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【弁護士監修】保証債務とは?保証人が有する権利・時効・注意ポイントを詳しく解説

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債務者が返済できなくなったときに、代わりに返済しなければならないことを「保証債務」といいます。

保証債務のトラブルは、ある日突然訪れることが少なくありません。

一人で抱え込んでいると取り返しのつかない事態になるケースがあるため、正しい知識を身につけておく必要があります。

本記事では、保証債務の基礎知識・保証人になる条件・時効・保証人が持つ4つの権利・突然の請求がきた時の対処法まで網羅的に解説します。

借金の保証人になってほしいと頼まれた方や、請求が届いて不安を感じている方はぜひ参考にしてください。

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目次

保証債務とは保証人が弁済する債務

保証債務とは、債務者が借金などの債務を返済できなくなった場合に、保証人が代わりに返済する義務のことです。

たとえば、あなたの友人(主債務者)が銀行(債権者)から借入れをする際に、あなたが保証人になったとします。

友人が借入れの返済ができなかった場合に、保証人のあなたが借入れを返済しなければなりません。

保証債務は、債権者にとっては未回収となるリスクを減らす仕組みです。

しかし保証人にとっては、自分が借りたわけでもない借金を背負う可能性がある重大な契約になります。

保証債務は保証人が債務にかかわる全ての責任を負う義務がある

保証債務は、借金の元本のほかに利息や遅延損害金などの主債務にかかわる全ての責任を負うことになります(民法447条1項)。

ただし、当初の借金を大きく上回る金額を請求された場合、保証人を守るためのルールもあります。

主債務者が返済を遅延して債権者が期限の利益を失った場合、債権者は2ヵ月以内に保証人へ利益喪失の旨を通知する義務があります

期限内に債権者から通知がない場合、通知までの期間に発生した遅延損害金は、保証人が負担する必要はありません(民法458条の3)。

借金の保証人になるリスクに不安を感じている方は、早めに弁護士へ相談してみましょう。

保証債務の範囲や今後の見通しについて、具体的なアドバイスを受けられます。

保証債務の3つの性質

保証債務には、付従性・随伴性・補充性という3つの性質があります。

性質 意味
付従性 ・主債務に依存する性質
・主債務が成立しなければ保証債務も発生せず、主債務が消滅すれば保証債務も消滅する
随伴性 ・債権が第三者に移転すると、保証債務も一緒に移転する性質
・債務の移転は、保証人の同意がなくても成立する
補充性 ・主債務者が返済できない場合に、保証人が返済義務を負う性質
・保証人が利益を守るために活用できる権利をもつ

