債務整理について弁護士に無料相談する方法と注意点
債務整理とは、現在抱えている借金を減額したり、免除したりする手続きのこと。債務整理には、非法的手続きである任意整理と法的手続きである個人再生、自己破産などがあり、弁護士に相談して手続きをしてもらうことで実現できます。
どの方法を選ぶとよいか、ご自身の状況に応じて選択することが大切です。弁護士に相談するにはお金がかかると思われがちですが、相談だけなら無料でできます。この記事では、債務整理について弁護士に無料相談する方法と注意点について詳しく解説します。
弁護士に無料で相談する方法
弁護士に無料で相談したい場合は、法テラスを利用するか、無料相談を実施している弁護士に相談しましょう。それぞれ詳しくご紹介します。
法テラスを利用する
法テラスは、正式名称を日本司法支援センターといい、法的トラブルで困っている人のサポートをするために必要な情報の提供や、専門家の紹介などを行っています。トラブルを解決するために誰に相談すればよいかわからないといった場合にも相談できます。
また、条件を満たした場合は、無料で法律相談もできます。さらに、専門家への支払いを一時的に立て替えてもらえるなど、経済的に余裕がない方でも気軽に相談できるというメリットがあります。
無料相談を実施している弁護士に相談する
無料相談を実施している弁護士を探して相談するという手もあります。無料で相談できるのはあやしいと思うかもしれませんが、相談は依頼に繋がるため、弁護士側にも十分メリットがあるのです。もちろん、正式に依頼する場合には料金が発生します。
弁護士に無料相談するメリット
債務整理は、まず弁護士に相談することが最初の一歩となります。弁護士に無料相談するメリットは次のとおりです。
債務整理について詳しい情報を得られる
債務整理には、任意整理や個人再生、自己破産と種類があり、さらに個人再生にも小規模個人再生と給与所得者等再生というものがあります。また、それぞれにメリットとデメリットがあり、借金をどれだけ減額または免除できるのかも異なります。
借金に悩んでおり、債務整理がどういったものなのかわからないという状態で相談しても問題ありません。債務整理の詳しい情報を得てから、債務整理をするのか、それともこのまま借金を返済していくのかを決めましょう。
どの債務整理が向いているか把握できる
どの債務整理を行うか決める際には、住宅や車などの資産はどうなるのか、現在どのくらいの借金があるのか、月々の返済によって生活に支障をきたしているのかなど、さまざまなことを考慮しなければなりません。それらの状況を詳しく伝えることで、どの債務整理が向いているかアドバイスしてもらえます。
例えば、車や住宅を持っておらず、借金が多額なのであれば、自己破産をして借金をゼロにした方がよいかもしれません。任意整理で借金を減額できたとしても月々の返済が苦しくなると、やがて滞納してしまう可能性があります。
そうなると、債権者から督促状などが届くようになり、やがて給料を差し押さえられてしまうことも考えられます。滞納を繰り返した場合には、個人再生か自己破産で再び債務整理をすることになるかもしれません。
最初から個人再生か自己破産を選んでおけば、どちらかの依頼費用しかかからなかったため、この場合は損をしたことになりますよね。
債務整理すべきかどうかを判断してもらえる
そもそも、本当に債務整理をすべきかどうなのかを判断してもらうことができます。例えば、任意整理・個人再生・自己破産をすると、その後約5年は新たにローンを組めなくなります。もし、5年以内に住宅ローンや自動車ローンなどを組みたい場合は、債務整理をしない方がよいかもしれません。
また、個人再生や自己破産をすると官報に名前や住所が掲載されます。官報は政府が発行する新聞のようなもので、主に公務員や金融業者などが読みます。官報によって知人に自己破産や個人再生をしたことを知られる可能性は低いでしょうが、チェックしている闇金業者が借り入れを勧誘してくる可能性があります。任意整理の場合は官報へは掲載されません。
弁護士に相談すれば、こうしたメリット・デメリットを踏まえて最善の道を提示してくれるでしょう。
無料相談する際の注意点
無料相談する際には、適切なアドバイスを得られるようにいくつかのポイントを押さえておきましょう。また、法テラスを利用する場合は、必ずしも無料で相談できるとは限りません。ここでは、無料相談する際の注意点について詳しくご紹介します。
法テラスの無料相談は条件が定められている
法テラスは、誰でも無料で相談できるわけではありません。無料で相談するには、収入と資産の要件を満たす必要があります。
収入の要件
同居している家族の人数や居住地域によって収入の要件が異なります。
例えば、生活保護1級地に住んでおり、同居している家族が2人の場合は、家族全員の収入を合算した金額が27万6,100円以下であることが条件です。
ちなみに、生活保護1級地には、東京都や大阪府などがあります。なお、その他の地域の方が、収入の要件の基準が厳しくなります。
これは、生活保護1級地と比べて生活費が少ないためだと考えられます。
資産の要件
資産の要件は、同居している家族が3人以上の場合に現金と預貯金の合計が270万円以下であることです。同居している家族が1人の場合は、180万円以下です。なお、配偶者が持つ現金と預貯金も合算されます。
