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街金(まちきん)とは?闇金との見分け方と利用時に気を付けるポイント

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
街金(まちきん)とは?闇金との見分け方と利用時に気を付けるポイント

「街金」(まちきん)とは、貸金業者のうち、大手の消費者金融会社や銀行を含まない、地元の人を主に顧客とした中小の貸金業者のことです。

「街金」の由来ですが、街中のオフィスビルの一角に事務所を構えている貸金業者が多かったためにこのような呼び方をされるようになったと言われています。

街金と聞くと少し怪しいイメージを抱く方も多いかもしれませんが、基本的には貸金業法などの法律をきちんと守っている業者のことを街金と言います。

一方で、法律を守らずに法外な金利での貸し付けや取り立てなどを行っている業者も紛れ込んでいます。これらは「闇金」と呼ばれており、関わってしまうと最後。あなたの人生を大きく狂わせてしまいます。

地域限定で知名度も低い金融機関が街金と呼ばれることが多いため、間違って闇金から借り入れを行ってしまうと大変なことになります。

この記事では、街金がどのようなものか、借り入れで失敗しないための考え方や街金と闇金との見分け方について解説します。

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【街金とは?その1】街金という言葉の由来と類語

貸金業者の違法な貸し付けが問題になってからというもの徐々に法的規制が厳しくなり、中小会社である街金が激減したという背景があり、昔と比べて「街金」という言葉の使用頻度は下がってきました。

街金に似た言葉に「サラ金」というものがあります。これは「サラリーマン金融」の略で、サラリーマンのように給与所得がある個人を対象とした貸金業者のことを言います。

街金もほとんどが個人を対象としている業者になりますので、基本的には「街金」=「サラ金」と覚えておいて問題ないでしょう。

また、同じように「ノンバンク」という言葉もあります。これは、銀行のような預金の受け入れ機能を持たずに、与信業務を行う金融機関のことです。

街金のほとんどは中小で預金の受け入れ機能まで導入することができないため、「街金」=「ノンバンク」と捉えておいて良いでしょう。

【関連記事】
サラ金の実態とシステム|利用する前に考えてほしい4つの事
ノンバンクとは|銀行との違いとノンバンク利用の注意点

【街金とは?その2】街金の金融業者としての特徴

次に、街金とは一体どのような業者なのか?という点について詳しく解説します。

街金はきちんと法令を守っている

街金と聞くと少し怪しい印象を持つ方も少なくありません。確かに過払い金問題でよく言われるグレーゾーン金利での貸し付けが行なわれていた時代(2011年以前)には、違法な金利で貸し付けを行っている街金業者も多くありました。

グレーゾーン金利(グレーゾーンきんり)とは、日本において2010年(平成22年)6月18日施行の貸金業法及び出資法改正前に存在した利息制限法に定める上限金利は超えるものの出資法に定める上限金利には満たない金利のこと。(引用:ウィキペディア

ただし、貸金業に関する法律や取締りは徐々に厳しくなってきており、現在では街金と言えば貸金業法などの法律をしっかり守っている業者のことだと捉えて良いでしょう。

一方で、違法行為によってお金を貸している業者は、後述する「闇金」とお考えください。闇金との違いはきちんと理解しておき、決して関わらないようにしましょう

申込みは簡単で借り入れは振り込みでもできる

近年ではインターネットが普及し、そのおかげで街金への借り入れの申込みも、携帯電話やスマートフォン、パソコンで行うことが出来ます。

自分の住む地域に街金がなくても、借り入れ時は振込みで融資を受けられます。

街の一角にある事務所で借り入れの手続きをしていたのに、現在ではインターネットで簡単に申し込みができるようになったことも、街金という言葉があまり使われなくなってきた要因でしょう。

即日融資や初回無利息なども利用可能

街金は、CMで見かけるような大手の金融機関ではなく、独自の特典を設けて利用者を取り入れているところも多いです。特に多いものが即日融資で、日中に申し込みをすればその日のうちにお金を借りることも可能です。

また、大手でも一部実施していますが、初回無利息なども魅力的なサービスの1つです。初めて利用する方は、最初の1ヶ月分は無利息で借り入れができるような特典です。

街金は審査が甘いところも多い

大手と差をつけるための取り組みとして、“借りやすい”ということも街金ならではのメリットもあります。

大手では借りられない人をターゲットにしている街金業者も多く、たとえ大手で断られても返済の見込みがあるのであれば、審査が通る可能性は出てきます。

しかしあくまでも大手よりも審査が甘いというわけで、ブラックリストに載っている人が誰でも100%借り入れ可能なわけではありません

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「街金」と「闇金」の違い|優良な街金を見分けるポイント

本記事では街金は法律を守って営業している中小規模の貸金業者と説明しています。一方で、違法に貸し付けを行っている貸金業者が紛れていることも否めません。

街金には他店舗展開していないような無名な業者もありますから、良く知りもせずに利用をしていると、実は違法に貸し付けを行っている「闇金業者」である可能性もあるのです。

