかねません。その方法としてあるのが、給料や財産の差し押さえです。

それでも、債権を回収できない場合、住宅や車が競売にかけられ、その資金で補填されます。そうなってしまうと最悪です。

事前に「法的手段を取りますよ」と匂わせるものの、実際には具体的にいつ履行されるのかは明記されません。理由として、日時が決まっていると、債務者が逃亡したり、財産を隠す恐れもあるからです。

給料差し押さえに関しては、以下のコラムをご覧ください。

【関連記事】給料差し押さえの実態と給料差し押さえの正しい回避・対処法

税金の場合

国に納める税金の場合、一般的な銀行、企業などから届く督促状と少し変わります。大きな違いとして、税金未納の督促状が作成されてから10日以降、未納者からの連絡・納税がなければ法律上の差し押さえが可能となります。

つまり、税金などに関しては、最初の督促状から財産の差し押さえの危険性があるということです。しかし、実際にすぐさま差し押さえがされることは少なく、履行までの期間も管轄の市区町村によって違います。

ただ、繰り返しますが、国からの督促状は、差し押さえの危険性も考えられますので、早い段階での対応をしてください。

【関連記事】住民税を滞納することで起こりうるリスクと解決方法

裁判所からの支払督促

債権者からの催告書を無視していると、裁判所から特別送達の形で支払督促が届く場合があります。これは、債権者が裁判所に法的手続を申し立てたことを意味します。裁判所からの支払督促については、債務者が所定の期間内に異議を出さなければ請求通りの権利が確定し、債権者はこれに基づく強制執行が可能となります。したがって、裁判所から正式な支払督促が届いた場合は、絶対に無視してはいけません

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まとめ

督促状は、未払い・滞納での初期段階のお知らせです。真摯に対応することにより、大きな問題には発展しませんので、早い対応をしてください。

万が一借金などにより支払いが困難な場合、借金を整理する債務整理という方法も検討して下さい。

【関連記事】債務整理とは|任意整理・自己破産などのメリットとデメリット

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。