任意整理を弁護士に依頼するメリット|最適な探し方・選び方
任意整理とは、取引開始時までさかのぼり金利を適正金利まで引き下げて再計算する「引き直し計算」を行い、さらに将来金利をカットしたうえで、元本のみを3年程度の分割払いを行う和解契約を貸金業者と結ぶ債務整理の手続きです。
任意整理は通常弁護士に依頼しますが、この時に重要になるのが、貸金業者との交渉力と信用性です。
これによって貸金業者がどの程度減額に応じてくれるかが変わるからです。
ただ、初めて任意整理をする方は弁護士を利用するメリットや費用、探し方がわからないかと思います。
そこで、この記事では以下について詳しくご紹介します。
- 任意整理を弁護士に依頼をするメリット
- 弁護士費用相場と費用を抑えるポイント
- 任意整理が得意な弁護士の探し方・選び方
- 弁護士と司法書士との4つの違い
【関連記事】任意整理とは?
弁護士への相談に不安を感じている方へ |
|
弁護士への相談を悩んでいる方のなかには「借金の原因について怒られるんじゃないか…」「雰囲気が固く、難しい話をされそうで緊張する」等、不安を感じている人も多いでしょう。
しかし、これは『弁護士』というイメージだけです。実際は、日頃ありとあらゆる相談事を受けており、借金原因や金額を相談しただけで弁護士が怒ることはなく、相談を受けるプロとして親身になって話を聞いてくれます。
また、費用に関しても不安があると思いますが、相談料は無料で、分割・後払いにも柔軟に対応してくれます。
相談時にあなたの希望をお聞かせください。まずは気軽に相談することが、あなたの悩みの解決につながります。 |
任意整理を弁護士に相談する5つのメリット
弁護士は、あなたの味方です。あなたの借金問題を解決するために、真摯に考えてくれるので、知識面だけでなく、精神面でも弁護士に依頼するメリットは大きいはずです。
任意整理を弁護士に依頼するメリットは次のようにたくさんあります。
下記で各項目について詳しくご紹介します。
1:業者からの取り立てがストップする
弁護士は、依頼を受任したと同時に各債権者へ債務者(お金を借りた人)が債務整理を開始した旨を連絡します。
貸金業者の場合、この通知を受けたときは、債務者への直接の取り立てが禁止されています。
その他の債権者も、弁護士が代理人として就いた場合には、連絡があれば弁護士に連絡することがほとんどです。
したがって、今まで悩んでいた取立てを止めることができるのです。
2:手続きすべてを一任できる
任意整理は交渉がメインになりますが、借金の正確な金額や取引情報がないと交渉することもできません。
そのため、各業者に対し取引履歴の開示請求をしたり、それを元に正確な計算をしたりする必要があります。
弁護士には、これらの作業を一任できますので、あなたは安心して結果を待てばよいだけになります。
3:債権者に対して強い交渉ができる
債務整理は、借金減額を減額したり、支払いを猶予してもらったりする手続きであるため、債権者は簡単に提案に応じることはありません。
そのため、個人で交渉しようとしても最初から相手にされないケースもあります。
一方で、債務整理に注力する弁護士であれば、債権者に対して法的な知識と経験をベースにし適切に交渉に臨むので、話がまとまりやすく交渉もスムーズに進みます。
毎月の返済額など、あらかじめ今後どのように返済していくのか詳細に打ち合わせすることで、無理なく返済できる内容で交渉を行ってくれるでしょう。
4:任意整理したことが同居する家族に隠しやすくなる
弁護士に依頼すれば、一般的に債権者からの連絡は、依頼先の法律事務所に届きます。
そのため、任意整理をした事実が家族に知られるリスクを減らすことが可能です。
なお、あらかじめ家族に知られたくない旨を伝えれば、弁護士からの連絡も日中を避けるなど考慮してもらうことが期待できます。
5:任意整理後の返済先を一本化できる
任意整理後は、弁護士が支払代行を行い、債権者の口座ではなく弁護士が指定した口座に返済していくというケースもあります。
この場合には、多重債務者(借入先が多い人)でも、任意整理後は返済先を1つにすることができるので、支払管理も楽になることが期待できます。
弁護士費用相場と費用を抑えるポイント
弁護士に依頼する際、1番気になるのは弁護士費用ではないでしょうか。
ここでは、相場と費用を抑えるポイントについてご紹介します。
弁護士費用相場
弁護士費用は事務所ごと、借入先の数、借金額などによって異なります。ただ、一般的な相場は下図の通りです。
無料相談可能な事務所であれば、現在手持ちがなくても相談することが可能です。
まずはどれくらい減額できそうかお気軽に相談してみましょう。
