個人再生のデメリットと注意点|他の債務整理との徹底比較

~いざという時の備えに~債務整理コラム

 > 
 > 
 > 
 > 
個人再生のデメリットと注意点|他の債務整理との徹底比較
キーワードからコラムを探す
2016.9.2

個人再生のデメリットと注意点|他の債務整理との徹底比較

House-728x492

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国

債務整理には「任意整理(過払い金請求)」「個人再生」「自己破産」「特定調停」といういくつかの方法があります。それぞれにメリット・デメリットがありますが、実際に債務整理をお考えの方は「一体どの方法が自分に適しているんだ!」と、お悩みになっているかもしれません。
 
そこで、今回はそれぞれの債務整理のメリット・デメリットについて解説をしていきます。特に今回は、「個人再生」にフォーカスを当てて、個人再生のデメリットと注意点を中心に他の債務整理との徹底比較を行っていきます。債務整理を始めるきっかけにしていただけると幸いです。
 

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国


【目次】
個人再生の仕組みとメリット
個人再生のデメリットと他の債務整理での解決策
個人再生と他の債務整理のメリット・デメリット比較
まとめ

 

個人再生の仕組みとメリット

端的に言いますと、個人再生は比較的債務者にとってメリットの多い制度です。自己破産のように借金そのものの免責は受けられませんが、一方で自宅などの高額な財産を残すことができます。
 
また、裁判所を介して行う債務整理の方法なので、任意整理のように債権者と話がまとまらずに終わってしまう可能性も低いと言え、さらには大幅に返済額も減らすことも可能です。ご存知の方も多いでしょうが、復習も兼ねて個人再生の仕組みとメリットから簡単にご説明します。
 
より詳しくは「個人再生で借金を大幅に減らす手段と失敗しない為の注意点」に記載しておりますので、一度目を通していただけると、お役に立てるかと思います。
 

1.住宅を守れる

個人再生には、住宅を守ることができるという特徴があります。任意整理や特定調停を利用すると、住宅ローンの返済を除いて手続きを行うことができますが、他の借金を返済できないのであれば最終的には自己破産しか方法がありません。

個人再生では、手続中に「住宅ローン特則(住宅資金貸付債権に関する特則)」があり、住宅ローンを除いたすべての借金が整理の対象となるので、持ち家を守ることができるのです。

ただし、住宅ローンは減額できないので、これだけは原契約通りに支払っていかなければなりません。
 

2.債務が大幅に減る

個人再生では、債務(借金)の一部免除が行われます。自己破産は債務を免責にする手続きですが、個人再生は債務の一部免除を求める手続きと言えるでしょう。

一般的によく利用される小規模個人再生の場合、総債務額の5分の1か、その金額が100万円以下であれば100万円を、原則として3年間で返済していくことになります。
 

(例1)住宅ローンを除いた債務が400万円の場合

400万円÷5=80万円 ⇒3年間で100万円の返済

 

(例2)住宅ローンを除いた債務が1,000万円の場合

1,000万円÷5=200万円 ⇒3年間で200万円の返済

再生計画案が認可された場合に減額される金額は、下記のようになっています。

借金額
(住宅ローンを除くすべての借金の総額)
最低弁済額
(最低返済額)
100万円未満 借金全額
100万円~500万円未満 100万円
500万円~1,500万円未満 借金額の5分の1
1,500万円~3,000万円未満 300万円
3,000万円~5,000万円 借金額の10分の1


ただし、所有する財産の合計額が最低弁済額を超えている場合、返済額がその合計額まで増えることになります。例えば、所有する自動車の価値が300万円になるのであれば、表のどの例の場合でも返済額は300万円になります。

このように、原則として借金は5分の1に減らすことができるので、例えば返済額が100万円となった場合は、毎月の返済額は約28,000円程度ということになります。

【参考記事】
小規模個人再生の特徴や申し立てに関する知識のまとめ

 

3.個人再生の利用条件|利用のハードルは低い

個人再生手続には、「小規模個人再生」と「給与所得者再生」という2つの種類があります。裁判所を介する手続きですので、誰でも利用できるということではありませんが、その基準は低いと言えます。
 

