更新日:

借金一本化のメリット・デメリット|向いている人の特徴まとめ

アシロ 社内弁護士
監修記事
借金一本化のメリット・デメリット|向いている人の特徴まとめ

借金の一本化とは、いわゆる「おまとめローン」「借り換え」のことで、複数の金融業者からの借入れを1つの会社にまとめてしまうことを意味します。

数社から借入れたことで、どこにいくら返済したのかがわからなくなって返済計画が狂ってしまい、利息だけがどんどん増えている…。

こうしたときに、借り換えにより返済を一本化すれば、それ以降の返済がしやすくなります。

しかし、おまとめローンにはデメリットもあるということをあらかじめ頭に入れておかねばなりません。

この記事では、おまとめローンについて、良い面と悪い面をご紹介していきます。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ債務整理で
債務整理に強い弁護士を探す
この記事に記載の情報は2023年11月14日時点のものです

おまとめローンとは複数の会社からの借入れを一社にまとめること

借金一本化

おまとめローンを行うと、新しい金融業者から借入れ先分(例えば4社であれば4社分)の借入れ総額の融資を受けて、現在の借金をすべて返済します。

そしてその後、その新しい金融業者1社のみに返済をしていくことになります。

返済の仕方は楽になるかもしれませんが、冒頭でも述べた通りデメリットもあります。

借金の一本化によって、何がどうなるのか、そのメリットやデメリットなどを早速見ていきましょう。

おまとめローンのメリット

おまとめローンには次のようなメリットがあります。

金利が安くなる

おまとめローンを利用する際、低金利の金融機関から借りれば、一本化する以前より支払う金利が低くなります。

借金を一本化する人の大半は、金利を安くすることを目的としています。

複数の返済期日に追われなくて済む

複数の金融会社から借入れをしていると、どうしても毎月複数日の返済期日に追われることになってしまいます。

自身の給料日が25日として、25日に1社返済したとしても、その2週間後、10日後にまた返済日が迫ってくるわけですから、心理的なプレッシャーも大きくなります。

また、返済がままならなくなると、25日に返済したところからまたお金を借りて他の返済に回すという方法を取るなど自転車操業に陥るリスクもあるでしょう。

借金を一本化すると、返済期日が月1回になるため、このようなリスクを避けることができます。

ブラックリストに登録されない

貸金業者からの再三の督促を無視したり、債務整理手続を行ったりした場合、いわゆるブラックリストに登録されてしまいます。

この場合、金融機関との間で新規の借入が困難となり、新規のローンを組んだり、新規クレジットカードを発行してもらったりということが難しくなります。

他方、おまとめローンは別の金融機関で借りたお金で複数の借入先への返済を行うだけなので、ブラックリストに登録されることはありません。

おまとめローンのデメリット

一方で、おまとめローンにはつぎのようなデメリットがありますので注意しておきましょう。

総債務元本額が増加する

借金を一本化するということは、これまでの元本と利息をすべて含めて、債務元本とすることです。

そのため、債務総額は増額され、利息の金額もこれまでより高くなることもあります。

返済総額のシミュレーションも事前に行っておくようにしましょう。

完済するまで長期化するおそれがある

債務元金が増額される結果、従前よりも完済までの期間が長くなることもあります。

おまとめローンを利用することで借金が帳消しになるわけではない

当然ですが、複数ある返済先を1つにまとめただけにすぎないので、まとめることで借金がなくなるわけではありません。

まとめたことで、自分の借金が減ったのだと勘違いし、また別の消費者金融で新たに借入れをしてしまうという人もいますので、その点は十分注意してください。

