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公開日:2018.5.29  更新日:2024.6.11
借金返済 弁護士監修記事

保証人と連帯保証人の違いをわかりやすく解説!

保証人と連帯保証人を比べると、基本的には連帯保証人により重い責任が課せられますが、両者の違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。本記事では保証人と連帯保証人の違いについて紹介します。

①保証人は債権者の請求に対して、主債務者へ先に請求するように主張できる(催告の抗弁権)

まず、保証人は債権者から請求を受けた場合、主債務者(お金を借りた当人)が『破産している』または『行方不明である』場合を除いて、主債務者(お金を借りた当人)へ先に請求するように主張できます。対して連帯保証人はこのような主張ができません。

②保証人は主債務者に資力がある場合、債権者に対して、先に主債務者の資産へ強制執行するように主張できる(検索の抗弁権)

保証人は、主債務者が返済できる資産があるのに返済を拒んだために、債権者から請求された場合、債権者へ『先に主債務者の資産に強制執行するよう』に主張できます。ただし、この主張をするためには、保証人において、主債務者に資産があること、かつ、その資産に強制執行が容易にできることを証明しないといけません。

単に「資産があるはずだ!」と主張だけしてもダメだということです。反対に連帯保証人は、同様のシチュエーションでもこのような主張ができません。

③保証人が複数人いる場合の弁済額が異なる(分別の利益)

連帯保証人は(連帯)保証人の数にかかわらず、借金全額の返済義務が発生するのに対して、保証人は人数分の返済義務しか発生しません

 

《例》借金の残高:900万円、(連帯)保証人の数:3人

  • 保証人が義務を負う返済額:900万円÷3人=300万円
  • 連帯保証人が義務を負う返済額:900万円

保証人・連帯保証人を頼まれた場合は、慎重に判断しよう

このとおり、保証人と比べて連帯保証人には借金の請求が容易で、不利益を被りやすい立場にあります。貸す側にとっては貸し倒れを防ぐためにも、住宅ローンや賃貸物件の貸し出しなどのシチュエーションでは、保証人よりも連帯保証人を設けようとします。

特に住宅ローンや事業運営のための融資は、貸付額が高いため、連帯保証人が設けられることが多いようです。一度保証人になると、保証人の解除は容易ではないため、今後、親族や友人から保証人または連帯保証人になることを頼まれたら、保証人になるリスクを踏まえた上で判断しましょう。

保証人を解除するためには?

すでに保証人になってしまったけど保証人としての義務を解除したいという場合は、貸主へ相談しましょう。貸主の判断になりますが、貸主が許可すれば保証人としての義務は解除されます。もし、貸主からの許可が得られない場合は、別の保証人を用意しましょう。

貸主が保証人として信頼できると判断した方が、代わりに保証人になってくれれば、自身の保証人としての義務を解除できます。

返済に困ったら弁護士へ相談しよう

もし、(連帯)保証人としての義務を解除できなくて、債権者からの請求に困っている場合は、弁護士へ相談しましょう。きっと相談主に適した解決方法に関するアドバイスが得られるはずです。

こちらの記事では、保証人/連帯保証人となった相手が失踪してしまった場合の対処法について、詳しく解説しています。良ければご覧ください。
借金苦で家族・友人が家出・失踪した場合の対処法 | 探偵の捜索・債務整理等

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この記事の監修者
アディーレ法律事務所
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編集部

本記事はベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)に掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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