債務不履行とは|債務不履行について抑えておくべき全知識

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債務不履行とは|債務不履行について抑えておくべき全知識
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債務不履行とは|債務不履行について抑えておくべき全知識

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債務不履行(さいむふりこう)とは、故意又は過失によって自分の債務を履行しないことを言い、履行遅滞、履行不能、不完全履行の3種類があり、契約違反によって債務者が金銭の支払いを怠った場合に、債権者は強制履行、契約解除、損害賠償の請求が可能です。

例えば、通信販売である書籍を購入した場合、店舗側は該当の書籍を購入者に届ける「債務」と、金銭の請求をする「債権」が発生します。これに対し、購入者は書籍の引き渡しを請求する「債権」と、金銭を支払う「債務」が発生します。

この時、債務部分に関しての不履行(支払いをしない、書籍の引き渡しを怠るなど)など、法律上の不備が起こった場合に「債務不履行となります。

債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

引用元:民法第415条

一般的には、金融市場や金融業界において「デフォルト」と呼ばれるもので、企業融資やプロジェクトファイナンスなどの返済が滞ること指して呼んだりします。

契約違反となる内容ですが、私たちの生活の中でも身近に起こりうる事ですので、今回は債務不履行とならないように、債務不履行に関する基本的な知識などをご紹介していこうと思います。
 


 

債務不履行の3つの種類

債務不履行には民法上、『履行遅滞』『履行不能』『不完全履行』の3つがあり、簡単にいえば「約束事を守ること」と考えていただければと思いますが、ここではまず、その3つの種類について解説していこうと思います。

履行遅滞

履行可能にもかかわらず、履行期を経過しても履行しない場合です。例えば、金銭の支払い期日が決められているのに過ぎてしまった場合や、引き渡し日を忘れてしまい引き渡しが遅れるなど、正当な理由なく、履行期に債務者が履行しないことをいいます。
 

(履行期と履行遅滞)
第四百十二条 債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う。
2 債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来したことを知った時から遅滞の責任を負う。
3 債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。
引用元:民法第412条

履行遅滞の条件

  1. 履行が可能である
  2. 履行期が過ぎている
  3. 債務者の責めに帰すべき事由がある(故意・過失)
  4. 履行しないことが違法である

履行遅滞で請求できる事

  • 強制履行
  • 損害賠償請求
  • 契約の解除

詳しくは後述の「債務不履行が起こった場合に取れる対応策」でご説明します。

定期行為というものもある

定期行為とは、

(定期行為の履行遅滞による解除権)
第五百四十二条 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、前条の催告をすることなく、直ちにその契約の解除をすることができる。
引用元:民法第542条

と規定されているもので、Amazonなどで商品の届け日を指定したのに来なかった場合などが挙げられます。

履行不能

例えば冒頭の書籍の例で言うと、購入者は金銭の支払いをしたのに、契約後に店舗側の書籍が火事などで滅失してしまい、届ける事が出来ないといった場合など、債務の履行が不可能になることを言います。

履行不能の条件

  1. 1:契約成立後に履行が不能となる

  2. 2:債務者の責めに帰すべき事由がある(故意・過失)

 

(履行不能による解除権)
第五百四十三条 履行の全部又は一部が不能となったときは、債権者は、契約の解除をすることができる。ただし、その債務の不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
引用元:民法第543条

天災(地震・津波など)の不可抗力によって履行不能となった場合は、民法では債権者主義をとっており、商品の引き渡しがされなくても買主は代金の支払い義務を負うことになります。

履行不能で請求できる事

  • 損害賠償請求
  • 契約の解除

不完全履行

冒頭の書籍の例で言えば、債権者(購入者)によって履行行為(金銭の支払い)がされ、店舗側も書籍の郵送を行ったものの、債務の本旨に従った完全な履行ではなく、不完全な履行であった(新品を購入したのに中古が送られてきた、または違う書籍だった)ために債権者に損害が生じた場合が該当します。

こういった場合、民法415条では「債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる」としており、損害賠償の請求や契約の解除ができるとしています。

不法行為との違いは?

