借金の時効が成立する条件|時効成立までの流れと手順

~いざという時の備えに~債務整理コラム

 > 
 > 
 > 
 > 
借金の時効が成立する条件|時効成立までの流れと手順
キーワードからコラムを探す
2016.7.15

借金の時効が成立する条件|時効成立までの流れと手順

594295839880dd562e9ee2bf6d824a82-728x485

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国

「借りたお金を返さなくてもよくなる」なんてそんな都合のいい話があるわけないと思われるかもしれませんが、確かに借金に対する時効は存在します。そして時効が成立すれば、1万円だろうが1億円だろうが、支払いの義務からは解放されます。

しかし、法律上必要な条件を全てクリアしなければ成立させることは出来ませんし、精神的にも負担です。今回は、時効を成立させる上での条件や流れを、重要なポイントと共に解説しました。
 

借金のお悩みは弁護士・司法書士にご相談下さい!

借金は債務整理をすることで大幅に減らすることもできます。しかし、債務整理といっても様々な方法もあり、それに応じた知識・経験が必要になってきます。【債務整理ナビ】では、債務整理が得意な弁護士・司法書士のみを掲載しています。借金でお困りの方は、まずはそれら専門家に相談することをおすすめします。相談料無料の事務所も多いので、まずは気軽に相談しましょう。
 

▶▶債務整理が得意な弁護士・司法書士に相談する

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国 

 

 

借金の時効は5~10年|借金の時効が成立する条件

時効は、借金にも該当します。一定の状態が長期に渡り継続した場合、社会の法律安全の安定を図るために、その状態をそのまま権利関係として認めるという考えや、長年権利を主張しなければ保護する必要がない、という考えに基づくものです。

 

時効が成立する期間は5年~10年

借金の時効は借入先によって、法律で定められる時効期間の長さが異なります。

  • ・家族や友人などから借りた場合の時効期間:10年
  • ・法人(銀行や消費者金融等)から借りた場合の時効期間:5年
1借金 時効

ではいつから時効を計算すればよいのでしょうか?さらに具体的な事例は以下となります。

 

返済期日がある債務の場合

一度も返済を行わなかった場合の時効は返済期日の翌日から計算

2借金 時効

一度以上返済をしたことがある場合は、最後に返済した日の次の返済期日の翌日から計算します。

 

返済期日のない債務の場合

一度も返済を行わなかった場合の時効は契約日の翌日から計算

3借金 時効

一度以上返済をしたことがある場合は、最後に返済した日の翌日から計算。
 

 

借金と時効の関係

消滅時効と取得時効の2種類があり、金融業者から借り入れを行った場合や、多重債務などで苦しんでいる場合に適用される時効は、消滅時効になります。ここではその2つの時効について、具体例を挙げて解説していきましょう。

消滅時効

一定期間、権利を行使しなければその権利が消滅してしまう時効。

【具体例】Aさんは10年前に貸付業者に30万円借りました。しかしこの10年間、貸付業者が何の請求もしないでおくと、Aさんに対してお金を返せとは言えなくなってしまいます。

取得時効

他人のものを一定期間所有していると、所有権を取得できる時効。

【具体例】Aさんは20年間、自宅の建つ場所が自分の土地だと思って占有していました。しかし突然Bさんが訪れ、自分の土地だと主張してきました。登記所にもBさんの土地として記載があっても、土地の所有権はAさんに移ってしまっています。

実際に時効を成立させる上で、時効期間を満たすことは大前提になります。しかし、ただ期間を満了すればいいわけではありません。時効の成立は、時効によって利益を受ける者の意思表示によって確定的になります。

つまり、時効を成立させる上で

  1. 1.返済していない状態が継続している

  2. 2.時効制度を利用することを貸主に伝える


この2点が絶対に必要不可欠な条件となります。

時効が成立していると貸主に伝える必要がある

何度も記述しているように、「期間を満了しただけでいつか返済義務がなくなる」わけではありません。お金を借りた側が相手に対して「消滅時効が成立しているので、支払い義務は既に消滅しています」と意思表示を示すことによって、初めて時効が成立します。

これを時効の援用と言い、具体的には「消滅時効をする」という通知を、確定日付が証明できる内容証明で郵送する方法が一般的です。(書類は郵便局の窓口で入手でき、書き方も窓口で教えてもらえます。)

法律上、方式が決まっているわけではないため、口頭で直接「時効の援用をします」と主張するだけでも可能です。
 


債務整理が得意な弁護士・司法書士に相談する
 

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国 

 