街金と闇金の違いをまとめると下記のようになります。

比較項目

街金

闇金

貸金業の登録

×

貸金業登録番号の表示

×

広告

正規の場所へ掲示

電柱や公衆電話など違法な場所への掲示

ホームページ

×

返済方法のシミュレーション

×

電話番号の表示

固定電話番号

携帯電話番号が多い

勧誘

なし

ダイレクトメールを使用

金利

順法

法外

取り立て

正規の手段

違法な手段

聞いたこともないような街金を利用しようとしている場合には、ここで解説する点についてしっかり見極めて利用するかどうかを判断してください。

登録番号の有無

真っ当な貸金業者であれば国や都道府県に対して申請を出して登録をしてもらうのですが、闇金業者はこの申請をせずに営業をしています。

金融庁のホームページに登録貸金業者情報検索入力ページがあるので、業者の登録番号などから検索を行い、もしヒットしないようであれば、その業者は闇金である可能性が高いです。

業者側でどんな理由を並べようが貸金業を行う際にこの登録は必須です。必ず確認して下さい。

登録したばかりでまだ反映されていないという可能性もあるので、財務局や都道府県に問い合わせしてみるのも良い方法でしょう。

登録がないとのことであれば、その業者からは早急に手を引くことをおすすめします

【参考サイト】登録貸金業者情報検索サービス|金融庁

金利の上限

貸金業者が設定できる金利には利息制限法で上限が決められています。やたらと金利が高いならその金利設定自体が違法である可能性があり、業者が闇金である可能性も高くなります。

逆に金利が低すぎる時は、客寄せのために低く設定している可能性があります。金利自体は確かに低いけど、それ以外の手数料や仲介料でやたらと高い金額を請求してくる…というケースもあるので追加で料金がかからないかどうかの確認が必要です。

≪利息制限法での金利上限≫

借入額

金利上限

10万円以下

20%

10~100万円

18%

100万円以上

15%

【関連記事】金利とは|利息や年利の計算方法とグレーゾーン金利への対策

貸付限度額の有無

また、金利以外の借り入れできる上限額も法律で規制されています。これは総量規制と言い、貸金業法として貸金業者を対象に定められています。

内容は、付金額を貸付対象者の年収の1/3以下に抑えなければいけないというもので、つまり年収300万円の人に対しては、他社を含め100万円までしか貸付できません。

総量規制の範囲内で営業しているかどうかが、その街金業者が適法であるかどうかの判断材料にもなります。

前述したように、違法な営業を行っているのは悪徳業者であり、貸し付けを行う業者の中には違法な業者が紛れ込んでいる可能性もあるという知識は備えておくべきです。

【関連記事】総量規制を徹底解説|規制の対象になるもの・ならないもの

甘い謳い文句の有無

ブラックでも即日融資OK」このような甘い言葉で融資を持ちかけるのは、闇金の常套手段です。貸金業の主な利益は返済時の利息分であり、利用者からの返済がないことには利益になりません。

返済能力のない人たちをターゲットにしているということは、恐喝まがいの違法な取り立てなどどんな手を使ってでも絶対に返済させるだけの自信があるということの表れでもあるわけです。甘い言葉には裏があると頭に入れておきましょう。

開示されている情報

金利の一覧、融資額や融資できる条件などしっかりと定められている街金業者を利用した方が確実です。情報が不明瞭な業者は、後から高額な金利で請求されるなどのトラブルの元となります。

また、住所があやふやであったり、業者の連絡先が携帯番号のみであったりする場合も避けておくべきでしょう。

固定電話ではないということはすぐに逃げられるということにもなるので、逃げる気満々の業者は避け、細かな情報を誠実に明記してくれている業者を選びましょう。

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街金を利用する前に必ず心得えておきたい4つのこと

実際に街金を利用しようと考えているのであれば、必ず以下の4点は抑えておきましょう。

1:そもそも借りる必要があるのかをしっかり考える

お金を借りることを前提で街金について調べている方が多いでしょう。まずはそもそもお金を借りる必要があるのか?から考え直してください。

お金を借りればそれだけ利子も支払わなくてはならないので、その分あなたが多く支払うことになります。街金からお金を借りるのは最後の手段にして、他の方法から実践できないかどうかを検討しましょう。