審査が厳しい

借り換えを行う際にも通常のキャッシング同様に、審査があります。

当然金利が安いところほど審査が厳しくなります。

特に銀行系は低金利で審査が厳しいため、借入れが5社以上ある場合は審査に通りにくいかもしれません。

借金を一本化するのに向いている人

以下に、借金を一本化するのに向いている人の特徴を記していきます。

現在の借金の金利を下げたい人

今現在の借入れ先よりも低い金利で借り入れできる場合は、返済すべき金利を下げることができます。

もっとも、債務元金が増える結果、支払額は増える可能性があり、一本化するまえによく検討する必要はあるでしょう。

返済先を整理したい人

返済先が1つだけであれば、月々「いくら支払う」のか、また「いくら支払ったのか」がわかりやすくなるので、整理も楽になります。

返済状況がわかることで生活面においての支出の管理が楽になるかもしれません。

月々の返済額を小さくしたい人

借金を一本化することで、契約内容によっては月々の返済額を小さくできる可能性があります。

複数の借入れ先への返済が家計を圧迫している状況にあるなら、一本化を検討してもよいでしょう。

安定した収入がある人

複数の借入れ先を1つにまとめ、長期にわたって返済をしていくという方法なので、あくまでも収入が安定していることが大前提です。

返済のメドが立っているかどうかはとても大切な点です。

収入が安定しておらず、毎月数万円の返済でも生活が厳しいという人には、債務整理手続をとることをおすすめします。

債務整理に関しては『借入額や借り入れ先が多い人は債務整理を検討』にて後ほど解説します。

「任意整理を得意とする弁護士事務所を探す」

おまとめローンを利用した場合の事例

あくまでも例ですが、返済総額だけを見ると、実質年率によっては一本化しない場合のほうが安く済むこともあります。

何を目的として一本化するのかを明確にし、そのためにどのようなプランのあるどこの会社へ借り換えを行うかを、あらかじめしっかりとリサーチすることが重要です。

おまとめローン利用後の借入れについて

おまとめローンを利用したにもかかわらず、その後どうしてもまたお金が必要になって、新たに借入れをしたい…と思われる人もいるでしょう。

借入が禁止されているわけではありませんが、債務の総額から考えて審査で落とされる可能性は十分考えられます。

場合によっては、新たな借入の申し込みは支払いが進んでからのほうが良いでしょう。

銀行がおまとめローンをすすめる理由

借金の一本化はさまざまな会社で提案されていますが、なかでも消費者金融系のサービスは金利が高くなります。

それと比較すると、銀行系は低めな金利で融資してくれるところが多いです。

また、銀行系であれば総量規制(借入残高が年収の3分の1を超える場合、貸金業者は原則として、利用者に対し新たな貸し付けをすることができなくなるというもの)の問題もありません。特にネット銀行は、実店舗を持っていないことで運営のコストを下げているため、特に低いところまで金利を下げています。

おまとめローンを利用できる主な提供会社一覧

  • 三井住友銀行
  • みずほ銀行
  • アコム
  • オリックス
  • 楽天銀行
  • イオン銀行

おまとめローンを利用する際の金融業者選びは重要です。

返済を楽にするのが目的で行うのであれば、なるべく金利が低い業者を選ぶようにしましょう。

債務整理を検討するべき人

借金の一本化ではなく債務整理による対応を検討するべき人は、例えば以下のような人です。

返済能力が乏しい

借金の一本化をしても借金が減額されるわけではありません。

そのため、返済能力がそもそも十分でないような場合(定職に就いていなかったり、収入が不安定だったりする場合)には、借金の一本化をしても返済に苦しむことがあると思われます(そもそもこのような場合は借金の一本化をしようと思っても、審査に通らないこともあり得ます)。