保証債務の契約を締結する前に、それぞれの意味を押さえておきましょう。

1.付従性(ふじゅうせい)|主債務がなければ成立しない性質

付従性とは、主債務(実際に借金した人が交わした契約)に依存する性質のことです。

主債務が成立しなければ保証債務も発生せず、主債務が消滅すれば保証債務も消滅します。

たとえば、債務者が借金を全額返済した場合、保証人はその時点で一切の責任から解放されます。

主債務の契約自体が無効だった場合や、取り消された場合も同様です。

また、保証人の負担が主債務より重くなることもありません

仮に保証契約で主債務より大きな金額を保証する内容になっていても、主債務の限度額まで自動的に縮小されます(民法448条1項)。

債務者と債権者が契約したあとに利息が増額されても、保証人の負担は加重されません。

保証債務は、付従性により主債務に紐づいていますが、保証人を過度な負担から守る役割も果たしています

2.随伴性(ずいはんせい)|主債務とともに移転する性質

随伴性とは、債務が第三者に移転した場合は、保証債務も一緒に移転する性質のことです。

たとえば、銀行がある債務を債権回収会社に譲渡した場合、保証人は、新しい債権者である債権回収会社に対して保証義務を負うことになります。

債務の移転は、保証人の同意がなくても成立するため、保証人が知らないうちに債権者が変わっているケースもあります

見覚えのない会社から返済の請求書が届いた際は、詐欺と決めつけず、まず債権譲渡通知の有無を確認してください。

自身が保証人となった債務かどうかの判断に迷う場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。

3.補充性(ほじゅうせい)|債務が履行されない場合に保証人が責任を負う性質

補充性とは、主債務者が返済できない場合に、保証人が代わりに返済義務を負う性質です。

債権者が債務者に請求して回収できなかったときに、はじめて保証人へ請求されます。

保証人が請求を受けた場合は「催告の抗弁権」や「検索の抗弁権」などの権利が認められています

詳細は後述しますが、いずれも保証人が利益を守るために活用できる権利です。

保証債務が成立する条件2つ

保証債務は、どんな約束でも成立するわけではありません

保証人は誰がなれるのか、どのような手続きが必要なのか、成立に必要な2つの条件を確認しておきましょう。

1.書面または電磁的記録で契約していること

保証契約(債権者と保証人とで交わされる契約)は、書面または電磁的記録で交わさなければ無効となります。

口頭で「保証人になるよ」と約束しただけでは、法的な効力は発生しません。

保証契約は保証人にとって大きなリスクを伴うため、慎重な意思確認が求められます。

書面に署名・押印した覚えがない債務の請求を受けた場合は、保証契約の無効を主張できるため、契約書の有無を確認してください。

2.保証人に行為能力と返済の資力があること

保証債務の保証人になるには、行為能力と返済できる資力を持っていることが条件です。

行為能力とは、契約などの法律行為を自身で確実におこなえる能力のことです。

認知症や未成年者で判断能力が低い人、成年被後見人などは行為能力が制限されているため、保証人にはなれません。

返済の資力とは、実際に保証人になったときに返済できるだけの財産や安定した継続的な収入があることを指します。

なお、保証人になったあとに以上の能力が低下した場合、債権者は代わりの保証人を要求することが可能です(民法450条2項)。

また債権者が保証人を指名する場合は、債権者が未回収リスクを承諾しているものとみなされるため、行為能力や資力は問われません。

保証債務には2つの時効がある

保証債務の責任を主債務者が一定期間果たさなかった場合、債務の消滅を主張することができます

民法166条により、消滅時効までの期間は下記2つのうちいずれか早いほうが適用されます。

  • 債権者が権利を行使できると知ったときから5年間行使しないとき
  • 債権者が権利を行使できるときから10年間行使しないとき

「権利を行使できる」というのは、債務の返済期日を過ぎた際に、債務者に返済の請求ができることです。

たとえば、債権者が返済期日を把握しているなら5年後、返済期日の定めがない場合は10年後に時効を迎えます

なお、2020年3月31日以前の保証債務の時効は、債権の種類によって5年か10年かが異なります。

自身のケースがどちらの時効に該当するのか、正確な期日を把握することが大切です。

時効の詳細は下記記事で解説しているので、参考にしてください。

消滅時効の期間を経過しても援用しなければ時効は完成しない

5年や10年の時効期間が過ぎても、債権者に「時効の援用」をおこなわなければ時効は完成しません(民法145条)。

時効の援用とは、消滅時効の完成を主張することです。

時効期間が過ぎても、債権者からの請求は続きます。

場合によっては裁判を起こされて、財産を差し押さえられるリスクもあるため、放置は禁物です。

時効の援用の手続きは、援用する旨を債権者に伝えるだけです。