申込者の資産が30万円でも、配偶者に150万円以上の資産があれば資産の要件に満たないことになります。
法テラスは3回までしか無料相談できない
法テラスの無料相談は、1つの事件に対して3回までしか受けられません。3回の相談で解決できない場合は、弁護士事務所に相談しましょう。なお、弁護士事務所の無料相談は1回限りとなっていることが多いため、1回の相談の時間を無駄にしないよう事前準備をしっかりしておくことが大切です。
借金の現状を伝えるための資料を用意する
法テラスを利用する場合も、弁護士事務所の無料相談を利用する場合も、相談の際は、借金の現状を伝えるために次のような資料を提出しましょう。
債権者一覧表
どこからいくら借りているのか、いつから借りていて、最終返済日はいつか、どのように返済しているかなどを具体的に記載します。
基本情報や資産の情報
住所や氏名、年齢などの基本的な情報の他に、勤務先の情報、収入、家族構成、資産などの情報を提供する必要があります。
収支の詳しい状況
給与収入や年金、生活保護、児童手当などの収入の詳細と、家賃や食費、車の維持費、交通費、教育費などの支出の詳細を伝えることになります。
最新の不動産の登記簿謄本
不動産を持っている、もしくは以前持っていたという場合は、登記簿謄本の持参を求められることがあります。
解約返戻金
積み立ての生命保険に加入している、もしくは以前加入していた場合は、解約返戻金について調べるために、生命保険証書の持参を求められることがあります。
退職金額
退職金見込み額も資産のうちであるため、職務規定などを調べて調査することがあります。
訴訟の有無を伝える
債権者から訴訟を起こされているかどうかを伝えましょう。訴訟を起こされると、給与の差し押さえや遅延損害金を含む借入金の一括返済などを求められる可能性があります。そうなると、生活が破綻してしまうことも考えられます。
訴訟を起こされたら、いち早く債務整理の手続きをすることが大切です。債権者としては、訴訟を起こすよりも任意整理などで返済してもらえた方がよいため、和解に応じてもらえる可能性はあるでしょう。
まとめ
借金の返済に苦慮しているのであれば、債務整理を検討してはいかがでしょうか。弁護士に無料相談することで、債務整理について正確な情報を得られます。
また、自分に合った方法を一緒に考えてもらえるため、債務整理に成功しやすいこともメリットです。まずは、無料相談を行っている弁護士に借金のことを相談してみましょう。
【最短30秒】ユーザーアンケートに回答する |
|
【全国65拠点以上】【法律相談実績90万人以上】【周りに知られずに相談OK】はじめの一歩は弁護士への無料相談!あなたの街のアディーレに、何でもお気軽にご相談ください
事務所詳細を見る【ご相談は何度でも無料】【分割払可】債務整理のデメリットが不安で、依頼を迷っていませんか?借金でお困りの方は早期にご相談ください!丁寧に説明した上で、依頼者様に最善の方法をご提案します。
事務所詳細を見る【全国65拠点以上】【法律相談実績90万人以上】【周りに知られずに相談OK】はじめの一歩は弁護士への無料相談!あなたの街のアディーレに、何でもお気軽にご相談ください
事務所詳細を見る当サイトでは、有料登録弁護士を優先的に表示しています。また、以下の条件も加味して並び順を決定しています。
・検索時に指定された都道府県に所在するかや事件対応を行っている事務所かどうか
・当サイト経由の問合せ量の多寡
いつ起きるかわからない法的トラブル。弁護士費用の準備はできていますか?
答えがNoの方、ベンナビ弁護士保険が役立ちます。
弁護士への依頼費用は数十万~数百万円かかりますが、ベンナビ弁護士保険(月2,950円)に加入しておくことで、弁護士費用の補償が受けられます。
- 保険料は1日あたり約96円
- 通算支払限度額1,000万円
- 追加保険料0円で家族も補償
補償対象となる家族が5人の場合、1人あたりの保険料は月590円(2,950円÷5人)。労働問題、ネット誹謗中傷、近隣トラブルなど様々な法的トラブルに対応しています。
補償内容、付帯サービスをまとめた資料の請求はWEBから。
弁護士保険で法律トラブルに備える
債務整理に関する新着コラム
-
最近よく聞く「国が認めた借金救済制度」について深堀りし、債務整理や過払い金請求のメリットとデメリット、利用流れをわかりやすく解説します。借金問題から...
-
消費者金融から裁判を起こされ、「どうすればよいのかわからない!」という方に向けて、対処法や注意点などを解説します。放置したり無視したりして思わぬ不利...
-
債務整理を検討している方は、その後の生活がどうなるのか不安に思われるのではないでしょうか。 債務整理後に変わること・変わらないことを中心に、生活へ...
-
債務整理や自己破産という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。 どのような場合にどの手段を選ぶべきか、弁護士への相談方法も紹介するので、ぜひ参考...
-
不景気といわれている現代でも、住宅ローンを組まれる家庭は多くいらっしゃいます。住宅ローンは、何十年の長い期間で返済する高額なローンのため、少しでも返...