この場合には、債務整理により借金の負担そのものを見直すべきでしょう。

借金問題を早く片付けたい

借金の一本化は借金がなくなるわけではなく、長期的な視点での返済をしていくものであるため、借金問題を早く片付けたいという人には不向きです。

もし、借金について早いタイミングで根本的な解決をしたいと考えるのであれば、債務整理手続の検討をするべきでしょう。

借入額や借入れ先が多い人は債務整理を検討

あまりにも借入額や借入れ先が多いという人は、債務整理を行うことも視野に入れたほうがよいでしょう。

債務そのものを帳消しに、または大きく圧縮することが期待できます。

3つの債務整理

債務整理には『任意整理』『個人再生』『自己破産』といった複数の方法があり、具体的に下図のような手続きを行い、借金を減額・免除します。

任意整理

任意整理は、利息のみの免除で借金の元本(元の金額)がほとんど減らないケースもあれば、過払い金が見つかり、お金が戻ってくることもあります。

個人再生

個人再生の手続きは借金を減らすだけでなく、マイホームを守れる可能性があるというのがポイントです。

ただし、いくつかの条件がありますのでご注意ください。

自己破産

返済のメドがまったく立たず、どうにもならない場合に、裁判所に申立てを行い、借金をゼロにしてもらう制度です。

3つの債務整理の比較

3つの債務整理の違いを比較しましたので、債務整理をする前の参考にしていただければ幸いです。

3つの債務整理の違い

借金について弁護士に相談するメリット

借金の悩みについては、弁護士に相談することをおすすめします。

それは主に下記3点のメリットがあるからです。

最善の方法を提案してくれる

弁護士には、借金問題に関する法律上・実務上の知識や経験(借金の一本化、ローン審査、債務整理)があるため、これらを踏まえて最善の方法を提案してもらえます。

この記事でも紹介した通り、借金の解決方法は借金一本化のほかに、任意整理や個人再生、自己破産などがあり、自分はどの手段を用いればよいのか迷う場合があると思います。

日々の返済に追われ、最善の判断が困難な場合もあるでしょう。

こうした場合は、一度専門家に相談されることをお勧めします。

あなたの資産状況などを総合考慮したうえで、最適な解決策を提案してもらえるでしょう。

貸金業者と交渉してくれる

弁護士を代理人として、貸金業者と交渉してもらうことができます。

例えば、債務整理の一つである「任意整理」を行う場合は、弁護士に貸金業者との間で、金利や返済期間について交渉してもらうことができます。

まとめ

おまとめローンは、自己破産等の法的手続きを経ることなく借金を整理する手段です。

ブラックリストにも載ることはないので、自身の返済状況次第ではおまとめローンの利用を検討してもよいでしょう。

まずは専門家に、今の自身の借金を一本化すべきかどうか、他の債務整理手続を行った方が良いかなど相談してみましょう。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ債務整理で
債務整理に強い弁護士を探す

【最短30秒】ユーザーアンケートに回答する

 
 ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)では、よりよいコンテンツを提供するためにアクセスいただいたユーザーの声を募集しております。
 8問選択式の簡単なアンケートですので、ぜひご協力ください。
 
アンケートに回答する
 
東京
神奈川
埼玉
千葉
大阪
兵庫
【全国対応】新宿支店 アディーレ法律事務所

【全国65拠点以上】【法律相談実績90万人以上】【周りに知られずに相談OK】はじめの一歩は弁護士への無料相談!あなたの街のアディーレに、何でもお気軽にご相談ください

事務所詳細を見る
【全国対応】立川支店 アディーレ法律事務所

【全国65拠点以上】【法律相談実績90万人以上】【周りに知られずに相談OK】はじめの一歩は弁護士への無料相談!あなたの街のアディーレに、何でもお気軽にご相談ください

事務所詳細を見る
【全国対応】新宿支店 アディーレ法律事務所

【全国65拠点以上】【法律相談実績90万人以上】【周りに知られずに相談OK】はじめの一歩は弁護士への無料相談!あなたの街のアディーレに、何でもお気軽にご相談ください

事務所詳細を見る
東京都の弁護士一覧はこちら
弁護士費用保険をご存知ですか?

いつ起きるかわからない法的トラブル。弁護士費用の準備はできていますか?

答えがNoの方、ベンナビ弁護士保険が役立ちます。

Cta_merci

弁護士への依頼費用は数十万~数百万円かかりますが、ベンナビ弁護士保険(月2,950円)に加入しておくことで、弁護士費用の補償が受けられます。

  • 保険料は1日あたり約96円
  • 通算支払限度額1,000万円
  • 追加保険料0円で家族も補償

補償対象となる家族が5人の場合、1人あたりの保険料は月590円(2,950円÷5人)。労働問題、ネット誹謗中傷、近隣トラブルなど様々な法的トラブルに対応しています。

補償内容、付帯サービスをまとめた資料の請求はWEBから。

無料で資料ダウンロード
弁護士費用を負担してくれる
弁護士保険で法律トラブルに備える
弁護士保険に関する資料のお届け先
氏名
必須
フリガナ
必須
電話番号
必須
メールアドレス
必須
この記事の監修者
アシロ 社内弁護士
この記事は、株式会社アシロの『ベンナビ債務整理編集部』が執筆、社内弁護士が監修しました。
この記事をシェアする

借金問題に関する新着コラム

借金問題に関する人気コラム

借金問題の関連コラム

弁護士・司法書士があなたの借金返済をサポート


債務整理では、債権者と交渉する任意整理や法的に借金を減額する、個人再生や自己破産などがあります。また、過去の過払い金がある方は、過払い請求を行うことも可能です。

ただ、どれもある程度の法的な知識や交渉力が必要になってきます。債務整理をしたくてもなかなか踏み切れないあなたをベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)の弁護士・司法書士がサポートいたします。

編集部

本記事はベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)に掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。