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奨学金を滞納する4つのリスク|対処法を完全ガイド

アシロ 社内弁護士
監修記事
奨学金を滞納する4つのリスク|対処法を完全ガイド

奨学金を滞納し続けると、「財産を差し押さえられる」「ブラックリストに登録される」などのリスクがあります。

そこでこの記事では、

  1. 奨学金を滞納する4つのリスク
  2. 督促の流れ
  3. 滞納した場合の対処法

の3つを中心に解説します。

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この記事に記載の情報は2023年11月14日時点のものです

奨学金を滞納する4つのリスク

奨学金を滞納するリスクは主に4つあります。1つずつ解説します。

1:両親や親族に一括請求がいく

奨学金を借りる際に「人的保証制度」を使って、両親や親族に連帯保証人又は保証人になってもらっている方は注意が必要です。すなわち、2回連続で(2か月分の)奨学金を滞納すると、債権者(日本学生支援機構など、奨学金を貸し付ける団体)又は債権者から委託を受けた債権回収業者から、両親や親族に対して「このまま本人が奨学金を返済しない場合は、本人に代わって返済していただきます」という督促がなされます。督促は文書(はがき)のみ、あるいは文書と電話を併用する方法で行われます。

滞納が続き期限の利益を喪失した場合は、分割ではなく、残債務及び延滞金を一括で返還することを求められます。

2:延滞金が発生する

2か月分の奨学金を滞納すると延滞金が発生します。したがって、毎月27日に奨学金を口座引き落としにしていて、10月27日に口座に入金がなく引き落としができなかったとしても、それだけで延滞金が発生するわけではありません。この場合は、翌月の27日に10月分と11月分の奨学金をまとめて返還すれば延滞金は発生しません。

延滞金が発生するのは、10月分と11月分の奨学金を滞納した場合です。奨学金の延滞金の計算方法は奨学金の種類(無利息か利息付きか)、奨学金の貸付の終了日、年率(1.5%~10%)などによって異なります(延滞金の金額は、債権者から送られてくる「奨学金返還の振替不能通知」で確認できます)。

滞納当初は、延滞金自体は大した金額にならないでしょうが、滞納が長引けば長引くほど延滞金は高くなります。また、滞納した奨学金自体もまとめて返済しなければならないため、負担はより重く感じることになるでしょう。

3:ブラックリストに載る

個人信用情報の取り扱いに同意し、3回連続で(3ヶ月分の)奨学金を滞納した場合は個人信用情報機関に個人情報(滞納者の氏名、住所、生年月日、電話番号、勤務先等の情報)が登録されます。この個人信用情報機関に個人情報が登録されることを、世間では「ブラックリストに載る」と言われています。

個人信用情報機関は、銀行やクレジットカード会社などに個人の経済的な信用情報を提供している機関です。そして、銀行やクレジットカード会社は、個人が銀行からお金を借りる際やクレジットカードを作る際などに、個人信用情報機関に個人情報を照会し、個人が経済的に信用できる人かどうかを審査しているのです。

そのため、ブラックリストに載ってしまうと、経済的に信用できない人=お金を約束どおり返済してくれない人、と判断され、将来、銀行等からお金を借りること、クレジットカードを作成すること、クレジットカードで買い物することなどが難しくなってしまう可能性が出てきます。

4:最終的には法的措置(給与の差押え等)をとられる可能性がある

差し押さえまでの流れは以下で解説しますが、滞納が続くと、債権回収業者あるいは保証機関から法的措置を取られてしまいます。最終的には、給与などを差し押さえられ、差し押さえられたお金は奨学金の返還に充てられてしまうのです。

奨学金の滞納から差し押さえまでの流れ

それでは、滞納から差し押さえまでの流れをみていきましょう。ここでは、以下の条件で奨学金を借り入れ、現時点が令和2年10月20日と仮定して一例を紹介いたします。

  • 返 還 日:毎月27日
  • 返還方法:口座引き落とし
  • 利用制度:人的保証
令和2年

10月27日 奨学金返還なし(引き落としできず)

11月7日以降 本人宛に督促の文書、電話

11月17日以降 本人宛に「個人信用情報機関への登録について」と題する通知が届く

11月27日 奨学金(10月分、11月分)返還なし → 以降、延滞金発生

12月7日以降 本人宛に督促の文書、電話

12月10日以降 本人宛に「奨学金返還の振替不能通知書」が届く

12月11日以降 連帯保証人・保証人に「奨学金の返還について」と題する通知が届く

12月17日以降 本人宛に「個人信用情報機関への登録について」と題する通知が届く

12月27日 (10月分、11月分、12月分)返還なし → ブラックリストへ登録

令和3年

本人、連帯保証人、保証人へ文書、電話などで督促

1月27日 奨学金(10月分、11月分、12月分、1月分)返還なし

4か月目以降 債権回収業者が債権者に代わって督促(勤務先への電話、自宅訪問など)