公的制度が利用できる場合も

新型コロナウイルスの影響によって収入が大幅に減ってしまったという方も少なくないでしょう。その結果、街金からお金を借りて生活費等の足しにしようと考えているかもしれませんが、各自治体では新型コロナウイルスによる収入減などの対策を行っているところもあります。まずは利用できる制度を探してみたり、相談してみても良いでしょう。

利用できる給付金があれば返済の必要なく数十万~数百万円を受け取れることもできますし、公的機関からの融資であれば、街金の金利よりもはるかに低い金利で借り入れをすることもできます。また、税金や公共料金などの支払いを一時的に待ってもらえる場合もあります。

【関連記事】コロナで収入減!相談先や給付金、学生の救済措置まとめ

多重債務は避けるべき

特に街金からの借り入れを考え直すべき人は、すでに他から借金をしていて借金を返すために借り入れを考えている人です。

すでに大手金融機関から借金をしており、その借金を返すために街金を探している方もいるかもしれませんが、そのような方は多重債務に片足を突っ込んでいる危険な状態です。

多重債務によってその場しのぎのお金のやり繰りをしていても、結果的には借金が膨れ上がっていくことがほとんどで、状況が良くなることはほぼありません。

すでに借金が返せない状態にあると考えられますので、債務整理によって今ある借金を減らすことから考えてください。

【関連記事】多重債務者とは?|多重債務に陥る人の特徴と借金苦の解決法4つ

債務整理には『任意整理』『個人再生』『自己破産』の3つがあり、以下のような違いがあります。

例えば、一番リスクが少ない「任意整理」では、月々の返済額を現実的に返済可能な金額にまで減らせるように返済期間の延長や利息カットなどの交渉を行います。月の返済額が数万円減れば、新たに借り入れしなくても済む人も多いのではないでしょうか?

まずは、債務整理の専門家に無料相談してみることをおすすめします。

2:街金の選び方

上記のことを考えてそれでも街金からの借り入れが必要な場合、現在、自身がどのような状況にいるかによって、街金業者選びを行いましょう。

  • 審査、融資までのスピード
  • 借り入れ限度額
  • 返済計画の融通が利くかどうか
  • 担当者の対応

業者によっても特徴が違いますので、これらのポイントをよく把握して、自身の状況に合致した業者を選択するようにしましょう。また、上の項目でもお伝えしたように、「街金」と「闇金」を見分ける判断も決して怠らないようにしましょう。

3:必要な書類はきちんと揃え、書類への記入は正確に

街金では、基本的には身分を証明する書類があれば審査を行ってくれます。しかし業者によっては、収入証明書を提出しなければならないと言われることがあります。

もしも収入証明書が必要になった場合には、給与証明はもちろんですが、その他にも源泉徴収票を用意しておくと良いでしょう。

また、審査申込書に関しても、虚偽報告や間違いがあっては信用を失うことになるので、気をつけて記入する必要があります。街金業者としては、必要書類はその人を判断する際の非常に重要な情報源として捉えており、具体的には脱字・誤字が無いか、記入漏れが無いか、正確な情報を書いているかをチェックします。

書類が不揃いであったり書類を正確に書けない人は、どこか不誠実なところが有ると判断されて審査に落ちてしまう可能性が高くなります。

4:融資の前に勤務先に電話がかかってくることがある

街金は融資の前に、在籍確認を目的とした電話がかかってきます。これは勤務先にかかってくる電話で、本当にそこで働いているかどうかの確認になり、この確認が取れることにより、審査にも通りやすくなります。

申込みをする際に、確認が可能な時間帯を問われるようなことがあれば、自分が勤務先にいる時間帯を明記しておくのがベストです。

まとめ

街金とは、主に中小規模の貸金業者のことを言います。

どこから融資を受けるにしても、最終的にはしっかりと自身で確かめて、信頼に値するか否かが鍵になります。お金で大変な時にさらに大変にならないようにするためにも、きちんと貸金業の登録がされている貸金業者を利用するようにしましょう。

また、街金からお金を借りるだけが正解ではないケースもあります。一時的に収入が減った場合には利用できる制度があるかもしれませんし、すでに借金があるなら債務整理を検討してみても良い段階かもしれません。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事はベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債務整理(旧:債務整理ナビ)に掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。