不法行為とは、

(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
引用元:民法第709条

と、既定されているもので、分かりやすい例としては交通事故や刑事事件などによる損害賠償請求ですね。

定期行為もそうですが、結婚式当日に花嫁の衣装が時間までと届かないといったことがあれば、注文者に損害を発生させたことになりますから、業者には不法行為が成立します。つまり、契約関係がある状態で損害を受けた場合、「債務不履行」と「不法行為」が成立する事になります。

債務不履行と不法行為の消滅時効

  • 債務不履行:債権成立の時から10年
  • 不法行為 :損害及び加害者を知ってから3年又は発生から20年

 

債務不履行が起こった場合に取れる対応策

もしこういった債務不履行が起こった場合はどうすれば良いのでしょうか? 購入者にとって、買った商品が届かない、または別の商品が届くなどの状況になった場合、「債務不履行の3つの種類」でもご紹介しました、強制履行、損害賠償請求、契約の解除の3パターンから選ぶ事が出来ます。

一方店舗側も購入者が金銭の支払いをしないなどの不履行があった場合、同様の対応を行う事が可能です。

強制履行

具体的には、履行遅滞の債務者に「早く商品を持ってくるように」と請求し、不完全履行の際は「完全な履行(足りないものを補充)するように」と請求するといったことが考えられます。さらに細かく細分化するか下記の3つの方法があります。

直接強制

債務者が任意に債務の履行をしない場合、債権者はその履行を裁判所に請求することができ、国家の執行機関の力(債務名義)によって、債務者の意思にかかわりなく直接に債務内容を実現させる方法。

代替執行

債務が作為的に不履行されている場合、債権者は債務者の費用で第三者に払わせ、かかった費用を債務者に負担させる方法や、債務者の費用で債務者のした行為の結果を除去し・処分することを裁判所に請求できます。

間接強制

債務を履行するまで、債務者に金銭の支払い義務を課し、心理的に圧迫することで間接的に債務の内容を実現させる方法や、契約の目的物を引き渡さない場合に、一定期間内に引き渡さなければ一定額の金銭支払いを命じるなどの手段がとれます。

追完請求(完全履行請求)

例えば商品に欠陥があった場合は、新品を要求したり、商品を渡すから金銭の支払いを請求するといった行為です。

契約の解除

契約の解除とは、初めから「なかったこと」といして扱うもので、もし代金を支払った際は返還する義務が生じます。

(解除の効果)
第五百四十五条 当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。
2 前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。
3 解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。
引用元:民法第545条

 

損害賠償の請求

例えば、届いた野菜が腐っていた為に食中毒になった場合や、旅行券の発送が遅れたため、目的の飛行機に乗れなかった場合などが該当します。

 

 

借金・債務による債務不履行

借金を負っているのに返済しないというのは返還債務とされますので、借金を返せない支払えないの何れにしても、金銭消費貸借契約上は少々問題になると言えますので、そういった場合の対策や対処法などを確認していきましょう。

借金は履行遅滞になり不完全履行とは判断されない

お金がないと生活ができない以上、何らかの方法で債務者も金銭を得ていることが考えられますので、原則的に借金の支払い債務がなくなるということはないと考えられています。

つまり、仮に1000万円の借金が返せない場合でも、借金の返済自体が不可能とは言えず、債務者が支払いや返済を忘れている、あるいは遅れている(履行遅滞)状態だと考えられるということです。

たとえ1000万円の借金でも、毎月10000円ずつ支払っていけば83年間で返済できます。少々気の遠くなるような話ですが、時間がかかっても返済できる可能性があるものに関しては、原則「不完全履行」は認められないということになります。

借金(金銭債務)を減らす3つの債務整理

消費者金融や賃金業者等からの借金で債務不履行になっているようでは元も子もありません。一刻も早くそういった状況から脱却する方法として、債務整理を行うという方法があります。

ここでは、主な債務整理の方法を以下に解説していきます

任意整理

裁判所を通さずに、債務者(借金をしている人)と債権者(お金を貸した人)が法律に基づいて話し合いをして、和解を進めていく方法です。
参考:「任意整理のデメリットとメリットの正しい知識まとめ

個人再生

借金が5分の1に減額できる可能性のある手続きで、住宅だけは残したいという場合でも利用できます。
参考:「個人再生を利用する手順と借金を大幅に減らす完全ガイド

自己破産

借金をゼロにする最終手段です。数年間は自動融資カードローンを含むローン全般やクレジットカード、及びカードによるキャッシングが利用できなくなるというデメリットはあるものの、全ての借金がゼロになります。
参考:「自己破産とは|自己破産の方法と破産後の生活の完全ガイド

 

まとめ

債務不履行に関する内容は以上になりますが、いかがでしたでしょうか。購入者も販売者もどちらも債務不履行がおこれば今回のような行動をとる事が出来ます。

ただ、支払いが滞るという状況はやはり個人の方がどうしても多くなりますので、債務整理などの方法を参考に、適切対応をして頂ければと思います。

 

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ただ、どれもある程度の法的な知識や交渉力が必要になってきます。債務整理をしたくてもなかなか踏み切れないあなたを債務整理ナビの弁護士・司法書士がサポートいたします。

編集部

本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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