期限の利益喪失=本人、連帯保証人、保証人に対して返還の一括請求

返還なし

回収業者が簡易裁判所に対して「支払督促」の申立て

→簡易裁判所から本人宛に支払督促(裁判所からの督促状)が届く

支払督促を受け取った日の翌日から起算して2週間以内 異議申立期間

【異議申立て(督促異議申立書の提出)の場合】

訴訟(裁判)

和解、判決に沿った返還

強制執行(差し押さえ)

【異議申立てなしの場合】

仮執行宣言付き支払督促」が届く(強制執行の準備段階に入る)

返還なし

返還なし 強制執行(差し押さえ)

強制執行(差し押さえ)

奨学金を滞納した場合の対処法

1.返還期限の猶予

返還期限の猶予制度は月々の返還を先延ばしにする制度です。

1年ごとに申請し、審査を通過して制度の適用(承認)を受けることができれば、原則として通算10年(120カ月)間、返還を先延ばしすることができます)。また、返還を先延ばしにしたからといって、延滞金が加算されるわけではありません。他方で、奨学金が減額されるわけではなく、完済終了日が先延ばしされてしまう点には注意が必要です。

制度の適用対象となる人は、

  • 経済的に苦しい方
  • 病気や怪我で無職になった方、収入が減った方
  • 生活保護を受けている方
  • 失業中の方
  • 新卒の方
  • 産前休業・産後休業・育児休業により収入が減った方、無収入となった方
  • 災害を受けた方

などです。

なお、災害(ただし、災害原因が同一の場合は、災害発生から原則5年)、生活保護、産前休業、産後休業、育児休業、一部の大学在学・海外派遣の場合は10年の制限がありません。

※注意事項

すでに返還期限猶予制度を10年取得済みの方でも、新型コロナの影響によって経済的影響を受け返還が困難となった場合は、12カ月を限度として返還の猶予を申請することができます。詳細は日本学生支援機構のWEBサイト等でご確認ください。

2.減額返還制度

月々の返還額を「2分の1減額」、あるいは「3分の1減額」を選択でき、前者を選択した場合は返還期間を2倍、後者を選択した場合は返還期間を3倍とする制度です。

1年ごとの申請で、最長15年利用可能です。猶予制度と同様、減額したからといって延滞金が加算されるわけではありません。他方で、上記のとおり、減額した分返還期間が延びますから、トータルで返還する額は当初とかわりありません。当面の返還額を抑えて、返還期間を先延ばしにするのが減額返還制度というわけです。

制度の適用対象となる人は、猶予制度の適用対象者とほぼかわりません(詳細は日本学生支援機構のWEBサイト等でご確認ください)。

どうしても奨学金が払えない時は

猶予制度や減額制度を使っても奨学金の返還が難しいという場合は、債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)することも検討しなければなりません。いずれもメリット、デメリットがあり、どの手段を選択すべきかは、個人の希望や個人が置かれた状況などによって異なります。

債務整理に共通したデメリットとしては信用情報機関に個人情報が登録されてしまうこと、すなわち、ブラックリストに載ることです。ブラックリストに載ると、クレジットカードを利用できない・作成できない、ローンを組めないなど生活に影響が出てくることが考えられます。

債務整理のことが頭をよぎったら、どの手段を選択すべきかを含めてはやめに弁護士に相談しましょう。

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まとめ

電話や文書で督促を受けますが、日本学生支援機構と偽り支払いを求めるような詐欺事件も発生しています。

日本学生支援機構や委託債権回収会社では、

  1. 電話督促は9時~21時のみ
  2. 本人・連帯保証人・保証人の確認が取れた上での督促
  3. 留守番電話において、日本学生支援機構から委託している債権回収会社であることは名乗らない(留守番電話において名乗っている場合は、詐欺の可能性が高い)
  4. 訪問で督促する際、その場での現金徴収はしない

といった決まりを守った上で督促を行っております。少しでも不審に思ったら、振り込む前に日本学生支援機構へ確認しましょう。

あなたが支払った奨学金は後輩の奨学金になりますので、滞納しても必ず返済するようにしましょう。

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この記事の監修者
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この記事は、株式会社アシロの『ベンナビ債務整理編集部』が執筆、社内弁護士が監修しました。

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本記事はベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)に掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。