①小規模個人再生

一般的にはほとんどこの手続きが使われています。

利用条件は下記のようになります。

  • ・個人であること
  • ・住宅ローン以外の借金総額が5,000万円以下
  • ・継続して収入を得る見込みがある
  • ・原則として3年間で、法律で定められた最低弁済額か、保有している財産の現在の合計額(清算価値といいます)のいずれか多い方の金額を支払うことができる
  • ・債権者数の2分の1以上の反対がなく、かつ反対した債権者の債権額の合計が全債権額の2分の1を超えていないこと


個人再生手続きは、借金を減らして返済するという手続きになるので、継続的な収入があることと借金総額が5,000万円以下であるという条件をクリアしなければなりません。
 

②給与所得者再生

実際にはあまり使われない手続きで、小規模個人再生とは以下の点が異なります。

  • ・給与所得者(またはこれに近い定期収入がある)で、収入の変動が少ない場合しか利用できない
  • ・再生計画案に対する債権者の同意は不要
  • ・可処分所得の2年分が最低弁済額・清算価値より多い場合は、その金額の支払いが条件
  • ・7年以内の再申立てや、自己破産の免責決定確定日から7年以内の申立ては禁止

 

4.職業の制限がない

自己破産の場合、手続期間中など就ける職業に制限があります。例えば、弁護士、税理士、警備員、建設業者、株式会社の会社役員など多数あります。これら職業に就いている方は、職業制限が懸念点になってしまいますが、個人再生では職業制限の心配はありません。

【参考記事】
自己破産とは|自己破産の方法と破産後の生活の完全ガイド

 

5.業者からの取立行為がストップする

個人再生手続きをしている旨を貸金業者に通知することで、取り立てがストップします。また、貸金業者による給与の差し押さえなどの強制執行を中止させることもできます。目先の取り立て、差し押さえなどが直ちに止まることは個人再生メリットです。
 


適した債務整理の方法を専門家に相談する
 
借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国
 

個人再生のデメリットと他の債務整理での解決策

このようにメリットの多い個人再生ですが、反対にデメリットもあります。こちらでは、個人再生のデメリットをまとめました。そのデメリットに対して、他の債務整理で対処できないかも記載していきます。
 

①信用情報機関に事故情報が載る

個人再生でも自己破産同様、数年間はいわゆるブラックリスト入りしてしまいます。このため、情報が削除されるまでの5年~7年間は、新規の借入れやクレジットカード発行、新規ローンの利用ができなくなります。

もちろん永遠にブラックリスト入りしてしまうわけではなく、情報が削除されれば改めて借入れなどの利用はできるようになりますが、数年間は多少不便があるかもしれません。


参考:「ブラックリストに載る理由と消し方|ブラックリストの全知識
 

デメリットに対する債務整理方法

借金を整理する債務整理をしてしまうと、任意整理・自己破産・特定調停どの方法もブラックリストに載ってしまいます。本来返済すべき借金を何かしらの方法で免れているので、致し方無い部分ではあります。
 
唯一ブラックリストに載らない債務整理と言えば、過払い金請求があります。ただ、過払い金請求は過払い金が発生している人しかできません。ただ、逆を言えば過払い金が考えられる方は、ブラックリストのデメリットが無い過払い金請求から債務整理の方法を取っていくようにしましょう。
 
参考:「過払い金請求にデメリットはない|ブラックリスト掲載は誤解
 

②官報に載る

さらに、個人再生を行なうと、国が発行する新聞である官報に、合計3回ほど住所・氏名などが載ることになります。もっとも官報に一々目を通している一般人は少ないですし、会社がわざわざ調べたりということは非常に稀です。したがって、ご近所や会社にバレてしまうといった心配はほとんど要らないと思います。

ただし、官報に情報が載ることで、高利貸し業者がしつこく借金の勧誘をしてくる場合があります。再生者を最大の顧客候補として捉えて営業してくるので、都合の良い言葉に騙されないように注意しましょう。
 

デメリットに対する債務整理方法

官報に載らない債務整理の方法としては、任意整理や過払い金請求があります。しかし、官報に載ってしまうことの心配はそこまでする必要が無いと言えますので、「絶対に官報に載りたくないから個人再生はいや!」と、過度に敬遠する必要はありません。
 