貸主は借金の時効を食い止めることもできる

お金を借りた側は時効が成立することは願ったり叶ったりですが、貸した側にとってはとても困ることです。そこで、債権者には時効を食い止める手段が与えられています。

それが、時効の中断という時効の進行を止め、今までの時効期間の進行をすべてなかったことにする制度です。つまり時効の中断を債権者から受けると、借金返済を拒否し続けても、支払い義務はなくならないということです。時効の中断をするには大きく分けて3つの方法があります。

時効を中断する方法①:請求

債権者側から債務者へ、様々な請求を行うことが出来ます。

訴状の提出

時間と費用をかけて訴訟を行うこと。

支払催促

債権者が契約書や債務確認書などの証拠品持参し、簡易裁判所に申し立てること。

申し立てが正式に受理されると、裁判所が債権者に代わり書面で債務者に対して支払い命令を出します。債務者は、書面が届いた日から2週間以内に異議申し立てを行うことが出来ます。

この異議申し立てが行われなかった場合、債権者は30日以内に仮執行宣言の申し立てを行うことが出来ます。

調停申し立て

調停(裁判所)で行う話し合いのこと。

即決和解申し立て

訴状提出前の和解のこと。

通常の和解は裁判所で行われますが、即決和解は裁判所を通さずに行うので、余計な費用がかかりません。和解がうまくいかなかった場合、その日から更に一ヶ月以内に訴状の提出をしないと時効中断の効力はなくなります。

催促書類の提出

裁判になる前に、「お金を返してほしい」という内容の書類を債権者から債務者に向けて内容証明郵便で送ること。

これにより一時的に時効を中断させること出来ますが、郵便が相手に届いた日から6ヶ月間は時効を中断することが出来ます。訴訟は時間と費用がかかることから、支払催促、調停申し立て、即決和解申し立て、催促書類の提出に至るケースがほとんどです。

時効を中断する方法②:債務の承認

支払い約束証へのサインや債務の一部弁財(借りたものを返すこと)など、言葉の通り“債務者が債務を認めること”を示しています。債務者が1円でも借金を返済した場合、債務の承認にあたり時効は中断します。

さらに、債務の承認は時効期間が満了した場合でも時効を中断する効果があり、時効期間が満了したあとに債務の承認を行ってしまうと、再び一から時効をやり直すことになります。

時効を中断する方法③:差し押さえ

訴訟や支払催促などにより裁判所が債権者に強制執行の許可を出すと、債権者が債務者の財産を差し押さえることが出来、これにより時効は中断します。

しかし、差し押さえとは言え全ての財産を突然差し押さえられるわけではありません。仮に100万円の債権について差し押さえる場合には、約30万円は納付しなければなりません。この30万円は手続きに問題がなければいずれ返還されるものですが、債務者の預金が十分でなければ差し押さえが効力を発揮できない場合があります。

また、差し押さえが上手くいったとしても、その100万円がすぐに自分のものになるわけではありません。この100万円は裁判で勝ったときの強制執行の際の執行対象財産に出来るだけであり、結局100万円が支払われるのは裁判をした後ということになります。

差し押さえ中に債務者の資金繰りに支障が生じて自己破産をされた場合、差し押さえを行った意味はなくなるので、債権者にとってもリスクがあります。(自己破産手続きにおいて配当金を得られる可能性もありますが、その金額は限られます。)差し押さえは、債権者にとっての最後の手段と言えるでしょう。

借金が返ってこずに時効が成立する恐れがある方は、債権回収を得意とする弁護士に相談してみても良いでしょう。

▶【債権回収が得意な弁護士を探す

 

時効成立までの流れと、時効援用中と時効後の制約

総括すると、時効成立までの流れは以下となります。

  1. 1.時効期間を満了している
  2. 2.時効の中断がない
  3. 3.時効の援用をする(内容証明郵便で、払わないという意思を債権者に明確に示す)
  4. 4.内容証明郵便を債権者が受け取る
  5. 5.時効が成立し、債務者は支払いの義務がなくなる


債務者にとってはスムーズに時効が成立するに越したことはないですが、時効の援用中、援用後には様々な制約が設けられることになります。時効のメリットだけでなく、ここではそんなデメリットについても記述していきましょう。

 

時効援用中の制約

それでは、時効が成立するまでの5~10年間をどのように過ごさなくてはならないのでしょうか。

 

住民票を新しい住所に出来ない

業者の催促から逃げる場合ですが、住民票を移すことにより業者側に新しい住所がわかり、逃げていても連絡が来ることになります。住民票は何かと必要になる書類なので、用意できないとなると日常生活にかなりの支障をきたすでしょう。