しかし、あとから債権者に「手続きをしていない」と言われないためにも、内容証明郵便で通知することをおすすめします。

なお、保証人も時効の援用ができます。

主債務者が援用しなくても、保証人が時効を援用できる点を押さえておきましょう。

保証債務の時効が中断・延長する3つのケース

保証債務の時効は、特定の事情があると時効の完成が猶予されたりリセットされたりします

時効を主張できなくなる可能性があるため、ここで解説する3つのケースを把握しておきましょう。

1.債権者から催告があった場合

債権者から内容証明郵便などで支払いの催告があった場合は、時効の完成までの期間が6ヵ月間延長されます(民法150条1項、457条)。

催告による猶予は、時効が完成する直前に、債権者が裁判などの法的手続を準備する期間を確保する役割を持っています。

さらに、6ヵ月以内に裁判を起こされると、時効が猶予ではなくリセットされるため、催告状が届いたら放置しないようにしてください

弁護士へ相談し、時効の成否や今後の対応方針について確認しましょう。

2.債務承認にあたる場合

保証債務の時効をすでに迎えている場合、債務承認とみなされると時効がリセットされます(民法152条1項)。

債務承認とは、債権者に対して借金の存在や返済義務があると認める、下記のような行為です。

  • 債務の一部または全額を返済する
  • 返済する意思を示す
  • 返済期日の延長や分割払いを申し出る

5年以上前だったり身に覚えがなかったりする請求が届いたら、まず弁護士に相談しましょう。

時効が成立しているかどうかの判断から、援用手続までまとめて対応してくれます。

債権者もこの仕組みを利用し、わざと少額の返済を誘ってくることがあります。

たとえ少額でも返済してはいけません

返済の請求を受けても、債権者と直接会話せず、返答する前に弁護士へ相談して対応方法のアドバイスをもらいましょう。

3.裁判で確定判決があった場合

債権者から訴訟を起こされると時効の進行がストップします。

さらに、確定判決後の保証債務の時効期間は10年に延長されます(民法169条1項)。

判決が確定すると、強制執行による給与差し押さえや不動産を競売にかけるなど、生活に直結する影響が出る可能性が高いです。

裁判所から通知が届いたら、すぐに弁護士へ連絡し、答弁書の提出や今後の対応を依頼してください。

保証債務で保証人に認められる4つの権利

保証人には、自分の利益を守るための4つの権利が法律で認められています

保証債務の保証人になっている人、これから保証人になる人は、ここで解説する権利を把握しておきましょう。

1.催告の抗弁権|債権者に主債務者への請求を主張できる

催告の抗弁権とは、債権者に対して「まずは主債務者に請求してください」と主張できる権利です(民法452条)。

債権者は、保証人に催告する前に、主債務者に催告をしなければなりません

もし債権者が主債務者を飛ばして保証人に返済を求めてきた場合は、催告の抗弁権により請求を拒否できます。

ただし、主債務者が破産手続を開始している場合や、行方不明の場合は行使できません

主債務者に請求しても意味がない状況では、保証人が直接請求を受けることになります。

また連帯保証の場合、債権者は主債務者への請求なしに、いきなり連帯保証人へ全額を請求できます

自分が保証債務と連帯保証のどちらの保証人なのか、契約書で必ず確認しておきましょう。

2.検索の抗弁権|主債務者に返済可能な財産がある場合に債務履行を拒否できる

検索の抗弁権とは「主債務者に財産があるため、先にそちらから回収してほしい」と主張できる権利です(民法453条)。

本権利を行使するには、下記2つの条件を満たす必要があります。

ただし、連帯保証人には、検索の抗弁権はないことに注意が必要です。

  • 主債務者に十分な財産(預金や不動産など)があること
  • 財産への強制執行が容易であること

主債務者がもつ財産についての証明の責任は、保証人側にあるため、具体的な財産の存在と所在を示さなければなりません。

検索の抗弁権を行使するには、主債務者の預金口座や不動産登記などの情報を自力で調べる必要があります。

3.分別の利益|保証人一人あたりの返済金額を分散できる

分別の利益とは、保証人が複数いる場合に行使できる権利です。

保証人の一人あたりの返済額は、保証人の人数で割った金額でよい、という制度です(民法427条、456条)。

たとえば、主債務者Aが300万円の借金をして返済できなくなった場合で考えてみましょう。

保証人にBとCの二人がいた場合、一人あたりの負担は150万円です。

もしAとBが債務不履行になった場合でも、Cが負担する保証債務は150万円となります。

4.求償権|肩代わりした債務を主債務者に返還請求できる

求償権とは、保証人が主債務者の代わりに借金を返済した場合、あとから主債務者に対して返還を請求できる権利です(民法459条)。

主債務者から依頼を受けて保証人になった場合は、返済した元本に加えて利息や損害賠償金も請求できます。

