年金の差し押さえの実態と回避するための2つの方法

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年金の差し押さえの実態と回避するための2つの方法
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2018.5.27
債務整理 弁護士監修記事

年金の差し押さえの実態と回避するための2つの方法

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国民年金は、原則日本国内に住む20歳以上60歳未満の全ての人に加入義務があります。自身の老後のために積み立てているのではなく、現在、保険料を払っている人が年金をもらっている人を支える世代間扶養の仕組みとなっています。

少子化問題や消えた年金問題などで依然として年金への不安や不信が残りますが、年金保険料の支払いは20歳以上の国民の義務であることや世代間扶養の仕組みなどを理解し、年金について真剣に考えていかないといけません。

払い忘れ、意図的な滞納は差し押さえのリスクがあるということもきちんと把握しておきましょう。この記事では年金の未納による差し押さえ処分までの経緯や、実態などについて記述していきます。

 

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年金未納で差し押さえられる人が近年増加中

国民年金は主にフリーターや自営業として働いている人、あるいは20歳以上の学生の人を対象とするので、厚生年金と違い、給与や自分の所得から天引きされるわけではなく、自身で保険料を納める必要がありますが、ついうっかり忘れてしまったという人や、収入が少ないために滞納せざるを得ないという人が増加傾向にあります。その背景について、ここではまとめてみました。

国民年金の1ヶ月あたりの支払い金額

国民年金第一号被保険者及び任意加入被保険者の1ヶ月あたりの保険料は15,250円になります。年間にする約20万円も納めることになり生活が困窮する可能性がある方も少なくないでしょう。

非正規雇用者の増加

非正規社員の増加によって、年金未納者の数も増加傾向にあります。非正規社員の方は自身で年金や税金などを納付し、管理していかなくてはならないため、それだけ未納者も多くなる傾向があります。
 

年金の長期滞納が差し押さえを招く

年金未納からいきなり差し押さえになるわけではなく、以下のような段階を踏んで差し押さえに至ります。

差し押さえまでの一連の流れ

年金未納状態になると、催告書が送られてきます。それを無視し続けると、「納付期限までに未納分を納めないと法的手段をとります」という内容の最終催告状が送られてきます。

この最終催告状にも納付期限が記されており、無視を続けると督促状が送られてきて、ここでも督促状の期限を守らないと、延滞金が課せられる可能性が浮上してきます。

最終催告状とは?

未納者に対し、電話や催告書で催促の連絡があります。期日までに納付されない場合は、「財産差押えを開始する」という事が記されています。
参考:催告書の無視は危険?滞納のリスクととるべき行動まとめ

督促状とは?

催告状とは異なり、法的な通知となります。指定期限までに納付がない場合は納付指定期限の翌日から延滞金(年14.6%の利息)が発生し、財産差押え(強制執行)などが実施される可能性が高まります。
参考:督促状と催告書の違い|督促状が届いた方の正しい対処法

時効はあるが逃げきれるわけではない

年金の未納分は、原則過去2年間までならさかのぼって支払うことができますが、この2年を超えると「時効」となります。しかし、「督促状」が発行されると「時効」は中断されるため、2年を過ぎても払わなければなりません。

時効の存在を知り、踏み倒そうと考える人は少なくありませんが、実行するのはかなり困難であると言えます。

差し押さえの対象となる人

基本的には、年金を払えるけれど払っていない人は全て、差し押さえ対象となると言って良いでしょう。また、財産の差し押さえは滞納している本人だけでなく、滞納者の世帯主や親(連帯納付義務者)の財産までも対象になります。

 

差し押さえの実態

差し押さえという言葉そのものにインパクトがあり恐怖感すら覚えます。しかし、家に押しかけてきて赤札を貼るというような行為をするわけではありません。

裁判所の許可を得て、裁判所の主導のもとに相手の財産を取り上げ、そこから債権を回収する。これが差し押さえという手続きになります。以下に、さらに差し押さえについて詳しくまとめました。

差し押さえに必要なもの

差し押さえに必要なものは、大きく以下の3つに分けられます。

  • ・権利を証明する公的文書(判決、和解調書、公正証書など)

  • ・差し押さえの対象となる財産の情報

  • ・裁判所の許可

差し押さえは債権回収行為の最後手段ですが、相手もプロですから、交渉の段階から差し押さえに必要な資料を集めてくると言った準備をしてきます。

差し押さえの対象となるもの

以下が差し押さえの対象となるものです。

給料(年収の4分の1まで)