弁護士費用を抑える4つのポイント
弁護士費用を抑えたいのであれば以下のポイントをふまえた上で弁護士を探しましょう。
- 無料で相談できる
- 分割払いできる
- 法テラス民事法律扶助制度が利用できる
- 報酬金・着手金の合計が安い
法テラスでは、一定の年収を下回る人に対し費用立替などを行っております(民事法律扶助制度)。
その制度を利用して依頼ができる事務所もありますので、相談の際にご確認ください。
④についてですが、『着手金無料』という文字だけで依頼してしまうと報酬金が高額だったというケースもあります。
着手金だけではなく最終的な合計額を確認して判断しましょう。
任意整理が得意な弁護士の探し方・選び方
任意整理を成功させるには、よい専門家を選ぶことが重要です。
まず、前提として『債務整理が得意な弁護士』に相談するようにしましょう。
弁護士には得意分野があり、債務整理を得意としていない弁護士に相談してもスムーズに進まない可能性があります。
当サイト『ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)』では、すべての弁護士が任意整理を含めた債務整理を得意しています。
どこで探したらよいのかわからない方は、こちらから弁護士をお探しください。
では、他にどのようなポイントで弁護士を選んでいくべきかご紹介します。
料金形態がしっかりしている・明確である
HP上で料金が掲載されていても「実際の費用が違った」というケースもゼロではありません。
弁護士との費用トラブルを避けるためにも、依頼前に料金形態を明確に教えてくれない事務所は避けるべきでしょう。
また、依頼前に教えてもらった金額に『実費や消費税』が含まれているのかどうかも重要です。
含まれていない場合、追加料金を請求される可能性があるのでご注意ください。
弁護士と相性が合う
弁護士も人間ですのでさまざまな人がいます。
対面で話したときに、細かいことでも相談できそうな人を選ぶことが重要です。
任意整理を依頼する弁護士とは、複数回打合せや連絡を取り合うことになりますので、相談の際に相性が合うか否かも確認すると良いでしょう。
解決までのおおよその期間を教えてくれる
任意整理は、手続きだけだと基本的に2~6ヶ月で終了します。
この期間は借入先が取引履歴を開示してくれるまでの期間でも大きく左右されます。
ただ、経験の多い弁護士であればおおよその期間は提示してくれるはずです。
「わからない、できるだけ早くする」などと理由なく曖昧な返答しかしない弁護士は避けても良いかもしれません。
事務所の特色が自分に合う
事務所には、営業時間や所在地などさまざまな特色があります。
営業時間や支払い方法などあなたの都合に合っている事務所を選ぶのも、無理なく相談するための重要なポイントです。
弁護士は依頼後に解任することもできる
依頼後に、弁護士に対して、信頼できなくなった、納得いく交渉を行ってもらえない、不審な点があるといったこともあるでしょう。
この場合、弁護士との間で締結した委任契約は解約し、弁護士を解任することが可能です。
弁護士を解任するまでに進めた手続きについては、解任後に別の弁護士に依頼すれば、手続を継続することは可能です。
なお、既に支払った着手金は基本的には返金してもらえない点、新たな弁護士に依頼すると再び着手金を支払う必要がある点には注意が必要です。
弁護士に任意整理の依頼を断られてしまう理由
弁護士に任意整理の依頼を行ったとしても、断られてしまう場合があります。
具体的には次のようなケースです。
任意整理後の返済が見込めない
任意整理を行った後も、3~5年間は借金の支払いを引き続き行うことになります。
そのため、任意整理がそもそも不可能な場合、たとえば借金の返済額が多いケースや、安定的な収入が見込めないケースでは、弁護士から断られることがあります。
もっとも、これは依頼自体を断られたのではなく、あなたにとって最適な債務整理が任意整理ではなかったことを意味します。
任意整理を断られたとしても、他の債務整理の手段である自己破産や個人再生を紹介してくれるでしょう。
弁護士報酬を払うことができない
弁護士報酬の支払方法が一括払いのみの事務所だと、依頼者がその費用を準備できなければ受任してもらうことはできません。
相談時に弁護士費用がどれくらいかについて確認しておきましょう。
なお、任意整理をはじめとした債務整理については、分割払いに応じてくれる事務所も少なくありません。
初めから分割払い対応可の事務所に絞って相談することも検討して良いでしょう。
依頼者の信用性が低い