ただ、一点気を付けて欲しいことが、上記でもお伝えしたように官報に載ってしまうと、高金利のいわゆる「闇金」から、連絡が入る可能性が高まります。例えお金に困っていても、闇金には関わらないようにして下さい。
 
参考:「闇金の全て|闇金の手口と絶対にお金を借りてはいけない理由
 

③誰でも利用できるわけではない

先述の通り、個人再生を利用するためには「返済能力があること」と「借金総額の上限が5,000万円以下」という条件があります。したがって、定職に就き一定の収入を得ていることと、3年以内で返済が可能であることが求められます。失業中の場合は利用することが難しいと言えるでしょう。

また、住宅ローンの減額は不可能なので、どうしても返済が苦しければ再生者が自分でローン会社に対して期間延長措置手続きを取らなければなりません。
 

デメリットに対する債務整理方法

収入が無い方や借金額が大きい方は、個人再生が利用できない可能性が高いので、高額な財産を失う自己破産の方法を取らざるを得ないとも言えます。
 

④手続きが複雑で、時間や費用が掛かる

個人再生手続きは裁判所に申し立てるので、手続きは厳格に定められていて必要書類も多く、手間と時間が掛かります。

特に再生計画を立案するには、複雑な計算が必要になるので、個人で行う場合は覚悟が必要です。また、後ほど説明いたしますが、裁判所によっては個人再生委員を選任することがあり、その報酬が余分に掛かることもあります。

債務整理の中でも手続きとして難易度が高いので、専門家に依頼する場合も費用が多少割高になります。手続き終了までは半年程度かかるケースが多いです。
 

デメリットに対する債務整理方法

このデメリットに対するには、弁護士などの専門家にお願いするか、自分でやりきる、もしくは比較的難易度の低い特定調停を利用することから選択することになります。ただ、特定調停も簡単にできるものではありませんし、債権者との和解成立する可能性も下がります。どの方法を取るかはさておき、一度弁護士・司法書士に相談してみて下さい。
 

⑤保証人への影響が大きい

個人再生手続により借金を大幅に減額できるのは、申立てをした本人だけです。保証人は対象にならないので、保証人が付いている借金については保証人に請求が行くことになります。親兄弟や親戚、友人や職場の上司などが保証人になっている場合には、これらの人に誠意を持って説明・謝罪し、理解を得なければなりません。

また、保証人も一緒に個人再生手続きなどをすればこのようなことはありませんが、上記のデメリットも忘れてはいけません。
 

デメリットに対する債務整理方法

保証人に迷惑をかけたくないと思うのであれば、任意整理が有効とは言えます。ただ、任意整理は当事者同士の話し合いで解決策を決めるので、絶対に保証人に請求が行かないとは、言い切れません。
 
それに加え、保証人がいる債務整理をする場合は、方法に限らず保証人に何かしらの負担が出てくる可能性がありますので、債務整理を行う前に保証人に相談・事情説明をすることがモラルとして言えます。
 


適した債務整理の方法を専門家に相談する
 

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国
 

個人再生と他の債務整理のメリット・デメリット比較

上記でもいくつか出てきた他の債務整理方法ですが、実際に個人再生と比べるとどのような違いがあるのでしょうか。上記とは少し違う観点から他の債務整理とのメリット・デメリットを比較してみましょう。
 

1.任意整理の仕組みとメリット・デメリット

任意整理は、簡単に言えば借金の返済期間や返済金額を相手方との交渉で調整する手続きです。個人再生は裁判所を通して行いますが、任意整理はそのような手続きは必要ありません。

どちらも債権者に対して返済を行っていくことになりますが、任意整理は返済期間や1ヶ月あたりの返済金額の調整が主なので元本自体を大幅に減らすことは難しいといえます。個人再生の場合は法的に借金の減額交渉を行う手続きになるので、約5分の1(※100万円未満の場合は100万円)まで借金を減らすことができます。

任意整理では基本的に相手方と直接交渉が必要ですが、個人再生の場合は再生計画案を出すだけです。

 

