借金をまとめると本当に楽になる?メリット・デメリット、おすすめローンなどを解説

借金が複数あると、それぞれの返済期日や金利、返済額を管理するのが大変ですよね。
「借金を一本化できれば、もっと楽に返済できるのでは?」と考える方もいるのではないでしょうか?
そこで本記事では、借金をまとめる方法のひとつである「おまとめローン」について解説します。
おまとめローンは、複数の借金を1つにまとめることで返済を管理しやすくなるだけでなく、場合によっては利息を減らすことも可能です。
しかし、メリットだけでなくデメリットも存在しますので利用する際は慎重に検討しましょう。
複数ある借金をひとつにまとめるとどれくらい楽になる?
複数の借入先があるとそれぞれに返済しなければならず、管理が大変です。
また、金利や返済期間も異なるため、どれくらい利息を支払っているのか把握しにくいという問題もあります。
その点、おまとめローンは複数の借金を1つにまとめることができ、返済先や返済期日を一元管理することが可能です。
また、現在の借金よりも金利が低いローンを選べば月々の返済額を抑えることもできます。
まずは、複数のローンをそのまま返済する場合とおまとめローンを使う場合を比較してみましょう。
以下では、A・B・C社の3つの借入先からの借金を年利14%のおまとめローンにまとめた例を紹介します。
返済方法 |
年利 |
返済期間 |
借入額 |
返済総額 |
---|---|---|---|---|
おまとめローン |
14% |
5年 |
300万円 |
4,188,276円 |
複数のローンをそのまま返済 |
A社:15% B社:14.6% C社:14% |
5年 |
A社:100万円 B社:100万円 C社:100万円 |
A社:1,427,352円 B社:1,414,800円 C社:1,396,044円 ┗合計:4,238,196円 |
*元利均等返済方式で計算
この例では、複数のローンをまとめたことで総返済額が減っていることがわかります。
もちろん、おまとめローンの年利次第ではありますが、ローンを一つにまとめることで返済額を減らすことも可能です。
複数ある借金をひとつにまとめる3つのメリット
複数ある借金をひとつにまとめるメリットはどのようなことがあるのでしょうか?
1.多重債務が解消される
複数の会社からお金を借りている状態を「多重債務」といいます。
多重債務の状態では、それぞれの会社の返済期日や金利、返済額を管理するのが大変です。
おまとめローンを利用することで、これらの借金を1つにまとめることができ、返済先や返済期日を一本化できます。
2.返済計画を立てやすくなる
複数の借入先があると、それぞれの返済条件が異なるため、返済計画を立てるのが難しい場合があります。
おまとめローンを利用することで、返済条件が1つに統一されるため、返済計画を立てやすくなります。
3.返済額を減らせる可能性がある
おまとめローンは、金利が低く設定されている場合があり、複数の高金利の借金をまとめることで、毎月の返済額を減らせる可能性があります。
毎月の返済額が減れば、家計に余裕が生まれて生活が楽になるでしょう。
また、借金における上限金利は借入額に応じて以下のように定められています。
借入額 |
上限金利 |
---|---|
10万円未満 |
年利20% |
10万円以上100万円未満 |
年利18% |
100万円以上 |
年利15% |
そのため、まとめた借金が100万円以上の場合、年利が15%以上になることはありません。
借金額によっては、借入先を1社にまとめるだけで利息が減り、返済額を減らせる可能性があります。
複数ある借金をひとつにまとめる2つのデメリット
一方で複数ある借金をひとつにまとめるデメリットもあります。
1.基本的に返済期間は長くなる
おまとめローンは、借金を1つにまとめることで毎月の返済額を減らせる可能性があります。
しかし、その分返済期間は長くなる傾向がある点に注意が必要です。
返済期間が長くなると、その分利息を多く支払うことになり、返済総額が増えてしまう可能性があります。
2.金利が上がってしまう可能性がある
おまとめローンの金利は、借入時の信用情報や借入状況によって異なります。
場合によっては、以前の借入よりも金利が上がってしまうリスクがあることを覚えておきましょう。
金利が上がると、利息の負担が増えて返済総額も増えてしまいます。
複数ある借金をまとめるときに検討すべきローンの種類
複数ある借金をまとめるときに検討すべきローンの種類を紹介します。
1.おまとめローン|借金をまとめることを目的としたローンのこと
おまとめローンは、その名の通り複数の借金を1つにまとめることを目的としたローンです。
一般的に、カードローンよりも金利が低く設定されていることが多く、借金をまとめることで、毎月の返済額を減らせる可能性があります。
2.カードローン|原則として資金使途の制限がないローンのこと
カードローンは、原則として資金使途の制限がなく、借入したお金を自由に使うことができます。
おまとめローンに比べて金利は高めですが、審査が比較的緩いというメリットがあります。
借金をまとめることに関するよくある質問
ここからは、借金をまとめることに関するよくある質問をまとめて紹介します。
ぜひ参考にしてください。
Q.どのようなケースだと借金をまとめられないのか?
おまとめローンは、以下のケースでは利用できない場合があります。
- 安定した収入がない場合
- 借り入れ総額が多すぎる場合
- ブラックリストに載っている場合
おまとめローンを申し込む際も、クレジットカードやローンの申し込み時と同じように審査があります。
そのため、安定した収入があり、返済できる状況でなければ審査には通りません。
また、収入に対して借り入れ総額が多すぎる場合や、既に滞納などによってブラックリストに載っている場合も、審査が通らない可能性が高いです。
Q.おまとめローンを利用すると信用情報に傷がつくのか?
おまとめローンを利用しただけでは、信用情報に傷はつきません。
信用情報とは、個人のクレジットカードやローンの利用状況に関する情報であり、返済の遅延や自己破産などの金融事故の有無も記録されています。
おまとめローンは、複数の借入をまとめることで返済を管理しやすくするものであり、それ自体が信用情報に悪影響を与えることはありません。
ただし、おまとめローンの返済を延滞すると、信用情報に傷がつく可能性があるので注意しましょう。
おまとめローンを利用する際は、返済計画をしっかりと立て、返済能力を超えないように注意することが重要です。
Q.借金をまとめた場合、それ以前のカードローンは利用できなくなる?
おまとめローンを利用して借金をまとめた場合、解約しなければ今まで使っていたカードローンも利用可能です。
しかし、おまとめローンの審査の際は借入状況を確認されます。
おまとめローンを利用したあともカードローンを利用し続けていることがわかると、返済能力に問題があると判断され、おまとめローンの金利が上がったり、審査に通らなかったりすることがあります。
また、おまとめローンを利用する際に、以前のカードローンを解約することを条件にしている金融機関もあります。
借金を減らすためにおまとめローンを利用する以上、あとからカードローンを再度利用するといつまでも借金を完済できないでしょう。
そのため、おまとめローンを利用する際はカードローンを解約しておくのが安心です。
さいごに|借金をまとめるべきかよく確認してから利用しよう
おまとめローンは、借金をまとめることで返済を楽にできる金融商品ですが、メリット・デメリットが存在します。
おまとめローンを利用する際は、メリットとデメリットをよく理解したうえで、利用するかどうかを判断しましょう。

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