たとえば主債務者Aが、Bに対して保証人になってほしいと頼み、100万円の債務を契約したとします。

Aが100万円のうち30万円しか返済できず、Bが残りの70万円を返済した場合、BはAに70万円・利息・損害賠償金も請求可能です。

ただし、保証人が主債務者の代わりに返済をする場合は、返済の前後で主債務者に通知しておきましょう。

通知を怠ると、二重返済になる、時効完成ができなくなるなどのリスクがあります。

求償権を行使できなくなる恐れがあるため注意してください(民法443条、463条)。

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保証債務には4つの種類がある

保証債務は、契約の内容や当事者の関係によって4つの種類にわかれます

自分が契約しようとしている保証債務が、どの種類に該当するのかを正確に把握しておきましょう。

1.単純保証|主債務者が返済しない場合に保証人が返済する保証

単純保証とは通常保証とも呼ばれ、ここまで解説してきた保証債務の権利が保証された保証のことです。

主債務者が返済できなくなった場合に、保証人がはじめて返済義務を負います。

保証人は催告と検索の抗弁権が使えるため、債権者から急に請求がきても、主債務者への請求などを主張して請求を拒否できます。

2.継続的保証|継続的な取引から生じる債務を対象とする保証

継続的保証とは、一定期間の継続的取引関係から生じる債務を保証するもので、根保証とも呼ばれます。

継続的保証の期間は3年~5年なのが一般的です。

下記のような信用保証や身元保障などが該当します。

  • 就職時の身元保証契約
  • 企業が金融機関からお金を借りる際の信用保証契約

上記のうち身元保証に関しては、金銭がかかわる債務保証ではなく、損害がでた際に保証するものです。

たとえば、家族が就職時に身元保証人を求められ、あなたが保証人になったとしましょう。

保証期間内に家族が企業に損害100万円を出したが払えないという場合、あなたが100万円を支払わなければなりません。

身元保証人を求められた場合は安易に引き受けず、契約内容をよく確認してからサインしましょう

3.共同保証|複数の保証人が同一の債務を負担する保証

共同保証とは、ひとつの借金に対して複数の人が保証人になる保証です。

たとえば主債務者が払えなくなった300万円の借金に保証人が三人いれば、一人あたりの負担は100万円で済みます。

また、保証人の一人が負担額を超えた支払いをした場合、ほかの保証人へ求償権を行使する権利もあります

4.連帯保証|保証人と主債務者が同等の責任を負う保証

連帯保証は、保証人が主債務者と同じ保証債務を負担することです。

主債務者と保証人の責任の重さが同じであるため、催告・検索の抗弁権や分別の利益の権利がありません

債権者からの請求は拒否できず、直ちに全額を支払う義務があります。

住宅ローンや奨学金、事業資金の借入れなど、世の中で求められる保証のほとんどが連帯保証に該当します。

保証人を頼まれたら、ほぼ連帯保証人のことと思ってよいでしょう。

なお、連帯保証人や連帯保証人の時効の援用は、単純保証と同様です。

連帯保証人になるのは、自分の財産や生活を主債務者の返済能力に委ねることと同じです。

安易に引き受けず、リスクを十分に理解したうえで判断してください

「保証債務」と「連帯保証」がもつ権利の違い

通常の保証債務と連帯保証の違いは、保証人が自分の身を守る権利を持っているかどうかです。

連帯保証には、催告の抗弁権と検索の抗弁権、分別の利益がありません。

ただし、連帯保証には支払った分を主債務者に請求できる求償権があります

権利 保証債務 連帯保証
催告の抗弁権 ×
検索の抗弁権 ×
分別の利益 ×
求償権

したがって、債権者が主債務者ではなく連帯保証人に請求してきても拒否できません

主債務者に十分な財産があっても、債権者が連帯保証人に請求すれば、返済に応じる必要もあります。

また連帯保証人が何人いても、各々が借金の全額について返済する義務を負います。

自身が保証人を探すときや、家族・友人などから頼まれたときは、信頼関係だけで決めず、連帯保証人かどうかを確認しましょう。

そして万が一の際の責任の重さを踏まえて、冷静に見極めることが大切です。

保証人が債権者から保証債務の請求を受けた場合の対応4つ

ある日突然、債権者から保証債務の請求が届いたら、焦らず冷静に対処することが大切です。

請求を受けた場合にとるべき4つの対応を、順番に確認していきましょう。

1.保証契約書の内容を確認する

請求を受けたら、最初にやるべきことは保証契約書の確認です。

自分が署名・押印した保証契約書が実在するのか、請求金額は正しいのかを精査してください。

請求された金額には、遅延損害金が不当に上乗せされている、返済済みの金額が反映されていない、などのケースもあります。

元本や利息、遅延損害金の内訳を徹底的に確認しましょう。

債権者に対して、保証契約書のコピーの開示を求めることも可能です。

2.無断で保証人にされた場合は請求を拒む