依頼者に問題のある行動が多い場合は、弁護士から依頼を断られることがあります。
例えば、弁護士からの電話に出ない、嘘をつく、過大な要求をする等の信用を失うような行為を行った場合です。
これらの行為を行うと、弁護士の負担が増えるばかりでなく、仕事が円滑に進められません。
任意整理に関して言えば、借金の額や理由について、後ろめたさから正しい情報を伝えないケースが見られます。
借金に関わる内容について打ち明けることは、恥ずかしい・後ろめたい等の気持ちから、嘘をついたり隠したりする気持ちもあるでしょうが、弁護士は守秘義務を負っています。
解決することを第一にして、必要なことは全て弁護士に情報共有をしましょう。
弁護士と司法書士との4つの違い
弁護士と司法書士の違いは、主に下図のような4点です。
弁護士と司法書士の大きな差は、受任できる案件の範囲です。
1社からの借入額が140万円を超える場合、司法書士は法律相談も受けることができません。
また、司法書士でも『認定司法書士』でなければ債権者との交渉はできませんのでご注意ください。
司法書士に依頼する最大のメリットは、弁護士と比べて費用が安いという点です。
まとめ
任意整理を弁護士に依頼するメリットを確認しましょう。
- 業者からの取り立てがストップする
- 手続きすべてを一任できる
- 債権者に対して強い交渉ができる
- 任意整理したことが同居する家族に隠しやすくなる
- 任意整理後の返済を一本化できる
借金問題は金額に限らず、放っておくと利息で増えてしまったり、滞納してしまい給料を差し押さえられてしまったりすることも起こり得ます。
できるだけ早い段階で相談し解決することで、無理なく借金を完済できます。
ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)では、全国の任意整理に注力する事務所を多数掲載しています。
まずはお気軽に相談してみてください。
【最短30秒】ユーザーアンケートに回答する |
|
【全国65拠点以上】【法律相談実績90万人以上】【周りに知られずに相談OK】はじめの一歩は弁護士への無料相談!あなたの街のアディーレに、何でもお気軽にご相談ください
事務所詳細を見る【全国65拠点以上】【法律相談実績90万人以上】【周りに知られずに相談OK】はじめの一歩は弁護士への無料相談!あなたの街のアディーレに、何でもお気軽にご相談ください
事務所詳細を見る【全国65拠点以上】【法律相談実績90万人以上】【周りに知られずに相談OK】はじめの一歩は弁護士への無料相談!あなたの街のアディーレに、何でもお気軽にご相談ください
事務所詳細を見る当サイトでは、有料登録弁護士を優先的に表示しています。また、以下の条件も加味して並び順を決定しています。
・検索時に指定された都道府県に所在するかや事件対応を行っている事務所かどうか
・当サイト経由の問合せ量の多寡
任意整理に関する新着コラム
-
クレジットカードは便利な支払い手段ですが、使い過ぎると借金が膨らんでしまう可能性があります。 その際、任意整理を実施すれば借金を減額できます。 ...
-
任意整理は、裁判所を介さずに、直接お金を借りている金融機関と交渉をおこなうことで借金の減額を目指す手続きです。本記事では、任意整理をおこなうことで起...
-
自己破産と任意整理は、いずれも借金などの負担を解消・軽減できる「債務整理」の代表的な手法です。本記事では、自己破産と任意整理の違いや、債務整理手続き...
-
不景気といわれている現代でも、住宅ローンを組まれる家庭は多くいらっしゃいます。住宅ローンは、何十年の長い期間で返済する高額なローンのため、少しでも返...
-
任意整理は借金の減額や利息をカットする手続きで、返済計画の見直しが図れます。任意整理を弁護士に依頼する際は、弁護士の選び方を知っておくことで費用を安...
-
「過払い金がまだ戻ってくるのか知りたい」方に向けて、過払い金の時効の調べ方や過払い金の時効についてよくある誤解、時効が不成立となる3つのパターンを解...
-
任意整理を行って借金の整理を行った人が、新たにクレジットカードを発行することは可能なのでしょうか。債務整理後にクレジットカードを作りたいと思っている...
-
任意整理後に収入が下がったり、想定外の支出が生じたりして支払いが難しくなり、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。本記事では、任意整理後に払えない...
-
借金減額の方法の一つとして任整理が挙げられます。この任整理後はブラックリストに登録されてしまい、5~10年程度は消えることはありません。このブラック...