債権者が第三者である債務者の勤務先から賃金を取り立てる方法としては手っ取り早いので、差し押さえの方法としては一般的な回収方法となります。

不動産

主に住宅ローンなどの支払いが滞っている場合、所有の住宅が差し押さえの対象となり、最悪の場合、競売に出される可能性もあります。競売に出され買主が見つかると、強制的に持ち家を手放さなくてはなりません。

生活必需品を除く動産

自動車などの高額な財産も差し押さえの対象となることがあります。しかし、一度競売にかけて金銭に変えるという手間があるので、給与差し押さえなどに比べての頻度は少ないといえます。

預金口座、有価証券

給与差し押さえの場合は、勤務先が第三者となりますが、銀行に預金がある場合、銀行が第三者になり銀行口座が差し押さえられることもあります。口座を差し押さえられてしまうと、まとまって金額が差し押さえられてしまうでしょう。

差し押さえ出来ないもの

《差し押さえが不可能なもの一覧》

(差押禁止動産)
第百三十一条 次に掲げる動産は、差し押さえてはならない。
一 債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具
二 債務者等の一月間の生活に必要な食料及び燃料
三 標準的な世帯の二月間の必要生計費を勘案して政令で定める額の金銭
四 主として自己の労力により農業を営む者の農業に欠くことができない器具、肥料、労役の用に供する家畜及びその飼料並びに次の収穫まで農業を続行するために欠くことができない種子その他これに類する農産物
五 主として自己の労力により漁業を営む者の水産物の採捕又は養殖に欠くことができない漁網その他の漁具、えさ及び稚魚その他これに類する水産物
六 技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は営業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除く。)
七 実印その他の印で職業又は生活に欠くことができないもの
八 仏像、位牌その他礼拝又は祭祀に直接供するため欠くことができない物
九 債務者に必要な系譜、日記、商業帳簿及びこれらに類する書類
十 債務者又はその親族が受けた勲章その他の名誉を表章する物
十一 債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類及び器具
十二 発明又は著作に係る物で、まだ公表していないもの
十三 債務者等に必要な義手、義足その他の身体の補足に供する物
十四 建物その他の工作物について、災害の防止又は保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械又は器具、避難器具その他の備品
引用元:民事執行法第34条

差し押さえに関しては、以下の記事も参考にしてみて下さい。

【関連記事】
給料差し押さえの事態と給料差し押さえの正しい回避・対処法
自動車税を滞納するリスクと差し押さえを回避する為の全知識

 

年金を納めるのが困難な場合に行うこと

失業中であったり、病気をしていたり、どうしても年金を納めることが出来ないという人や、仕事やアルバイトも収入の伸びが見込めないという人もいるでしょう。そういった人のために、以下に救済制度をまとめました。

国民年金の猶予制度/免除制度

未納分は、分割して支払うことが可能です。差し押さえを回避するための行動として、未納分を払う意志や誠意を見せることが大切になります。一括納付は困難でも、分割で少しずつ払う旨を約束しましょう。

また、仕事を辞めた、解雇された、会社が倒産したなどの理由で突然収入が無くなってしまった場合は、特例免除を使うことが出来ます。以下が手続きの方法になります。

《年金の免除申請の手順》

①国民年金保険料免除・納付猶予申請書を入手する。

役所の国民年金担当窓口にもありますが、こちらからダウンロードすることも出来ます。

→【国民年金保険料免除・納付猶予申請書

②国民年金保険料免除・納付猶予申請書に記入する。

③必要書類を用意する。

《申請に必要な書類》

  • 国民年金手帳もしくは基礎年金番号通知書
  • 退職(失業)の場合は、退職(失業)を証明できる書類(雇用保険受給者証、雇用保険被保険者離職票等の写し)

※場合によっては前年もしくは前々年の所得を証明する書類も必要になります。

④申請書と必要書類を提出する。

役所の国民年金担当窓口、またはお近くの日本年金機構(年金事務所)へ提出しましょう。郵送でも受け付けは可能です。

いずれの場合も、まずは相談から行ってみましょう。【お問い合わせ先】日本年金機構/全国の相談・手続き窓口→http://www.nenkin.go.jp/

 

まとめ

いかがだったでしょうか?年金の支払いは国民の義務になるので、当然ですが滞納なく支払うようにしましょう。現在借金があるために年金が払えないという人は、相談の前にまず債務整理を検討してみましょう。

 

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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