-
金利(きんり)とは、貸借した金銭などに一定率で支払われる対価のことです。利息(りそく)と同じ意味合いで使われます。お金を貸すもしくは、預ける場合、金...
-
債務整理は多額の借金の減額や免除をおこなうための手段です。債務整理はその種類によって手続きの内容が異なり、必要な弁護士費用も変わります。本記事では、...
-
借金の支払いを延滞し続け、裁判所から通知が来てしまった人に向けて、裁判所からの通知を無視すると起こる重大なリスクについて解説します。また、裁判を和解...
-
カード破産の無料相談先をご紹介します。また、カード破産以外の方法で借金問題を解決する方法や弁護士に依頼した場合の流れも併せて解説します。
-
自己破産において、司法書士にどこまでの業務を委託できるのか気になるところだと思いますが、今回の記事では自己破産における司法書士に委託できる業務、弁護...
債務整理に関する人気コラム
-
ブラックリストとは、クレジットカードやカードローンの返済遅延・滞納や債務整理などにより、信用情報機関に事故情報が記録されることを指します。本記事では...
-
専門家の助力があったとしても、今すぐブラックリストを削除することは難しいです。信用情報を回復させる方法、ブラックリストが消えるまでの期間、これ以上悪...
-
スマホを購入する際に、分割払いに利用する方も多いのではないでしょうか。しかし場合によってはその審査に落ちてしまうことがあるのです。ここの記事では、ど...
-
自己破産を検討されている方にとっては、破産後の生活は気になるところでしょう。この記事では、自己破産後に受ける制限や、生活を良くするために考えておきた...
-
債務者(さいむしゃ)とは、特定の債権者(さいけんしゃ)に対してお金を借りている、あるいは一定の給付義務を持つ人のことで、ローンの未払いや奨学金の滞納...
-
廃課金とは、廃人と課金を合わせたネットスラングで、一般的に収入に見合わない金額を課金する人を指します。本記事では廃課金の定義や課金してしまう人の特徴...
-
奨学金の返済額をしっかり把握していることで、利用後の返済計画が立てやすくなり、効率よく返済することができます。この記事では、返済額の相場とともに、返...
-
自己破産は、全ての借金の支払い義務を逃れ、所持する高価な財産を処分する法的手続きであり、生活をゼロから再建するための最終手段です。本記事では自己破産...
-
債務不履行とは、故意又は過失によって自分の債務を履行しないことを言い、履行遅滞、履行不能、不完全履行の3種類があります。債務不履行とならないように、...
-
名義貸しはとてもリスクの多い行為です。名義を貸したために、借金ができてしまったり、ブラックリスト入りしたりしてしまうかもしれません。この記事では、名...
債務整理の関連コラム
-
民事再生とは、主に法人が行う再生手続きです。そのため、個人再生と手続きや必要、方法などが異なり、より複雑になります。また、破産とは全くの別物に分類さ...
-
自己破産はデメリットも大きいですが、「借金で首が回らない」という人にとっては、人生の再スタートを切るための選択肢となり得ます。ただし、自己破産をする...
-
個人再生は自己破産と違い、生命保険を解約しなければならないということはありません。ただし、解約返戻金がある生命保険は個人再生の最低弁済額(最低限返済...
-
学生ローンとは、学生を対象としたローンのことです。学生は一般的な消費者金融や銀行から借り入れを行うことは難しいですが、この学生ローンであれば借り入れ...
-
自己破産をしてもクレジットカードを利用したいですよね?クレジットカードは利用できませんが、代わりになる2枚の便利なカードをご紹介します。この2枚のカ...
-
300万円の借金があっても、無理のない方法で完済することができます。この記事では、借金の支払回数や利息などを確認する方法、300万円の借金を無理なく...
-
債務整理には任意整理や個人再生、自己破産などがありますが、それぞれ行える条件や費用・期間などが異なります。この記事では、各債務整理の種類・メリット・...
-
特定調停とは、自己破産や個人民事再生と同様に、借金返済に困った人が利用することができる債務整理の方法の1つです。
-
【見本付き】再生計画案は個人再生成功のカギともいえる、返済計画などをまとめた文書です。そのため、何をどのように記載するかを把握することで、成功の可能...
-
債務整理に強い弁護士に電話相談したいが、どうやって、どこを探せば良いかわからない人のために、おすすめの弁護士相談窓口をご紹介。電話相談で弁護士・司法...
-
携帯料金を滞納すると利息が付くだけではなく、ブラックリストに登録されたり、強制解約されたりと深刻なリスクが発生します。この記事では、強制解約までの流...
-
任意整理とは、債務者が債権者と交渉をして借金の返済金額とその返済方法を決め直すことですが、この任意整理中には「クレジットカードが持てない」「キャッシ...
弁護士・司法書士があなたの借金返済をサポート
債務整理では、債権者と交渉する任意整理や法的に借金を減額する、個人再生や自己破産などがあります。また、過去の過払い金がある方は、過払い請求を行うことも可能です。
ただ、どれもある程度の法的な知識や交渉力が必要になってきます。債務整理をしたくてもなかなか踏み切れないあなたをベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)の弁護士・司法書士がサポートいたします。