個人再生と比較したメリット・デメリット

メリット デメリット
・手続きが比較的楽で早い
・特に決まった条件はない
・保証人に請求が行かないケースもある
・官報に載らない
・交渉がまとまらないこともある
・個人再生程の減額は望めない
 

 
借金が深刻化していなかったり、借入先が複数にまたがっていない方は、まずは任意整理を考えてみてもいいかもしれません。ただ、前提として任意整理は、債権者との任意による交渉です。交渉が上手くいくか、借金が減るかは、債権者の出方や交渉力次第とも言えます。
 
参考:「任意整理の費用相場と任意整理の費用を抑える方法

 

2.自己破産の仕組みとメリット・デメリット

自己破産と個人再生は、裁判所を通して行う点で共通しています。自己破産と個人再生とで大きく異なるのは、住宅の扱いです。
 
自己破産では、住宅ローンを支払っている最中でも住宅を手放さなければならないのに対し、個人再生ではそのような必要はありません。
 
また、自己破産では免責許可によって借金が全部免除されますが、個人再生は一部免除しかできません。
 

個人再生と比較したメリット・デメリット

メリット デメリット
・税金以外の借金を免責できる
・収入が無くても手続き可能
・高額な借金でも可能
・高額な財産を手放す
・職業制限がある

 
ご存知自己破産では、高額な財産(とくに住宅)を手放すことが大きなデメリットです。通常、どうしても個人再生ができないような、収入が少ない方や借金額が大きい方が自己破産を考えます。
 
参考:「自己破産とは|自己破産の方法と破産後の生活の完全ガイド
 

3.特定調停の仕組みとメリット・デメリット

特定調停は、任意整理と同じようなことを裁判所の調停手続きによって行います。
 
裁判所を利用する点で両者は同様ですが、特定調停の場合は必ずしも調停が成立するわけではなく、あくまで話し合いで合意ができれば借金を減らすことができたり、返済計画の見直しができるということになります。個人再生は法的根拠のもとに借金を減らす手続きなので、相手方との交渉は特に必要ありません。
 

個人再生と比較したメリット・デメリット

メリット デメリット
・手続きが比較的楽
・かかる費用が少ない
・個人でも行いやすい
・交渉がまとまらないこともある
・大幅な減額は望めない
 

 
特定調停は、比較的に個人でも行いやすい方法ですが、まだまだ新しい制度で、確実に借金減額ができるのかが不確定な部分もあります。なぜなら、特定調停も債権者との交渉によって返済額を決めるからです。
 
どうしても債務整理の費用を抑えたいと、費用面が最優先の方は特定調停を考えてみてもいいかもしれませんが、そもそも交渉が上手くいかなければ、時間とお金の無駄にもなりかねませんので、今のところあまりお勧めはできない制度です。
 
参考:「特定調停を行うメリットやデメリットなどの基礎知識まとめ
 


適した債務整理の方法を専門家に相談する
 

借金問題を弁護士・司法書士に無料相談
▶▶▶関東/九州/関西/東海/北海道/東北/北陸.甲信越/中国.四国
 

まとめ

いかがだったでしょうか。

個人再生には比較的にデメリットは少ないと言いえます。現在、個人再生をある程度考えている方はそのまま個人再生をある程度進めていっても良いかもしれないでしょう。
 
一方でどの債務整理がいいのかお悩みの方は、今回の記事が債務整理選びの参考になれば幸いです。
 
ただ、厳密に言いますと、どの債務整理の方法が適しているかは、メリット・デメリットだけでは簡単に決められません。適した債務整理方法を弁護士や司法書士などの専門家に聞いてみると確実でしょう。

弁護士・司法書士があなたの借金返済をサポート


債務整理では、債権者と交渉する任意整理や法的に借金を減額する、個人再生や自己破産などがあります。また、過去の過払い金がある方は、過払い請求を行うことも可能です。

ただ、どれもある程度の法的な知識や交渉力が必要になってきます。債務整理をしたくてもなかなか踏み切れないあなたを債務整理ナビの弁護士・司法書士がサポートいたします。

編集部

本記事は債務整理ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債務整理ナビに掲載される記事は弁護士・司法書士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

個人再生に関する新着コラム

個人再生に関する人気のコラム


個人再生コラム一覧へ戻る