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廃課金とは|やめられない課金癖の末路に借金地獄のリスクあり

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
廃課金とは|やめられない課金癖の末路に借金地獄のリスクあり

廃課金(はいかきん)とは、課金式のオンラインゲームに高額を投資(課金)することを指す俗称です。

オンラインゲームやアプリゲームの発展とともに、課金をやめられない人も増えています。

実際、2019年に日本国内で最も課金されたゲームの売上額は711億円にものぼりました。

収入の範囲内で課金をおこなうことは全く問題ありませんが、なかには借金をしたり支払うべき生活費を滞納したりしてまで毎日のように浪費してしまう人もいます。

本記事では、ゲームの中で廃課金をしてしまう理由やリスク、廃課金をやめる方法や借金問題の解決方法について詳しく解説します。

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廃課金・廃課金者とはどんな状況?

廃課金とは「廃人」と「課金」が合わさったネットスラングで、明確な定義があるわけではありません。

一般的には、日常生活に支障が出るほどの大金をソーシャルゲームなどにつぎ込んでしまう人を指します。

課金額が多すぎるあまり、食費や生活費を捻出できなかったり、人間関係や仕事に支障がでていたりするのであれば、廃課金といえそうです。

サイトによっては「月に10万円以上」と定義していることもありますが、本人の収入によって10万円の価値が変わるため、一概に「10万円以下だから廃課金者ではない」と安心はできません

廃課金者になりやすい人の特徴

ゲームへの廃課金者になりやすい人には一定の傾向があると考えられます。

自分があてはまるか確認しましょう。

趣味がほとんどなく時間を持て余している人

廃課金者の中には、「趣味が少ないためそもそも時間を持て余している人」や「ほかにお金を使う先がない人」が多くいます。

複数の趣味を持っていれば、時間とお金が分配されるため、スマホゲームだけに時間を費やしたり課金しすぎたりしなくなります。

「趣味がスマホゲームだけ」「特にない」という人は廃課金者になりやすい危険性があるでしょう。

収集癖や執着心が強い人

スマホゲームの楽しいポイントのひとつにキャラクターが豊富な点や、ほかのゲームや漫画などとのコラボが挙げられます。

収集癖や執着心が強い人はレアアイテムや限定のキャラクターを手に入れたくなってしまうため、廃課金になりやすい傾向があるでしょう。

アイテムやキャラクターへの執着心が強かったり、収集癖がある人は「絶対に迎えたい」と手に入るまで重課金を続けてしまうことになり、一時的に多くの金額を課金してしまいがちです。

また、ランキングの順位や周囲からの賞賛の声への執着心が強い人も、より良い順位やより多くの賞賛を求めて廃課金になりやすい傾向があります。

このようなタイプは、一度得た順位やランキング、賞賛を失うのが怖くて課金をやめられなくなってしまうケースもあるので、注意が必要です。

廃課金になりやすい理由

人間の欲とは限りないもので、一度課金して強くなったとしても、またさらに上のレベルを求め、制限なく課金してしまいがちです。

「課金癖を直したいけれどもついつい課金してしまう」という状態に陥る仕組みについても含め、課金ゲームの落とし穴について以下で解説していきます

始める敷居が低くキャラクターが魅力的だから

事実上は有料のコンテンツですが、登録は無料であるために、テレビCMの広告などでも無料という言葉の使用に対する規制や条件がほとんどありません。

商品やサービスを利用するのにお金を払う必要はないので、価値を感じなければ利用をストップすればよいだけの話ですが、その「無料で試せる」という気軽さが、課金への入り口になっています。

また、キャラクターの声に有名な声優を起用したり、デザインに著名なイラストレーターを起用するなどして、魅力を高めているのも大きな理由の一つです。

声優やイラストレーターの熱烈なファンでゲームをプレイする方も多いため、苦しくても課金を続けてしまうことが考えられます。

高額を支払っているという実感がわかないから

決済方法は、クレジットカード・PayPal決済・iTunesカードやGoogle playのコード利用など、さまざまな方法の中から選択することができます。

PayPal決済とは海外用決済サービスで、クレジットカードと同じようなものです。

このようなクレジット決済システムを使用すると、携帯料金に上乗せして後日請求されるために、課金時は高額を使用しているという実感がわきません。

ギャンブルのように脳内麻薬が分泌されるから

レアなアイテムを手に入れるための手段である「ガチャ」は、きわめてギャンブル性が強いものです。

ギャンブルにはまる人は脳内からドーパミンやβエンドルフィンといった快楽物質(脳内麻薬)が分泌されますが、課金でガチャを回す際にも同様の現象が起きていると考えられます。

