奨学金破産は1万人以上! リスクと破産前に知るべき制度
生活も苦しくて、破産しかないのかも…
このように、奨学金を借りたはいいものの、就職後も返済が厳しく破産に追い込まれる件数は1万件にのぼっています。
奨学金破産の大変なところは、安易に行うと連帯保証人や保証人へ一括請求がいってしまうところです。
この記事では、
- 「返済が厳しく自己破産しそう」
- 「これから奨学金借りて本当に大丈夫?」
という不安を抱えている方に、自己破産するリスクや支払いが厳しい場合の対処法についてご紹介します。
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現在収入がない、返済できる見通しが立たない人は、できるだけ早い段階で自己破産に詳しい弁護士や司法書士といった借金問題の解決が得意な専門家に依頼することが解決への近道です。 弁護士・司法書士へ依頼することで、以下のようなメリットがあります。
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奨学金で破産する人はどれくらい?
朝日新聞の記事によると、奨学金で破産する人数は2016年までの5年間で1万5,338人にのぼり、そのうちの7,230人は連帯保証人や保証人。
要するに両親や親戚が本人の代わりに奨学金を返済できず自己破産に至っているのです。
また滞納の末、給料の差し押さえなどの強制執行が行われた件数は、奨学金が発足された2004年では1件だったにも関わらず、2016年では387件と爆発的に増加しました。
奨学金を自己破産することで起きるリスク5つ
奨学金の返済は大変ですよね。しかし「奨学金の返済が大変だから自己破産をしよう」と安易に行ってはいけません。自己破産を利用すると借金は帳消しになる反面、5つのリスクを受けることになります。
①連帯保証人に支払い義務が生じる
自己破産をしてしまうと、連帯保証人が破産した本人の代わりに奨学金を返さなくてはいけません。
連帯保証人も払えなければ自己破産
親族である保証人に奨学金の残額を全額立て替える財力がなければ、持っている不動産・自動車などの財産を売り払い、自己破産などの債務整理(借金を減らす方法)をすることを検討する必要があります。
機関保証の場合なら連帯保証人に迷惑はかからない
機関保証を利用して奨学金を借りている人なら連帯保証人に迷惑はかかりませんが、毎月の支払いが必要になります。
②ブラックリストに載る
自己破産をすると信用情報(クレジットカードなどの契約・借り入れ・返済などの情報)に傷がつき事故情報として信用情報機関(信用情報を管理している機関)に登録されます。
事故情報というのは、世間でいわれるブラックリストのこと。ブラックリストに載ってしまうと、5~10年間はキャッシングやローンを利用できません。
③財産が没収される
以下の財産が没収されます。
- 20万円以上の不動産・車などの財産価値のあるもの
- 99万円以上の現金(口座にあるものは20万円を超えていたら没収される)
④職業に制限がかかる
免責手続き(借金が帳消しになる手続き)が終わるまでですが以下の職業に就くことはできません。
- 弁護士
- 司法書士
- 公開会計士
- 旅行業者
- 警備員 など
⑤周りにバレる可能性はある
連帯保証人に請求が行く場合、周囲に隠し通すのは厳しいでしょう。
また、官報(国が毎日発行する新聞のようなもの)に名前が載るため、自己破産がバレる可能性はゼロでではありません。
ただ、官報を読む人は法律関係・金融関係者などがほとんどのため滅多にバレないでしょう。
奨学金で破産する前に利用すべき3つの制度
奨学金の借金を減らす・免除してもらう方法は、自己破産だけではありません。連帯保証人や保証人に迷惑をかけたくない方は、まずこちらの制度を利用できないかご検討ください。
①月の返済額を2分の1にする減額返還制度を利用する
毎月の返済額を半分にまで減額しての返済が可能になりますが、返済期間は2倍になります。
例えば、月に5万円の返済があと6ヶ月間残っているなら、返済額は2万5千円になる代わりに返済期間は1年間延長です。
減額返還制度を利用するための条件
- 年間収入金額325万円以下(税込み)
- 年間取得金額225万円以下(必要経費控除後)
ただし、1人につき38万円の収入取得金額を控除可能です。年収が350万円あったとしても、配偶者が1人いれば年収は350万円―38万円=312万円としてカウントされるため減額返還制度を利用できます。
②返済を一時的に停める返還期限猶予制度を利用する
奨学金の返還を一時的にストップさせる制度です。1回の利用で最大12ヶ月の猶予を受けられ、申請すれば最大10年間まで使えます。
減額返還制度を利用するための条件
- 年間収入金額300万円以下(税込み)
- 年間取得金額200万円以下(必要経費控除後)
③返還免除制度を使えるか確かめる
以下のいずれかのケースに該当すれば、返済者の状況によっては奨学金の免除される可能性はあります。
- 大学院で第一種奨学金の貸与を受け、在学中、とくに優れた業績をあげたとき
- 大学院で第一種奨学金の貸与を受け、教育または研究の職についたとき
- 心身の障害により、労働能力を喪失したとき
- 本人が死亡または障害により返済が出来なくなったとき
優れた業績により全額免除されることが一番望ましいことではありますが、あくまでも在学中に優れた成績をあげた場合の話です。
まとめ|奨学金以外の借金は任意整理で解決!
奨学金の返済により生活が困難になった末、カードローンで借入をする人も多いでしょう。また、借入たお金で返済している人もいるかと思います。
ですが、奨学金以外の借金は、あなたを自己破産へと近づけます。このような借金に対しては、任意整理をおすすめします。任意整理は、債務整理の対象を選べるため、連帯保証人や保証人がついている奨学金を外せます。
そのため周囲に影響を与えず、負担を軽くしたうえで返済することができます。ただし、任意整理にも利用条件がありますので、まずは債務整理の専門家に相談してみましょう。
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