-
任意整理を検討している人の多くは、弁護士費用が気になるかと思います。この記事では、弁護士費用の相場とともに、費用を抑える方法や支払いに不安がある人で...
任意整理に関する人気コラム
-
「過払い金がまだ戻ってくるのか知りたい」方に向けて、過払い金の時効の調べ方や過払い金の時効についてよくある誤解、時効が不成立となる3つのパターンを解...
-
任意整理とは、債務者が債権者と交渉をして借金の返済金額とその返済方法を決め直すことですが、この任意整理中には「クレジットカードが持てない」「キャッシ...
-
任意整理後は、住宅ローンを一生利用できなくなるわけではありません。この記事を読むことで、任意整理に関する誤解や不安を解消できるのではないでしょうか。...
-
任意整理を検討している人の多くは、弁護士費用が気になるかと思います。この記事では、弁護士費用の相場とともに、費用を抑える方法や支払いに不安がある人で...
-
時効の援用をすることで、時効が成立し借金の返済義務が消滅します。ただ誰でも利用できるわけではありません。この記事では、時効を狙っている人や時効間近の...
-
自己破産には借金が免責されるメリットがある反面、大きなデメリットがあると思っている方もいるのではないでしょうか。本記事では、自己破産した後の生活と破...
-
任意整理を行って借金の整理を行った人が、新たにクレジットカードを発行することは可能なのでしょうか。債務整理後にクレジットカードを作りたいと思っている...
-
自己破産すると携帯電話はどのなるのでしょうか?自己破産が携帯電話の使用者へ与える影響、破産者の携帯電話の取得方法とシチュエーション別にご紹介します。
-
任意整理(にんいせいり)とは、裁判所を介さず、弁護士や司法書士の専門家が債権者との交渉により、返済可能になるような金額や返済期間を決めることです。
-
借金問題でお悩みの方は、少しでも早くその悩みから解放されたいことが本音ですよね。あなたの借金完済を加速させてくれる債務整理が得意な弁護士を選ぶ際のポ...
任意整理の関連コラム
-
任意整理は債務整理の1つで、借金の利息をカットして元金を返済していく方法です。この記事では、任意整理で減らせる借金(利息)・メリット・デメリット、利...
-
借金を整理する方法の中でも、任意整理は手続きが簡便である点などから、比較的利用しやすいといえます。この記事では、任意整理について、弁護士や司法書士と...
-
任意整理をしても、基本的に賃貸契約することはできますが、できないケースもあります。この記事では、任意整理後に賃貸契約ができないケース、賃貸契約以外で...
-
この記事では、任意整理を弁護士に依頼するメリットのほか、弁護士費用相場がどれくらいか、費用を抑える方法、任意整理に注力している弁護士の探し方、選び方...
-
任意整理後は、口座の引き落としがされなくなったり取り立てが止まったりするなど、さまざまな変化があります。本記事では、任意整理後の生活について知ってお...
-
債務整理には過払い金請求、任意整理、個人再生、自己破産などの方法があります。この記事では、それぞれのメリット・デメリット、利用条件、利用に適している...
-
クレジットカードは便利な支払い手段ですが、使い過ぎると借金が膨らんでしまう可能性があります。 その際、任意整理を実施すれば借金を減額できます。 ...
-
任意整理後に収入が下がったり、想定外の支出が生じたりして支払いが難しくなり、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。本記事では、任意整理後に払えない...
-
任意整理をすることで、最終的に支払う金額や毎月の返済額を減額することが可能です。この記事では、実際にどのくらい減額できそうかのシミュレーションを行い...
-
会社からのリストラ、出産や子育てによる奥さんの収入の減少など、毎月の住宅ローン返済が困難になる家計は珍しくありません。本記事では、住宅ローン滞納によ...
-
任意整理後、あなたの代わりに弁護士・司法書士事務所が代わりに返済を行う返済代行という方法があります。返済代行にはメリットもあればデメリットもあること...
-
任意整理は、司法書士に依頼することで、費用を抑えて相談できるでしょう。1社からの借入れ額が140万円以下の場合、債務整理は司法書士への依頼をおすすめ...
弁護士・司法書士があなたの借金返済をサポート
債務整理では、債権者と交渉する任意整理や法的に借金を減額する、個人再生や自己破産などがあります。また、過去の過払い金がある方は、過払い請求を行うことも可能です。
ただ、どれもある程度の法的な知識や交渉力が必要になってきます。債務整理をしたくてもなかなか踏み切れないあなたをベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)の弁護士・司法書士がサポートいたします。
任意整理をもっと知りたいあなたに