その気持ち良さが癖になり、たとえガチャで外れたとしても、二度三度と課金して「今度こそ」と回してしまいたくなるのです。

廃課金のリスクと廃課金者の末路【体験談】

廃課金者になったり無理な課金を続けたりすると、最終的にはゲームが自分を蝕み、気づいたときには取り返しのつかない状況に陥っている可能性があります。

ここでは、廃課金者の末路やリスクについて紹介します。

高額課金のせいで生活が苦しくなってしまう

廃課金の末路として、生活費が圧迫されるケースも珍しくありません。

私の夫はスマホのゲームをするのはいいものの毎月課金してしまいます。そのためスマホ代も馬鹿になりません。最近でも4万から7万くらい課金します。前に比べたら少しは安くなってきたのですが、毎月これだけ課金する とそのうち生活費も底をつくのではないかと心配でなりません。

引用元:Yahoo!知恵袋

結婚している場合、生活が苦しくなり最終的に離婚に発展するリスクも考えられます。

課金がやめられずに借金を作ってしまう

無茶な課金は借金を作る原因のひとつです。

最初は1月1000円~3000円だったんですが、 取れそうになった所でポイントが無くなってしまい仕方なく諦めたら次の人が1発取り…。それを見て悔しくなってしまい次から取れるまで課金するようになってしまいました。 それからどハマりしてしまい気づけば限度額がいっぱいですと。課金額は30万を超えていました。課金はクレジットカードの家族カードでしていて主人は知りません。 主人はギャンブルや賭け事、クレーンゲーム一切大嫌いな人なのでもちろんバレたら殺されます…。 返済自分のお小遣い一万円と家計をやりくりして二万円の計三万円を返済しています。リボ払いです。 ですが、全く減りません。

引用元:Yahoo!知恵袋

借金してしまったものの誰にも相談できないと、返済できずどんどん利息だけが増えていく状況になりかねません。

課金するために家族のお金を盗んでしまう

お金がない状況でも課金したい欲が強まると、盗みに発展する可能性があります。

親の金で課金しました 最初は親のクレカを無断で使い4万程課金しました バレました ですがさほど怒られませんでした 次は親の財布から金を取り10万程課金しました バレていません。 その廃課金をしていたゲームに飽きてきました その瞬間罪悪感がドッときました

引用元:Yahoo!知恵袋

家族間であっても、クレジットカードやお金の無断使用は許されることではありません。

この状況がより深刻になると、強盗や横領などに発展する可能性が高いでしょう。

廃課金から抜け出すための対処法

「やめたくてもやめられない」という状況で課金ゲームを上手にやめるにはどのようにしていけばよいのか、ここでは5つの対処法を解説します。

1.月の課金限度額を設定する

私生活に支障をきたすようなレベルまで課金しないためにも、月に使える額を設定し、その限度額を超えないよう節度をもって課金することが大切です。

2.無課金で楽しめる手段を考える

課金額を抑えることに成功したら、今度は課金なしでも楽しめるプレイスタイルに移行していきましょう。

「人よりも強くありたい」という欲さえ出さなければ、十分にゲームは楽しめるはずです。

自分よりもレベルが高い人の助けを借りながら強敵を倒すことができるモードを使う、無料で配られるガチャチケットの範囲内でアイテムを入手するなどして工夫してみましょう。