中には「夜逃げ」という方法を使って借金の時効成立を考えている人もいるかもしれませんが、成功する確率は極めて低いと言えますし、以下のようなリスクが考えられます。

  • ・債権者に職場を知られているのであれば、仕事を変えなくてはならない
  • ・同じ場所・職場に住み続ける・働き続けることは難しく、引っ越し・転職を繰り返さなくてはならない
  • ・子供がいれば、転校を繰り返さなくてはならない
  • ・住民票を移せないことで新しい職場でも苦労する(会社に迷惑をかける)
  • ・保証人がいれば、迷惑をかける上に信用も地に堕ちる
  • ・誰にも知られてはいけない為、それまでの人間関係をすべて失う

 

時効成立まで借金は減らない

当然ですが、借金を返済しないとなると、時効が成立するまでは借金は減りません。逃げることでどんどんと増える場合もあります。もし逃げている途中で捕まった場合には、その借金は必ず返済しなければなりません。

もちろんその間も、利息・遅延金・場合によっては罰則金などが発生し、減るどころかむしろ大幅に増えていることがほとんどでしょう。

 

精神的に安定しない

時効成立の瞬間まで借りたものを返さずにいるという行為は、申し訳なさやうしろめたさに苦しめられたり、催促されているのであれば尚更、怯えたり不安になったりと精神的な負担は計り知れません。長期間このストレスと戦うことになるので、相当の覚悟が必要です。

更に上記のように、まともな生活を送ることは極めて難しいでしょう。まさに社会から存在を抹消して、影をひそめながら生活する期間が5年以上続くのです。

 

時効援用後の制約

それでは、仮に借金の時効が成立したとなると、どのような制約があるのでしょうか?

 

5年間はクレジットカードでのローンが組めない

時効の援用を行うと、クレジットカードであれば個人信用情報機関(契約内容や支払い状況等の信用情報を管理する機関)に5年間は「延滞」「延滞解消」」の記録が残ったままになります。これにより、5年間はローンを組むことは出来ません。

 

借金を踏み倒した業者とその関連企業でのローンはずっと組めない

個人信用情報機関から記録が抹消される5年後も、借金を踏み倒した業者とその関連企業の社内データベースには情報が残され続けることになります。これにより、援用後は一切ローンを組むことは出来なくなります。
 


債務整理が得意な弁護士・司法書士に相談する
 

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国 

 

現実的に借金の時効が成立することはほとんどない

このように、借金の時効が成立するには様々な制約と精神的負担があります。さらに、結論を言うと、借金の時効を成立させることはほとんど不可能だと言えるでしょう。

このような制約に耐えながら生活を送っていても、途中で見つかってしまうか、精神的に耐え切れずギブアップしてしまうか、もしくはそもそも債権者により時効がストップされているようなことも有ります。借金の時効が成立しない理由は以下の通りです。

 

基本的に相手は借金回収のプロ

借金をしている相手は、ほとんどが消費者金融などの貸金業のプロでしょう。もちろん、借金が返済されずに時効が成立するリスクも分かっています。上記のように様々な方法を駆使して合法的に時効の成立を食い止めてきます。

こちら側が、時効が成立していたと思っていても実は時効がストップしていたり、職場や住所、銀行口座などを特定され、口座・給料が差し押さえる事もされるでしょう。

更には、債権回収会社や債権回収を取り扱う弁護士に依頼・債権譲渡されると、それこそ債権回収のプロです。簡単に逃げられるようなことはないと言い切れます。

 

個人間の借金の場合

個人間での貸し借りの場合、相手もどのような対策を取ればいいのか分からないで時効が成立すると考えているかもしれません。しかし、こちらが逃げ出したくなるような額の借金です。

相手に弁護士が付き、時効の成立を阻止する動きを取ることも考えられますし、共通の知り合いがいれば、あなたの信用は一気に地に堕ちるでしょう。とてもではありませんが、それまでと同じような生活はできなくなります。
 


債務整理が得意な弁護士・司法書士に相談する
 

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国 

 

借金は返すものという大前提を忘れずに

時効の援用を行い、成立すれば確かに借金は返さずに済みます。しかし、返す前提で借りたものを返さないとなると、債権者にも多大な迷惑をかけることになりますし、人間としての信用が問われます。

借金を時効にしようと思うのではなく、何とか借金を返済する努力をすることが大切です。金銭のみならず、やはり借りたものや恩はきちんと返すのが大原則です。現在時効の援用を考えている方は、別の方法で債務整理する方法はないかを検討してみてはいかがでしょうか。

弁護士・司法書士があなたの借金返済をサポート


債務整理では、債権者と交渉する任意整理や法的に借金を減額する、個人再生や自己破産などがあります。また、過去の過払い金がある方は、過払い請求を行うことも可能です。

ただ、どれもある程度の法的な知識や交渉力が必要になってきます。債務整理をしたくてもなかなか踏み切れないあなたを債務整理ナビの弁護士・司法書士がサポートいたします。

編集部

本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

借金返済に関する新着コラム

借金返済に関する人気のコラム


借金返済コラム一覧へ戻る