家族や知人が、勝手にあなたの名前や実印を使って保証契約を結んでいた場合、安易に支払いに応じないようにしましょう

本人の同意がない契約には法的な効力がないため、無権代理として原則無効となり、請求を拒否できます(民法113条)。

無権代理が認められれば、無断であなたを保証人にした人に履行請求をしたり、損害賠償請求がおこなえます

無権代理の主張は労力や精神的負担がかかるケースも多いため、早い段階で弁護士に相談するのがおすすめです。

3.経営者保証で請求された場合は保証債務整理を検討する

会社の借金の連帯保証人で、請求金額が支払えない経営者は「経営者保証ガイドライン」を利用した保証債務整理を検討してください。

経営者保証ガイドラインとは、会社が倒産した場合でも、経営者個人の自己破産を回避できる可能性がある制度です。

一定の生活費や自宅を手元に残したまま、保証債務を整理できる可能性があります。

また信用情報機関に事故情報(ブラックリスト)が登録されないため、事業の再起を図りやすくなります。

ただし、金融機関との専門的な交渉が必要になるため、経営者保証ガイドラインに精通した弁護士に依頼するのがおすすめです。

4.弁護士に相談する

保証債務の時効の確認や無権代理の主張など、保証債務の問題は弁護士に一任するのがおすすめです。

保証債務は保証人が不利になるケースが多く、支払わなくてよい金銭や不当に高額な遅延損害金を求められるケースがあります。

返済の意思があっても一括で払えない場合は、債権者に分割払いの交渉をすることもあるでしょう。

弁護士なら、債権者との交渉をおこなえるため、不当な請求や支払い方法の相談などを代わりに対応してもらえます

債務整理が必要な場合でも、状況に応じて適切な対応を提案してくれるため、落ち着いて手続きを進められます。

一人で抱え込むと、精神的な負担が大きくなるだけで解決には近づきません。

無料相談を活用して、今の状況を弁護士に伝えることから始めてみましょう。

債務者が保証人に求償権を使われた場合の対応

たとえば債務者であるあなたの代わりに、友人が保証人として借金を返済した場合、友人から求償権を行使される可能性があります。

保証人が求償権を使った際の、債務者がとるべき対応を、2つのケースに分けて解説します。

1.分割返済の交渉をする

一括での返済が難しい場合は、保証人に現在の経済状況を正直に伝え、分割払いの交渉をしてください

保証人が家族や友人であれば、誠実に話し合うことで分割に応じてくれる可能性は十分にあります。

逃げ隠れしたり、連絡を絶ったりするのは、関係の悪化を招くだけで何の解決にもなりません。

保証人との関係性を良好にするためにも、誠意ある対応をおこないましょう

しかし、金融機関や消費者金融などの保証会社が保証人となっている場合は、分割返済に応じてもらうのは難しいです。

弁護士に相談しながら、慎重に交渉を進めてください。

2.債務整理を検討する

保証人への返済が困難だったり、分割返済に応じてもらえなかったりする場合は、弁護士に依頼して債務整理を検討しましょう。

債務整理とは借金の減額や免除を目指す手続きで、3つの方法があります。

債務整理の方法 概要
任意整理 保証人と交渉して、利息のカットや支払い方法の変更などをすることで月々の返済額を減らす方法
自己破産 裁判所を通じて処分された財産が保証人に分配され、残った債務は全額免除される方法
個人再生 保証人と裁判所が認めた再生計画に従い、債務を減額したり分割返済したりする方法

債務整理をすると信用情報機関にブラックリストとして登録されるため、一定期間はクレジットカードやローンの審査に通過できません

保証人がほかにも借金の保証人になっている場合は、保証人が債権者から一括請求を受けるリスクもあります。

どの方法が最適かは、債務の数や収入、保証人との関係によって変わるため、慎重に判断しなければなりません。

弁護士に相談して、保証人への影響を含めた解決策を探りながら、慎重に判断しましょう

保証債務に関するトラブルは弁護士に相談するべき

保証債務のトラブルが発生したら、自己判断で動く前に弁護士へ相談してください

保証債務は、時効の援用や債権者・保証人との交渉など、いずれも法律の専門知識がなければ適切に対処するのが難しい問題です。

個人の判断で債権者に連絡したり返済したりすると、本来使えたはずの法的手段を失うリスクがあります。

弁護士は、時効の援用や債権者との交渉など、全ての手続きを代行することが可能です。

任意整理や自己破産などの債務整理も状況に応じて提案してくれるため、被害を最小限に抑えた解決が期待できます。

保証債務の問題は、対応が遅れるほど状況が悪化しやすい分野のため、迅速に弁護士へ相談しましょう

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保証債務に関するよくある質問

保証債務について、よくある質問とその回答をまとめました。

保証債務の相続や経理上の仕訳処理、似た用語との違いなど、実務的なポイントを確認しておきましょう。

Q1.保証債務や連帯保証債務は相続の対象になる?