3.認証パスワードを変更してもらう

課金決済の際に入力する認証パスワードを家族に変えてもらうのも良い方法です。

認証パスワードがわからなければ、課金をする手段がなくなるので根本的な解決になります。

4.課金ゲーム以外のことに費やす時間を作る

ゲーム以外の趣味や、人との時間を大切にしましょう。

別の何かを楽しむことで、良い意味でゲームをすることを忘れてしまえば、課金することもありません。

5.すっぱりとアンインストールする

ゲームをアンインストールして、ログインの際のパスワードもわからないようにしてしまえば、課金というよりゲームそのものから完全に足を洗うことができます。

「今まで費やしたお金がもったいない」と思うかもしれませんが、ゲームさえしなければ、今後課金することはもう一切ないのです。

これまでにいくら使ったかではなく、これからどれだけ使わないようにするかが肝心です。

廃課金による借金問題を解決するには債務整理がおすすめ

廃課金により借金ができてしまった場合、債務整理という方法で借金を大幅に減額できる可能性があります

債務整理とは、借金返済を続けるのが難しい方のための、法律で認められた救済制度です。

債務整理は3種類ある

債務整理は任意整理・個人再生・自己破産の3種類あり、ここではそれぞれの主な特徴を解説します。

任意整理

任意整理とは、お金を貸してもらっている債権者と交渉して、返済期間の延長や将来分の利息カットなどを求める手続きです。

相手方との交渉がうまくいけば、原則3年~5年かけて返済していきます。

任意整理では裁判所を通さないため、個人再生や自己破産などと比べると手間なくスムーズにおこなえるという点が特徴的です。

個人再生

個人再生とは、裁判所に再生計画を提出して借金の減額を認めてもらう手続きです。

裁判所の認可決定を受けると最大10分の1まで減額でき、3年から5年かけて返済していきます。

裁判所とのやり取りが必要なため任意整理よりは手間がかかりますが、減額効果が大きいという点が特徴的です。

自己破産

自己破産とは、裁判所に借金の返済免除を認めてもらう手続きです。

裁判所にて自己破産が認められれば、非免責債権などの例外を除く借金が全額免除され、一からリスタートできます。

自己破産をすると、価値のある財産はほとんど処分されてしまうなどのデメリットもありますが、最も減額効果が大きいという点が特徴的です。

どの方法でも弁護士や司法書士に依頼すれば、あなたの代わりに裁判所での手続きなどをしてくれるので、面倒な手間や複雑な手続きで悩まずに済みます。

また、どの方法が最も適切かは状況に応じて異なるので、まずは債務整理・借金問題が得意な弁護士・司法書士に相談して、あなたに最も合う方法を見つけましょう

借金減額の計算例

ここでは、「金利18%で150万円を借りていて、毎月4万円を返済している」というケースを想定して解説します。

このようなケースで任意整理をおこなった場合、以下のように減額できる可能性があります。

 

債務整理前

債務整理後

月々の返済額

4万円

2万5,000円

利息を含む総返済額

217万円

150万円

月々の返済額は1万5,000円、総返済額は67万円も減らせる可能性があります。

ちなみに、減額前の「利息を含む総返済額:217万円」は、毎月きっちり返済して、追加での借入を一切おこなわない場合の金額です。

毎月返済しながらも、ついついお金が足りなくなって、少ない金額でも追加で借りてしまうことがありませんか?

その場合は、完済までもっとお金がかかりますし、そもそも完済できずに利息を払い続けるなんてことになりかねないので、減額できる金額(利息分)はもっと増えます。

債務整理では依頼費用がかかるが損することはない

債務整理の手続きは弁護士・司法書士などの専門家に依頼するのが一般的ですが、依頼費用がかかります。

費用がかかると聞くと戸惑ってしまうかもしれません。

基本的に借金が減った分以上に依頼費用がかかることはないので、あなたが損することはありません。

また、依頼する前に費用がいくらかかるか提示されるので、その金額を確認したうえで依頼するかどうか決めることができます。

今手持ちのお金がなくて費用が支払えなくても、分割払いや後払いに対応している事務所も多くあるので、その点も安心してください。

まずは近くの法律事務所に無料相談しよう

まずは、近くの事務所に以下の3点を無料相談して、債務整理すべきか確認してみましょう。

  • 借金を減額できるか?いくら減らせるか?
  • どの債務整理の方法が一番合うのか?
  • 費用はいくらぐらいかかるのか?

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まずは、以下からお住まいの都道府県を選んで、無料相談しましょう。

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もちろんあなたの都合やプライバシーには配慮しますので、安心して相談してください。

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まとめ

本記事では、課金をやめるにあたってゲームからの抜け出し方を解説しました。

借金を作ることなく、かつ現実での生活も有意義に過ごしながらゲームをプレイできるのであれば、すっぱりやめる必要はありません。

むしろストレス解消や息抜きにもなり、コミュニケーションも楽しむことができ、メリハリのある充実した時間を過ごすことができるはずです。

重要なのは、「いかにしてゲームと向き合うか」を改めて考えてみることです。

そのうえで、もし債務整理が必要なほど借金で悩んでいるのであれば、まずは弁護士との無料法律相談を利用してみることをおすすめします。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
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本記事はベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)に掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。