保証債務や連帯保証債務は、相続の対象です。

主債務者が債務の返済ができない場合は、相続人が返済義務を負うことになります。

なお、連帯保証債務とは、主債務者と同等の返済義務を負う保証のことです。

相続後に保証債務や連帯保証債務が発覚した場合は、債務の金額によって債務整理や時効の援用、求償権の行使を検討しましょう。

債務の金額が大きくて支払い義務から逃れたいと考えている方は、相続の開始を知ったときから3ヵ月以内に相続放棄をしましょう。

相続放棄をすると、はじめから相続人ではなかったとみなされるため、一切の財産を引き継がなくて良くなります。

3ヵ月の期限を過ぎると、原則として相続放棄はできなくなるため、迅速に手続きをおこなってください。

Q2.保証債務の仕訳はどうやっておこなう?

企業が他社の債務保証をおこなった場合、保証債務見返・保証債務で備忘記録する「対照勘定法」で仕訳を計上します。

保証債務見返(ほしょうさいむみかえり)とは、対照勘定法で使用する借方側の勘定科目です。

具体的な仕訳方法を3つのパターンでみてみましょう。

以下では、主債務者が銀行から100万円借り入れた場合に、あなたが保証人となった、というシチュエーションで解説します。

《保証人になった場合》

借方 貸方
保証債務見返 100万円 保証債務 100万円

《主債務者が銀行へ完済し、保証人ではなくなった場合》

借方 貸方
保証債務 100万円 保証債務見返 100万円

《主債務者が期日に返済できず、保証人が返済(元利合計110万円)した場合》

借方 貸方
未収金 110万円 当座預金 110万円
保証債務見返 100万円 保証債務 100万円

《保証人が求償権を行使し、主債務者から元利合計110万円を返してもらった場合》

借方 貸方
現金 110万円 未収金 110万円

Q3.保証債務取崩益の仕訳のやり方は?

保証債務取崩益とは、手形の満期日などにより保証債務の義務が消滅した際に計上する収益科目です。

裏書手形が不渡りにならず決済された場合に、不要になった保証債務を減らして収益と処理する場面で用いられます。

事前に見積もっていた引当金と、実際の損失額に差額が出た場合、その差額を「保証債務取崩益」として計上します。

たとえば、手形が無事決済された場合の仕訳は、下記のとおりです。

借方 貸方
保証債務 100万円 保証債務取崩益 100万円

Q4.保証債務・動産保証・家賃債務保証の違いは?

それぞれの違いを表にまとめました。

種類 保証債務 動産保証 家賃債務保証
概要 主債務者が返済できない場合に保証人が代わりに返済すること 商品の故障時に修理・交換を約束する保証すること 保証会社が滞納家賃を立て替えるサービスのこと
対象 借金などの金銭債務 商品の品質 家賃の滞納

借金の保証債務に関するトラブルで悩んでいる方は、弁護士に相談してください。

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まとめ|保証債務に関する相談は弁護士に!

保証債務は、主債務者が債務の返済ができなくなった場合に、保証人が代わりに返済しなければなりません

債務者が債務を履行してくれれば保証人への影響はありませんが、不履行となった場合は大きな影響が及ぶ可能性があります。

もし保証人として債権者から請求を受けた場合は、催告・検索の抗弁権や時効の援用などが使えないかを確認しましょう。

請求を受けたからといって債権者に連絡したり返済したりすると、債務承認とみなされるリスクがあります。

保証債務に関するトラブルに悩んでいる方は、自己判断で動く前に、弁護士に相談してください

弁護士であれば、状況に応じた対応策を提案してくれるだけでなく、債権者との交渉や書類作成まで代理でおこなってくれます。

まずは「ベンナビ債務整理」で、初回相談無料の弁護士に相談してみてください。

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この記事の監修者
東京ミレニアム法律事務所
市原 章久 (東京弁護士会)
破産管財人としての経験を活かして、債務の問題が解決できるようにサポートしています。お客様が安心してお話しできる環境を整え、どんなご相談でも気軽にお話しいただけるよう心掛けています。
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編集部

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